誰もが大切にしたい信念や正しいと思い込んでいる価値観をもちます。
それらは生きていく上で当然重要ですが、もしもこの「自分ルール」が身の回りのトラブルを引き起こしているとしたら、どうすればよいのでしょう?
10年以上に及ぶ修業を経た密教の「阿闍梨」であり、日刊Sumaiの連載【風水で解決!】でも人氣の風水コンサルタント・種市勝覺(たねいち しょうがく)先生の最新刊『怒らない習慣力』を参考に、風水×密教に基づいたヒントをご紹介します。
「自分ルール」を徹底する人は対人関係のトラブルが多い?

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「約束事は何があっても守らねばならない」
「どんなときも自分より相手を優先するべき」
「誰もがフェアな状況でないのはおかしい」
人それぞれに自分の中で曲げないルールを持っています。
それは自分に対する禁止事項を持っていること、ともいえるでしょう。
周りに流されずに「自分らしく生きること」が善とされる今の時代、どんなルールを掲げようが自由だと感じる人も多いのでは。
しかし、本書で種市先生はこのように述べます。

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「現実問題、自分を締めつけるルールが多い人ほど、人間関係のトラブルは多く見られます。」
なぜかと言うと、「自分ルール」とは往往にして「世界はこうあるべき」という考え方を反映したものになりがちで、無意識のうちに同水準のルールを相手に要求するから。
あくまでも他者は他者であり、そのルールに従うかどうかは相手次第。
その視点を忘れてしまった時に、ルールを守れない相手に対して、イライラしたり攻撃的な感情が生まれます。
当然、対人関係にヒビが入る可能性は高まります。
いいルールか、悪いルールかを判断するタイミングは?

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対人関係にも悪影響をもたらしかねないルールなのか、自分の信念になりうる健全なルールなのか。
見分けるのが難しそうですが、判断基準となるのは、自分を取り巻く現実の空気感が「殺気か?生気か?」です。
一度信じ込んだルールが、自身にとっての現実をつくり、フォーカスする側面を固定化してしまうそう。
自分ルールがハードルの高いものであれば、どんなに周囲から見ればよい出来事が起こっていても、ネガティブな側面のみに目につくようになるのだとか。
つまりネガティブな感情を習慣的に抱いている時こそ、「自分ルール」の見直しのタイミングなのです。
自分ルールという名の「親ルール」を課しているケースも

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生きていく上で大事ですが、時折厄介なものとなりかねない「自分ルール」は、そもそもどのようにして確立されるのでしょうか。
種市先生によれば、自分ルールには「自分がつくったもの」と「他者から加えられたもの」の2つに分かれるそうです。
前者のベースは「自らの経験から得た教訓」で、後者は「親や学校の先生の教え、集団の中での規範意識から加わること」で強固になるのだとか。
種市先生は本書の「不要な『親ルール』を手放す」という項において、他者から与えられたルールで、最も多いのは親の教えだと説きます。
近年耳にする機会がとりわけ多い母子問題などは、大なり小なり誰もが抱えているものでしょう。
とはいえ、この親の教えを改善すべき時がきたら、一体どうしたらいいのか。
そのアプローチが本書にじっくり説かれているので、ぜひご参考にしてください!
【参考】※ 『怒らない習慣力』種市勝覺著(WAVE出版)