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高幡和也高幡和也

まさか欠陥住宅?自宅の施工不良が見つかったらどうすればいい?

最近、マンションをはじめ建物の施工不良に関するニュースが後を絶ちません。

昔から建物の施工不良についての社会的な関心は高く、いつしか施工不良の建物は「欠陥住宅」と呼ばれるようになり、この欠陥住宅というフレーズは社会に大きな衝撃を与えました。

では、ある日突然、自宅の建物に施工不良が見つかったらどうしたらいいのでしょうか?

まず施工不良とは何かを知る

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施工不良は、「施工不備」や「施工ミス」などとも呼ばれますが、その意味は設計図(意匠図、構造図など)どおりに施工されていないこと全般を指します。

建物の主要構造部分(壁、柱、床、はり、屋根又は階段)だけではなく、それ以外の箇所についても設計図どおりに施工されなければ、それらはすべて「施工不良」となります。

施工不良は、法令に違反したものと契約内容に違反したものの二つに分かれ、いずれも目に見えるものと見えないものがあります。

施工不良がなぜ問題なのか

家づくり

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通常、建築確認を受けた建物を「図面どおり」に造ることで、その建物は一定の基準を満たして建てられたものであることが確認できます。

たとえば、建築工事の施工業者が「私の経験と技術によって建築された建物は、法で定められた基準で造られた建物より頑強だ、だから設計図とは違う施工をした」と主張したとしましょう。

その主張の真偽は別として、建物の性能が客観的に評価できるのは間違いなく設計図どおりに造られた建物です。

法令違反、契約内容違反を問わず、施工不良のもっとも大きな問題は、建物の性能が客観的に評価できないという点なのです。

大手ハウスメーカーの施工不良も発覚

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今年4月、大和ハウス工業(本社 大阪府大阪市)は、これまで販売した賃貸用共同住宅と戸建住宅の約2000棟で建築基準法違反があったことを発表しました。

建築確認申請に係る同社の設計システムに不備などがあり、結果的に一部(防火性能等)で建築基準を満たさない施工があったということです。

大和ハウス側の発表によると、型式適合認定制度(建築材料や主要構造部、建築設備等の型式について、一定の建築基準に適合していることをあらかじめ審査し認定することで、建築確認申請の審査が簡略化される)に対して、大和ハウス側の設計者に誤信があったとのこと。

今後、大和ハウスがこの問題にどのように向き合い対処していくのかに社会の注目が集まっています。

防ぐのが難しい意図的な施工不良

建ぺい率

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もっとも悪質で、問題の根が深いのが意図的な施工不良です。

この様な施工不備の背景には施工者側の「無理な経費の削減」や「法令遵守意識の欠如」があります。

建物を建築する際、いかに何度も検査を受けようと、検査員は24時間現場にいられるわけではないので、意図的に行われる施工不良は防ぎようがありません。

もしも自宅に施工不良が見つかったら

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万一、自宅の建物で施工不良が発見された場合はどのように対処すれば良いのでしょうか?

施工業者もしくは分譲業者が自らその箇所の補修や補償などを申し出るようなケースは別として、まずは慌てず、建築士など専門家の意見を聞いたりインスペクション(住宅診断など)を受けるなどして、施工不良部分の現状を把握することが大切です。

同時に、自宅の施工業者もしくは分譲業者との契約内容を再確認したうえで、施工業者もしくは分譲業者に現状の確認をしてもらい、その後、施工不良箇所の補修や補償を請求します。

契約の内容や施工不良の中身によっては事業者が補修や補償を拒むこともあります。

その場合は、建築紛争に詳しい弁護士や公的な機関に積極的に相談しましょう。

国土交通大臣から指定を受けた「公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター」では住まいに関する様ざまな相談を受け付けており、評価住宅(建設住宅性能評価書が交付された住宅)や保険付き住宅(住宅瑕疵担保責任保険が付された住宅)の取得者であれば、専門家(弁護士・建築士)が、中立・公平な立場で関与する紛争解決手続も利用できます。

また、独立行政法人 国民生活センターや、日本司法支援センター(法テラス)でも欠陥住宅等の相談を無料で受け付けています。

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施工不良のうち、「法令に違反したもの」は専門家でなければ発見すらできません。

もし、自宅に施工不良が発見またはその可能性が疑われた場合は、一人で悩まずに専門家や公的機関を積極的に利用して解決の道を見つけましょう。

※参考

公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター

独立行政法人 国民生活センター

日本司法支援センター(法テラス)

国土交通省 建設産業・不動産業「関連リンク集」電話相談窓口等

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