行楽にぴったりのシーズンがやってきました。今回はアウトドアチェア「モナークチェア」をご紹介したいと思います。
モナークチェアは2本脚の特徴ある構造で、重さはわずか600グラムほど。
秋キャンプはもちろん野外フェスや散歩のお供、インドアまで意外に多用途に使えます。
モナークチェアを購入したきっかけ

Yoshitaka / PIXTA(ピクスタ)
購入のきっかけは、コンパクトでのんびりできるアウトドアチェアがほしいと思ったこと。
今までホームセンターでリーズナブルな(1000~2000円)キャンピングチェアを購入したことはあったのですが、折りたたんでもかさばるのが悩みでした。
「屋内に置き場がないのでベランダに置く」→「カビが生えてしまって洗わないと使えない」→「使うのが面倒になり、気がつくとサビでボロボロに」という負のスパイラルに悩んでいました。
そこで、室内に収納できるコンパクトなものを探すことにしたのです。
慣れれば1~2分で組み立てられる手軽さ
目をつけたのエーライト(ALITE)社製の「モナークチェア(Monarch Chair」でした。このイスの特徴は、なんといっても2本脚。
自分の足をイスの前脚代わりにして座る、という斬新な発想が一目見て気に入りました。
2019年時点の日本では並行輸入品だけが市場に出回っていますが、好奇心がおさえきれずに購入に踏み切ることに。
最初に商品を手にしたときの印象は「軽っ!」でした。
量ってみると重さは驚きの「609グラム」。外袋を抜けば600グラムを切る軽さです。
中身の本体はこんな感じ。脚は関節で折れますが、中に弾力のあるゴム製のロープが通っていて組み立てるとピシッとまっすぐになります。
脚ができたら座面シートに取り付けます。
シート裏側の四隅には脚の先端を入れるための袋状の穴が開いているので、穴の縁の色と脚の色を合わせながら取り付けます。
ポイントは、最後の1本の脚。これを入れるのは、ちょっと力がいります。
完成しました。
組み立ては何度かやれば1~2分でできるようになります。
ロッキングチェアのような座り心地が魅力
さて、気になる座り方をごらんください。

アサクラ(167cm)が座ったところ
一般的なアウトドアチェアとは姿勢がかなり異なるのがお分かりでしょう。
イスの脚に体重をかけつつ、自分の足で補助的に支えるイメージです。
「座るのが難しそう」とか「リラックスできないのでは?」と思う方々もいるかもしれませんが、これが意外にラク。
最初はとまどいますが、一度コツをつかむと想像以上にリラックスできます。
その理由は、2本脚ならではのユラユラとした座り心地。
このまあるい脚先のおかげで、前後に揺れる独特の座り心地が生まれます。
まさにロッキングチェアのように座れるのが、このモナークチェアのいちばんの特徴なのです。
こんなふうにゆったり読書もいい感じです。
他のアウトドアチェアでもオプションでロッキングフットをつけられるものがありますが、サイズも重さも価格も大きくなってしまいます。
コンパクト&軽量でロッキングチェア感が手に入るという意味では、唯一無二のポータブルチェアといっても過言ではありません。
キャンプはもちろんフェスや公園、インドアでも活躍?
では、このモナークチェア、どんな場面で活躍するのでしょうか?まず、いちばん王道な使い方は「アウトドア」でしょう。
キャンピングチェアを屋外で使用するときによく困るのが、地面がでこぼこしていて安定しづらいということ。
その点、脚が2本しかないモナークチェアは、たいていの場所で簡単に使用できます。
河原などでも難なく使えるので、僕は足だけ川に突っ込んでのんびり読書したり音楽を聴いたりするのに愛用しています。
これからのシーズンは、野外フェスなどで使うのも良さそうですね。軽いのでちょっとしたお出かけにもためらいなく持って行けます。
休日やランチタイムの公園などで座れるベンチが見つからないときにも意外に便利かも。
さらに、個人的なおすすめが「インドア=屋内」での使用。狭い部屋だとソファを置くのはなかなか難しいですよね。
このモナークチェアなら必要なときにだけ取り出して座れるので、とても便利。ユラユラとした座り心地を楽しみつつ、読書や映画鑑賞なども楽しいです。
屋内外の両方で使うなら、屋外では脚の先にカバーをつけて汚れを防ぐといいと思います。
使わないときは、こんな感じでフックにかけられます。
たたむのが面倒なら、こんな収納だって可能。これも600グラムという軽さだからできることです。
前傾姿勢や頻繁に立ち上がる場合は不向き
こんな具合に多様な場面で活躍するモナークチェアですが、向かないシチュエーションがはっきりあることにもご注意ください。
モナークチェアのベストな体勢は身を預けた姿勢なので、ふつうのイスのように座ろうとすると足に体重がかかりツライです。
あまり前に体重をかけすぎると…
こんなふうに尻もちをつくことに。したがって、運動会のように1人あたりの占有スペースが小さい場所には不向きです。
脚を伸ばして座ろうとすると、まわりの人に迷惑をかけることになります。
行列に並ぶときに使うのも難しいでしょう。
そして、意外に使いづらいのがバーベキューでホスト役を務めるとき。
薪をくべたり炭をいじったりするときや料理を取り分けたりするときには、どうしても前傾姿勢になったり立ち上がったりするので、モナークチェアには向きません。
4本脚のアウトドアチェアとの比較
モナークチェアを補う形で、ふつうのイスのように座れる4本脚のアウトドアチェアを持っておくのもアリです。
僕の場合、バーベキューの際には「スワルスエックス」(DOD社製)を使い、お客さんなどにモナークチェアを使ってもらいます。
ちなみに、スワルスエックスとモナークチェアを並べてみると……。
脚のサイズと座面高がだいぶ異なるのが分かると思います。
スワルスエックスは重さが約1.1キログラムですから、モナークチェアのほぼ倍。
たたんだときのサイズもひとまわりは違います。価格はどちらも7,000円~8,000円程度でした。
モナークチェアは向き・不向きをしっかり理解して購入すれば、想像以上に便利な一脚です。
アウトドアやキャンプのお好きな方は検討してみては。
*記事に掲載している商品は2019年9月時点のものです。