リノベーション

成瀬 夏実成瀬 夏実

話題のおもてなし夫婦ユニット「てとてと」の家づくり

「てとてと」とは、料理を通して場を創造するおもてなし夫婦ユニット。東京・自由が丘にある築40年のビンテージマンションをフルリノベーションし、自宅兼てとてと食堂として完全予約制のホームパーティー「てとてと食堂」を開催しています。

「理想の家を探していたら、予想と全く違う理想の人生にたどり着きました」と語るのは、「てとてと食堂」を開催している井上豪希さん・桃子さんご夫妻。そんな井上さん夫妻の家づくりについてお話を伺いました。

賃貸リノベ物件でリノベの良さを感じていた

友人を招いてホームパーティーを開催するのが趣味だった井上さん夫妻。結婚を期に、より広い部屋に引っ越したいと思っていました。「以前一緒に住んでいたのがヴィンテージマンションをリノベーションした物件だったんです。探していて、良いなと思う物件はリノベーションされた物件ばかりだったのでリノベ物件に住むことを決めたのですが、家賃が高くなるのがネックでした」と桃子さん。

そこで、賃貸の家賃を払い続けた場合と中古マンションを購入してリノベーションした場合の支払い額を計算してみることに。するとローンの方が安くなることがわかりました。「最初は購入することを全く考えていなかったので迷いました。でも、どうせならとことん自分のこだわりを形にしよう」と中古マンションを購入することを決意しました。

エリアは東横線沿線に絞って物件を探しましたが、なかなか良い物件が見つからず難航。そこでリノベーション会社・リビタに相談し、紹介された物件が大井町線沿線の上野毛駅エリアでした。

「上野毛!?って思いました。想定外で、大井町線に乗ったのも初めて。でもだんだん大井町線っていいなと思えてきて、エリアを変えることにしました」(桃子さん)

「大井町線沿線も検討しようと決めて探し始めたらここが見つかって、すぐに内見することを決めました」(豪希さん)

九品仏駅からは徒歩5分、自由が丘駅からも徒歩15分。アクセスの良さや広さ、マンションでは珍しい30平米の大きな庭付きという点が決め手となり、購入することに。

リノベーション会社の選択は結婚式がヒントに

まずは複数のリノベーション会社に相談に行ったという夫妻。「物件探しからリノベーションまでワンストップでお願いできるからおトク、という会社が多かったのですが、リビタさんは自分たちに合う設計事務所を紹介してくれるところに魅力を感じました」。

当時、結婚式の準備もしていた夫妻。式場をはじめ、あらゆるものを事前に用意されたものの中から選ばなければならないシステムに疑問を感じたといいます。「リビタさんなら自分たちでらしく家づくりができそう、と感じたのが決め手になりました」(豪希さん)

家づくりで重要なのは自分たちを理解してくれる人

豪希さんは和テイストが好きで、桃子さんは北欧テイストが好き。イメージを夫妻で共有していくなかで、2人の好きなテイストが違い、それらをどう両立すればいいのかを模索していました。そんな夫妻の要望を汲み取り、リビタから紹介されたのが松島潤平さん。

「僕らの言った通りにするのではなくて、そこから内側に潜んでいるインサイトをつかんで、自分たちでは思いつかない方法で解決してくれそう、と感じたので松島さんにお願いすることにしました」(豪希さん)

自分たちの頭の中にあるものを全部出すように2人で会話を重ね、写真をスクラップしたり、持っている家具を見てもらったりしました。

同時にヒアリングシートによって要望が可視化されていくので、2人で話していくうちにだんだんと要望がまとまっていったそう。こうしたプロセスとコミュニケーションを経て、松島さんが夫妻の意図を汲み取ってくれたので、自然と意思疎通ができるように。

IHはドイツ製のガゲナウ

松島さんからは、キッチンの設備などをはじめ夫妻が好きそうなものもいろいろと教えてもらったそう。

食洗機はドイツ製のAEG(アーエーゲー)

「こだわると予算が上がってしまう」問題、どう解決したか

井上夫妻のこだわりは、「広いリビング」「料理教室ができるくらいのキッチン」「便利なパントリー」を実現することでした。

こちらは作家にオーダーしたオリジナルのスイッチプレート。

愛車のミニクーパーの色を再現したトイレ

トイレはゲストも使うことを想定しているので、デザイン性の高いTOTOのネオレストを希望。しかし、30万円ちかく予算が高くなってしまうため、最後まで悩みましたが、豪希さんの愛車・ミニクーパーを売って費用を捻出することを決意。「7年一緒にいた車だったので、断腸の思い。持っていたミニクーパーの色をトイレで再現しました」(豪希さん)

車を手放したものの、思い出の詰まったトイレになり、こだわってよかったと話します。

ダンボールで猫穴を作り、何度もサイズを調整しシュミレーション

今ではホームパーティーを年100回も開催するという夫妻。毎回ホストとコンセプトを決めて楽しんでいます。

桃子さんお気に入りのお皿

「リノベーションをしたことで、人生が何倍も加速しました」と夫妻。このリノベーションがきっかけで新しく会社を設立。豪希さんは料理家・、プロデューサーとして、桃子さんはライフスタイルデザイナーとして「てとてと」の活動に専念することになりました。

取材協力
リビタ
松島潤平建築設計事務所 / JP architects
てとてと

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