家づくり

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屋根はどれがいい?形状と材質で比較してみた

家づくりをするときに、「屋根にいちばんこだわった」という人は多くないかもしれません。

しかし、屋根は住宅の表情を表す大切な要素です。

屋根の形状や素材には多くの種類があり、耐久性や外観の良し悪しに大きく影響します。

今回は屋根の種類とそれぞれのメリット・デメリットもあわせて詳しく説明します。

1.屋根のおもな形状

屋根に使用される屋根材にもいろいろな種類があります。金属系素材のそれぞれの特徴を見てみましょう。

屋根

まちゃー / PIXTA(ピクスタ)

1-1 切妻(きりづま)

「三角屋根」とも呼ばれる一般的な屋根の形。

水が流れやすいため雨漏りしにくく屋根裏のスペースを有効活用できる、構造がシンプルなので初期費用・メンテナンス費用が抑えられます。

1-2 寄棟(よせむね)

屋根の最頂部から4方向に傾斜しているのが特徴です。

4方向の屋根面で紫外線や雨風から外壁を守れる、台風に強く、耐久性に優れている、和風・洋風どちらのスタイルにも合うなどの特徴があります。

切妻屋根よりも部材が多いため、コストがかかります。

1-3 片流れ(かたながれ)

片流れ屋根

pixelcat / PIXTA(ピクスタ) ※写真はイメージです

 

屋根の棟から1方向に傾斜している屋根形状のことです。

初期費用やメンテナンス費用が安く、工事期間も短いのが特徴です。

ソーラーパネルが設置しやすく、屋根面が南向きならば、太陽光発電の効率が良くなります。

ただし、雨水が分散されずに流れるため、屋根や雨どいの負担が大きく、雨漏りのリスクが高いというデメリットがあります。

1-4 陸屋根(りくやね)

陸屋根

pixelcat / PIXTA(ピクスタ) ※写真はイメージです

 

「陸屋根」は「平屋根」とも呼ばれ、傾斜のない平面な屋根が特徴です。

鉄筋コンクリートや鉄骨構造の建物で多く用いられます。

屋上スペースを有効活用でき、屋根裏スペースがない分、室内の空間を広くできますが、ほかの屋根形状と比べ、雨漏りリスクが高いので防水処理が必要になります。

また、屋根裏がないので直射日光が直接上階の天井にあたるので室温が高くなりがちです。

2.おもな屋根材

屋根材の材料は、金属、スレート、セメントがおもなものとなります。

ガルバリウム

Seaside / PIXTA(ピクスタ) ※写真はイメージです

 

2-1 ガルバリウム鋼板(ガルバ)

亜鉛・アルミ・シリコンでできたメッキ銅板のことです。

同じ成分でできた「ジンカリウム鋼板」もありますが、国内では「ガルバリウム鋼板」が主流となっています。

サビが出にくく、耐久性・耐熱性があり長持ちする、熱反射率が大きく、屋根表面の温度上昇が少ないなどのメリットがありますが、断熱性がないので断熱在が必要となります。

また、防音性も低いです。ガルバリウム鋼板の耐用年数は25年以上と長いいっぽうで、色あせやサビなどの劣化が起こる場合もあるため、定期的な塗装メンテナンスが必要となります。

2-2 銅板

古くから屋根材として使用されている「銅板」は、耐用年数目安が50年以上長持ちする、さびにくく、耐久性・耐震性が高い、塗装の必要がないというメリットがあります。

ただし、雨によるダメージで穴が空く場合がある、価格が高く、初期費用がかかるなどのデメリットがあります。

銅板は酸化して「緑青(ろくしょう)」と呼ばれるサビが発生すると耐久性が増しますが、近年は、酸性雨が多く降るようになり、ダメージを受けるケースも少なくありませんので、定期的に点検を行い、補修や葺き替えを行いましょう。

2-3 トタン

鉄板に亜鉛をメッキした屋根材のことです。

戦後に流行し、屋根だけでなく外壁や雨どいなどに使用されています。

施工がしやすく、価格も安価。薄くて軽量、つなぎ目がなく、雨漏りしにくいというメリットがあります。

しかし、断熱性・防音性が低く、定期的なメンテナンスが必要となります。

トタンはとくにサビに弱く、劣化が起きると雨漏りが発生しますので、定期的なメンテナンスが長持ちさせるポイントとなります。

2-4 化粧スレート

セメントに繊維を混ぜて板状にした素材です。

平成18年以前は「石綿(アスベスト)スレート」が主流でしたが、健康被害が懸念されることから、現在は「無石綿(ノンアスベスト)スレート」が使用されています。

軽量でデザインが豊富ですが、薄く割れやすい、防水性が低いなどのデメリットがあります。

また、スレート材の性能を守るには定期的な塗装メンテナンスが必要です。

2-5 天然スレート

粘板岩(ねんばんがん)と呼ばれる天然石を板状に加工した屋根材です。

高級感があり、耐候性・断熱性・耐久性に優れ、天然素材のために、塗装も不要ですが、高度な施工技術が必要になります。

生産数が少なく高価で、国内の一般住宅ではあまり使用されていません。

2-6 プレスセメント瓦(厚型スレート瓦)

瓦屋根

haku / PIXTA(ピクスタ) ※写真はイメージです

 

セメントと砂を混ぜ合わせてモルタルで成形した屋根材です。

セメント瓦の一種ですが、化粧スレートに比べて厚みがあることから「厚型スレート瓦」とも呼ばれています。

加工しやすいため、品質が安定している、日本瓦と比べると価格が安い、施工しやすく、強度もあるなどのメリットがありますが、防水性が低いうえ、重量があるため、耐震性が低くなっています。

メンテナンスには塗装が必要です。

2-7 コンクリート瓦

厚型スレート瓦よりもセメントの量が少なく、押し出し成形方式で作られています「モニエル瓦」「洋瓦」とも呼ばれています。

耐火性・防水性に優れている、地震や台風に強い、断熱性・防音性があり快適に過ごせる、日本瓦と比較すると価格が安いなどのメリットがありますが、メンテナンスに技術を要します。

2-8 日本瓦

「粘土瓦」「和瓦」とも呼ばれる「日本瓦」は、粘土を焼き上げて固めた屋根材です。

日本瓦には、表面に釉薬(ゆうやく)を塗った「釉薬瓦(陶器瓦)」や「無釉薬瓦(いぶし瓦)」があります。形状が豊富にある、一般的な屋根材より耐久性が高い、耐火性・防音性・防水性・断熱性がある、塗装の必要がないなどのメリットがあります。

重量があり、耐震性が低く高価です。塗装は必要がないものの、割れや欠け、ズレなどが起こる可能性があり、下地の漆喰(しっくい)に劣化が起こることがあるので、定期的なメンテナンスが重要になってきます。

屋根

moonon / PIXTA(ピクスタ) ※写真はイメージです

 

屋根材にはたくさんの種類があり、メーカーによっても特徴は異なります。

建物のイメージや周辺環境などに合わせて自分たちにあった屋根にしましょう。

また、屋根材に適したメンテナンスは建物の寿命に直接関係します。定期的に行うように心がけましょう。

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