賃貸住宅入居中の設備や生活上のトラブル対処法
日々の生活の中で、住まいに関するトラブルに遭遇してしまったとき、どこに相談してよいか分からない場合もあるでしょう。
ここでは、賃貸住宅におけるよくある設備や生活上のトラブルの解決に必要なポイントをお伝えします。
1.設備のトラブル

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「天井から水が漏れてくると下の階から苦情がきた」「エアコンが壊れてしまった」などの設備のトラブルは誰もが一度は経験すると思います。
1-1 取扱説明書をよく読む
最初にすべきことは、取扱説明書の確認です。
管理会社や大家さんに連絡しなくても、簡単な手順で解決する場合が多くあります。
取扱説明書が手元にない場合は、ウェブサイトで確認できるケースが多くありますので調べてみましょう。
それでも直らない場合は大家さんや管理会社に連絡します。
1-2ガスのトラブルはガス会社に連絡を

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ガス関係のトラブルは緊急性の高い場合が多いです。
臭いがする場合は窓を大きく開けてガス栓を締め、ガス会社に連絡しましょう。
電気の火花で引火する可能性があるため、換気扇や照明のスイッチは入れないようにしましょう。
1-3 大家さんの負担で直してもらえない設備もある

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賃貸住宅の場合、大家さんの負担で修理を行ってもらえないケースがあります。
それは、設備として賃貸住宅に設置してないものです。
設備扱いになっているかどうかについては、契約書または重要事項説明書に記載されています。
記載されているものは設備扱いとなり、大家さんの負担で修理を行ってもらえます。
ただし、使い方が正しくない場合などは借主の費用負担で修理しなくてはなりません。
よくあるのは照明やエアコンです。もとから設置されていても、前の入居者が置いていったものだと、設備でない場合が多いので注意が必要です。
2.騒音など生活上のトラブル

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「隣の人の生活音がうるさい」「ゴミ出しのマナーが悪い」などの生活マナーに関するトラブルは、大家さんや管理会社に相談しましょう。
当事者に直接苦情を言いに行く人がいますが、毎日顔を合わせる場合も多いですし、当事者同士だと解決しない場合が多いので、第三者である大家さんや管理会社に介入してもらったほうがベターです。
2-1 不動産会社には3種類ある
トラブルが起こった場合、賃貸物件探しの際に利用した不動産会社に連絡しても対応してもらえない場合があります。
不動産会社には管理と仲介という機能があります。
仲介とは部屋探しを手伝う役割のことで、管理とは、実際に入居してから設備のメンテナンスや家賃管理、クレーム対応などを行う役割のことを指します。
不動産会社には、仲介だけ、管理だけ、両方行う、の3種類ありますので、物件探しの際に利用した不動産会社が仲介だけ行う企業だと、相談に乗ってもらえない場合があります。
その際は、契約書に管理会社が記載されているので、確認し、直接連絡をしましょう。
2-2 不動産会社に相談しても解決ないときは
騒音や生活マナーに関して、不動産会社に相談しても解決しないときは、各種相談窓口に相談するのも1つの方法です。
以下の機関は無料で相談できますのでご紹介します(電話の通話料金は相談者負担です)。
市区町村の相談窓口
各市区町村で法律相談を受け付けており、各種トラブルを無料で弁護士に相談することができます。通常、相談には事前予約が必要です。
国民生活センター
生活に関する苦情や問い合わせ全般の相談窓口です。消費者ホットライン:188に電話して自動音声に従って操作します。
事前連絡のうえ、面談で相談に乗ってもらうことも可能です。
独立行政法人 国民生活センター
法テラス
法的トラブルの相談を気軽にできるよう国が設立したものです。トラブルの内容に応じて、法的制度や相談窓口を紹介してもらえます。
法テラス
警察相談専用電話
警察でもトラブルの内容によっては専門機関を紹介してもらえます。
事件性のあるものは110番に電話をしますが、それ以外なら下記の連絡先に電話をしてください。
警察相談専用電話:9110(平日8:30~17:15)
受付時間は各都道府県警察本部で異なることがあり、時間外は音声対応となります。
トラブルが起こったときは、なるべく速やかに対応することがポイントです。
これらのことを知っておくといざという時に慌てずに済みますので、ぜひ、確認しておいてください。