暮らしのコツ

鈴木美由起鈴木美由起

夏花ペチュニアでつくる簡単ハンギングバスケットの寄せ植え&育て方

バラやクレマチスの花の香りが漂い、街が鮮やかな新緑に包まれる初夏。

夏野菜の種まきをしたり夏花の苗を植え付けたり。

ガーデニングが最も楽しい季節です。

この時期におすすめしたいのが、夏花の苗を使ったハンギングバスケットづくり。

初夏に仕込めば、太陽が輝く夏本番の頃にはバスケットいっぱいに花が咲き、庭やベランダを明るく彩ってくれます。

今回は「ペチュニア」の苗を使った、誰でも気軽に作れる“簡単ハンギングバスケット”をご紹介します。

可愛いペチュニアがバスケットからあふれるほど咲いてくれますよ!

ハンギングバスケットは“空中花壇”

ハンギングバスケットは“空中花壇”

植物を植え付けた容器を空中に吊るしたり掛けたりして空間を演出するハンギングバスケット。

本場イギリスでは都市や田舎のいたるところで美しいハンギングバスケットをみかけます。

空中に浮かべて植物を飾るので、土がなくてあきらめていたスペースなどでもお気に入りの花を育てられる素敵な“空中花壇”です。

 

ハンギングバスケットの種類

ハンギングバスケットのタイプを大きく分けると「壁掛けタイプ」と「吊るすタイプ」の2種類。

プラスチック製、ラタン製、ワイヤー製など素材もさまざまで、半月型、ボックス型、リース型、鳥小屋の形をしたものなど形もいろいろ。

伝統的なイギリス式のハンギングバスケットは、ワイヤーバスケットに水苔を敷き詰め、その上に用土を盛り植物を植え付けてつくります。

しかし最近は、安価で質の良いバームマットやハンギング用土が市販されており、初心者でも気軽に楽しめるのでおすすめです。

 

ハンギングバスケットに向く植物

植物によって草丈や茎の伸び方はいろいろ。草丈が低めで横に伸びたり垂れ下がるタイプの植物がハンギングバスケットにはおすすめです。

春から夏にかけておすすめの植物は、ペチュニア、ロベリア、ベゴニア、アメリカンブルー、ナスタチューム、ニーレンベルギア、ネモフィラ、ミムラス、コリウス、サフィニア、インパチェンス、ニチニチソウ、サザンクロス、アイビーゼラニウム、フロックス、ミニバラなど。

秋から冬にかけておすすめの植物は、パンジー、ビオラ、ノースボール、スイートアリッサム、イベリス、アネモネ、ハボタン、プリムラ、ガーデンシクラメンなど。

 

ペチュニアは“可愛い夏の人気者”

ペチュニア

南アメリカ原産のナス科植物・ペチュニア。

成長が早くて花つきがよく丈夫なため初心者でも育てやすい人気の夏花です。

次々に新しい品種がつくられ、咲き方、色、株姿など種類が豊富。

3月~11月頃までの長い期間開花が楽しめます。

苗の植え付けは春から初夏にかけて行うのがベストですが、梅雨明け後に植え付けても夏から秋にかけてずっと開花を楽しめますよ。

ペチュニア

園芸家の杉井明美さんが育成したペチュニア「おゆきちゃん」のポット苗。

真っ白な花が愛らしく、暑さや雨、病気に強く、たくさんの花を咲かせます。

筆者も毎年楽しみに育てているペチュニアです。

育苗ポットの中でも次々に花が開き今年も元気いっぱいです。

ペチュニア

同じく杉井明美さんが育成したペチュニア「さくらさくら」のポット苗。

桜を連想させる爽やかなピンク色が美しい大人気のペチュニアです。

 

すぐに作れる!“簡単ハンギングバスケット”

市販されているパームマットとハンギング用土を上手に使えば、初心者でも気軽に失敗なくハンギングバスケットを楽しめます。

 

1.バスケットにパームマットをセットします。(ぴったり合うものがない場合、パームマットに切り込みを入れたり重ねるなどして調整します)

