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相続の相談はお盆の帰省時に。話し合った方がいいケースとポイント

相続について親子間で話し合うのは難しいと感じている人は少なくないようです。

自分たちの「貯蓄」や「資産運用」の考え方が親と違うために、もめごとになったり、親の相続資産を自分たちに与えてもらえないのではないかという不安を解消するために知っておくべきことをご紹介します。

1.相続トラブルは資産がない家の方が多い

相続に関して「うちは資産がないから争いにもならないし、相続税も支払わなくても大丈夫」と思っている人はいませんか?

意外に思うかもしれませんが、そのような家庭の方が相続トラブルは起こりやすいのです。

1-1 なぜトラブルが起こるのか

帰省イメージ

ST8818 / PIXTA(ピクスタ)

両親のうち父親が亡くなった場合に、資産は自宅と土地とわずかな銀行預金だけで、母親が自宅に死ぬまで住み続けたいと思っているというケースは多くあります。

そのような場合、資産がない家庭だと不動産を現金化できないため、法定相続分通りに遺産を分割しにくくなります。

また、民法が改正され、今年から「配偶者居住権」という法律が新たに加わりました。

これは、「相続開始時に被相続人所有の建物に居住する配偶者が、相続開始後、終身その建物を無償で使用することができる」という権利です。

法定相続分通りに遺産分割しても、母親が自宅に住んでいるのであれば、相続した子どもが売却や賃貸で収益を得ようとしても、現実的には難しくなります。

このような理由から資産が少ない家庭の方が相続トラブルになりやすいのです。

いくら遺産が少なくて兄弟の仲がよくても、お金を目の前にして不公平感を感じると、相続が「争続」になるケースはどこの家庭にも潜んでいます。

1-2 相続について話し合っておいた方がよいケースは?

畑

Tony / PIXTA(ピクスタ)

相続について話し合っておいた方がよいのは次の3つのケースです。

  • 相続税がかかることがあらかじめ分かっている場合
  • 相続税はかからないが、子どもが複数いて、今親が住んでいる家など親の資産を、子どもが均等に分けるのが難しいと予想される場合
  • 子どもが相続を受けたくないと思っているものを、親が資産として持っている場合。老朽化した賃貸住宅を親が所有していて、相続を受けても賃貸経営を続けていくことが難しい、売却しても、かえってコストがかかってしまうなどのケースです。

相続の相談は切り出しにくいかもしれませんが、お盆で帰省するときや、家族で集まる機会があるときに、話しておくべきです。

2.どのように資産を分けたらいいのか

仏壇

HiroS_photo / PIXTA(ピクスタ)

相続の場合、遺言書があれば、それが一番優先されると思っている人が多いようですが、実は違います。

一般的には、「相続人の合意>遺言書>法定相続分」となり、相続人の合意が一番優先され、別の分け方ができるのです。

2-1 一番良いのは相続人の話し合いでの合意

すべての相続人が話し合い、合意するのが一番良い相続の方法です。そのために、すべての相続人に

  • 「相続財産」「法律の定め」「自分の気持ち」を隠さずにすべて正直に話すこと
  • 家と土地は、なるべく一人の所有者となるようにすべきこと

を心がけましょう。

最初から正直に話さないと、法定相続分と大幅に割合が異なり、自分が多くもらうことになったときに、ほかの相続人から 「なんとなくあやしい」「何か隠し事をしているのでは」 という不信感がめばえてしまい、ここから争いに発展するのです。

また、固定資産税の支払いや、 不動産の維持費の支払いなどが複雑となるため、不動産などの共有名義は避けましょう。

不動産をもらう人が、もらわなかった相続人に現金で支払うなどすることで解決できます。

2-2 生前贈与を検討した方がいい場合も

介護施設

Mills / PIXTA(ピクスタ)

親の老後の生活資金が確保できている、親が亡くなった後に子どもへの金銭的(現金)な相続をする準備ができている家庭なら、「生前贈与」を考えてもよいでしょう。

子どもが自分たちの住宅を購入する際に、親から子どもが住宅を購入する時点で親に生前贈与をしてもらっておくことで、住宅取得資金等の非課税制度や相続時精算課税など、優遇税制の対象になる場合もあるからです。

また、住宅購入資金の融資額やその利息分の削減ができるので、資金面で楽になります。

3.まとめ

そうめん

sasaki106 / PIXTA(ピクスタ)

相続が発生する前に親に対してストレートに相続について相談すると、自分の子どもに「あなたはもうすぐ死ぬくらいの歳だ」と言われたようなものと感じ、不快に思われることもあると思います。

「もっと年をとったとき今の家に住み続けたいか」など、将来の意向を聞く、相続セミナーに誘ってみるなどの方法で、相続に関して注意を促しましょう。

帰省の機会が多い今の季節に、相続のことを話し合うチャンスづくりをしておきましょう。

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