こんにちは、夏の到来を目の前にエアコンが故障し、早めに試運転しておけばよかったと後悔しているアサクラです。
新しいエアコンの設置は梅雨明けに滑り込みで間に合ったのですが、せっかくの機会なので無線LANアダプターを取り付けて「IoT」化し、スマホで操作できるようにしてみました。
僕がエアコンを「IoT」化しようと思った理由
家の中の家電をインターネットと接続し、スマホや声で気軽に操作しようとする試みは「IoT」とか「スマートホーム」といった用語とともにかなり普及してきました。
そのへんに関心が薄かった僕がなぜエアコンをスマホで操作したいと思ったかというと、「帰宅時に部屋が涼しくなっているといいなあ」というきわめて単純な理由。
この日記でも書いてきましたが僕は東京西部の山奥にある家も管理しています。
夏は週末をそこで過ごすことが多いのですが、世田谷の自宅に帰宅してドアを開けるたびに室内の暑さにうんざりしていました。
外からエアコンを操作できれば、こんな思いはしないで済みますよね。
エアコンに無線LANアダプターを取り付けてアプリを入れる
こちらが我が家の新しいエアコン(三菱電機の「MSZ-BXV2519」)。
設置する梁の幅が狭いことや急ぎで注文したこともあり、メーカーも機種も業者さんにお任せでした。
このエアコン、デフォルトではスマホによる操作はできませんが、
無線LANアダプター(「MAC-895IF」)を室内機に取り付けることで操作可能になります。
なお、無線LANアダプターの取り付けはそれなりに厄介な作業なので、専門の業者さんに頼むのが無難です。
取り付けが済んだら、「(1)エアコンと無線LANルーターをペアリング」し「(2)スマホにエアコン操作専門のアプリを入れ、ユーザー情報を登録」すれば完了。
ペアリングについては無線LANルーターの種類や電波状況に左右されるところもあるのですが、手順としては複雑さはありません。
アプリ「霧ヶ峰REMOTE」で操作してみた感想
では、早速使ってみます。
うちのエアコンに対応しているのは「霧ヶ峰REMOTE」というアプリ。
基本画面はこんな感じです。
自宅で使用しているときは「自宅モード」と表示され、
外で使用しているときは「宅外モード」と表示されます。
いちばん簡単な操作は電源のオンオフ。
「運転」ボタンを「停止」にすると、エアコンのスイッチがオフになります。
運転モードや設定温度を変更したいときは「エアコンの名称部分」をタップします。
ここで「運転モード」と「設定温度」の切り替えができます。
「運転モード」を「除湿」に切り替えてみました。
以上が基本的な操作です。
スマホがネットに接続していれば、どこでもこの操作が可能。
留守の家が冷えた状態で迎えてくれるのは新鮮な体験です。
なんだか、ぜいたくしているような気分になります。
僕の目的はあくまで山小屋からの帰宅時の使用だったのですが、一度この便利さを味わうと外出時にも帰りの電車内などで操作するようになりました。
消し忘れ確認や寝る前の操作など「意外に便利な点」
家の外からエアコンの操作ができるということは、言い換えれば、留守中のエアコンの動作状態が確認できるということ。

宅外でアプリから停止中だと確認
つまり、「あれ?今日、エアコンちゃんと消してきたっけ?」という不安も解消できます。
当たり前といえば当たり前ですが、予想外に便利でした。
忘れっぽい人にはおすすめです。
また、意外に役立ったのは自宅での操作。
リモコンは赤外線操作なので自分がいる場所によっては角度や遮蔽物でうまく動かせないときがありますよね。
ところが、ネット経由の操作だと指先の動きだけでOKなのでラクなのです。
たとえば、寝る前にエアコンを消すとき。
リモコンだと体を起こしてエアコン本体の方を向く必要がありますが、スマホなら手元で完結します。
布団のなかで操作できるので寒い冬にはとくに便利そう。
僕が使っているスマホとくらべるとサイズのちがいははっきり。
リモコンをベッドサイドに置くにはかさばるので、スマホで代用すれば省スペースにもなります。
リモコンの代用という視点で見ると「部屋が散らかっていてリモコンが見つからないとき」や「リモコンが急に故障してしまったとき」などにも役立ちます。
アプリの使い勝手など、まだまだ発展途上という印象
以上のようにスマホのアプリによる操作は「意外に便利」な点が多いのですが、問題を感じるところもあります。
一番の難点は、スマホは操作アクションがリモコンよりもかなり多いこと。
僕の使っているiPhoneとアプリの組み合わせだと、まず(1)起動ボタン→(2)ロック解除→(3)アプリ選択→(4)スイッチオン→(5)アプリからの送信確認にOKを押す、という最短でも5段階の操作が必要。
(1)~(3)はスマホ側の問題だとしても、アプリが数時間更新されていないと「更新してください」というメッセージが(3)と(4)のあいだに出ることもありますし、
設定温度や運転モードを変更するなら、アクションの数はさらに増えることになります。
誤作動を避けるための確認なのでしょうが、毎回毎回聞かれるのはちょっとうるさいなと感じます。
ちなみに、今回設置した無線LANアダプターは「スマートスピーカー」にも対応しているようなので、そのへんと組み合わせれば声だけでエアコンを操作できるようです(が、僕は試していないのでわかりません)。
アプリの問題をもうひとつ挙げると、エアコン本体に搭載されているさまざまな機能のうちでアプリで操作できるのは基本的な機能のみに限られるということ。

エアコンの細かい機能にはアプリは非対応
日本の家電は多機能を売りにしていることが多いので、それらが使えないのは不満を感じる人もいるでしょう。
無線LANアダプターの価格はおよそ1万円
まだまだ発展途上の感は否めませんが、家の外から家電を操作するのは便利なだけでなく楽しい経験でした。
ちなみに、今回エアコンに追加で取り付けた無線LANアダプターの価格はおよそ1万円(設置費が別途かかります)。
エアコンをスマホで操作するためだけに払うお金としては評価が分かれそうです。
僕の個人的な感想をいえば、宅外から操作できる便利さに「5000円」、スマホで家電を操作するという「IoT」体験に「5000円」払ったという印象でした。
スマートホームに関心がある方や新しい物好きの方ならトライして損はないと思います。
なお、エアコンのメーカーや機種によって無線LANアダプターの対応や機能はバラつきがあるので、後付けするときはよく確認するべきです。
新しいエアコンを購入するタイミングなら、すでにスマホによる遠隔操作機能が内蔵されている機種を選ぶほうがいいかもしれませんね。