バスケット

なお、パームマットは水はけ・通気性がよいので鉢底石は不要です。

 

2.ハンギング用土を半分くらい入れ、元肥(もとごえ。植物の苗を植え付ける時に土に施す肥料)をしっかり混ぜ込みます。

ハンギング用土

ハンギング用土は軽くて保水性のあるものが適しています。自分で作る場合は、赤玉土4、ピートモス3、バーミキュライト2、パーライト1の割合で配合しましょう。

 

3.せっかくの可愛い花ですが、脇芽を増やし株を大きく育てるためできるだけ剪定します。切り花は一輪挿しにして楽しみましょう。

ペチュニ

苗を育苗ポットから取り出し、根を傷つけないように優しく土をもみほぐして落とします。

 

4.苗をバスケットに入れて安定させ、すき間を埋めるように残りの用土を入れていきます。

ペチュニ

 

たっぷりと水やりをして完成。苗が新しい環境になじむまで、明るい日陰で3日ほど静かに育てます。

 

 ペチュニアを上手に育てるポイント3つ

丈夫で成長が早く花つきが良いペチュニアですが、長く楽しめるよう、「水やり」「肥料」「剪定」の3つのポイントに気をつけましょう。

ペチュニ

 

水やり

土が乾いたらたっぷりと。過湿は根腐れの原因となるので注意します。

水やりは朝または夕方の涼しい時間帯に、花や葉に水がかかからないよう株元にゆっくりとかけてあげます。

また、ペチュニアは雨に濡れると傷みやすいため、梅雨の時期は軒下など雨をしのげる場所に移動させましょう。

 

肥料

植物の発育を止めないために施す「元肥(もとごえ)」。

植え付けの時に、効果がすぐに現れない肥料(有機質肥料、緩効性化成肥料、遅効性肥料など)を使います。

量が多すぎると植物の根を傷めてしまうため適量を。

また、ペチュニアは次々と花を咲かせるため開花期は「追肥(おいごえ・ついひ)」を切らさないことが大切。

週に1回くらいの頻度で薄めた液体肥料を与えましょう。

追肥に使う肥料は、花や実をつけたい場合は「実肥」のリン酸(P)、葉を茂らせたい場合は「葉肥」のチッ素(N)、植物の根の生長を促進したい場合は「根肥」のカリウム(K)を。ただし与えすぎは禁物です。

 

剪定

ペチュニアがたくさんの花をつけるためには、「切り戻し」「摘心」「摘芽」などの剪定が大切。

剪定をしないとヒョロヒョロと茎が長く伸び花数が少ない状態になります。

たくさんの花を繰り返し咲かせたい場合は、花が咲いているタイミングで茎の長さが約10cmになるよう切り戻します。

 

剪定のポイント

・植え付け2週間後に「摘心」(中心の茎の先端にある芽を手でつみとること)を行う
・梅雨前に茎を半分の長さに切り戻す
・開花期は常に花柄を取り(咲き終わった花柄をハサミで切る)、茂った葉は取り除き風通しよくする

 

その他

ペチュニアがかかりやすい病気は、葉が枯れる「灰色カビ病(ボトリチス病)」です。

茂りすぎた葉を間引いて風通しをよくしたり、枯れた花や葉をこまめに取り除くなど日頃の手入れが大切です。

またアブラムシを見つけたときは「オルトラン薬剤」を散布して早めに退治しましょう。

 

楽しい夏のガーデンライフを!

愛情をかけて大切に育てると、たくさんの可愛い花を咲かせて応えてくれるペチュニア。

水をあげたり花柄取りをしたり、毎朝のコミュニケーションが楽しみになりますよ。

ペチュニアの花言葉は「あなたと一緒なら心がやわらぐ」 「心のやすらぎ」。

すぐにでも始められる“簡単ハンギングバスケット”で可愛いペチュニアと“やさしい時間”を過ごしてみませんか?

 

【参考】

※黒田健太郎(2015)『ハンギングを楽しむ寄せ植えノート』(家の光協会)

 

  • B!