不動産

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VR内見が移動時間不要で便利。メリットと注意点は?

今、トレンドとなっているVR。不動産業界にもその波が押し寄せています。ゴーグルを頭部にセットして、360°の映像を体感することで、現地に行って内見するのと近い効果があります。時間を節約でき、間取り図だけではわかりにくいポイントをチェックできるのもメリット。VR内見のメリットとチェックすべきポイントを、不動産取引に詳しい吉井希宥美さんに教えていただきました。

1.VRってどんなもの?

仮想空間なのにあたかも現実のように体感できるのが「VR」です。まずは、その内容をおさらいしましょう。

VR

ipopba / PIXTA(ピクスタ)

1-1 CGを駆使して作られた空間である

VRとはVirtual Reality(バーチャルリアリティ)の略称です。「仮想現実」とも言われ、目の前にある現実とは違う現実を体験できることを指します。「人工現実感」とも訳されます。CG(コンピューターグラフィックス)によってつくられ、その場所にいないのに、あたかもそこにいるかのような疑似体験ができます。

1-2 VR動画は専用カメラで撮影

VRを体感するためには、3DのVR動画が撮影できる360°カメラが必要です。風景や人物、室内などを撮影し、ウェブサイトにアップロードします。VR動画を視聴する場合は、VRゴーグルを頭部にセットします。スマートフォンで見ることができるものもあります。

2.VR内見のメリット・デメリット

VR

bee / PIXTA(ピクスタ)

VR内見とはVRを利用して現地まで行かずに物件の内見ができる最新サービスです。不動産ポータルサイトに動画が掲載されているケースもありましたが、動画だとなかなか自分の見たいところを見ることができませんでした。VR動画は自分の動きと連動するので、自分の見たい場所を、見たいタイミングで確認することができます。

2-1 VR内見のメリット

内見するときは、モデルルームや検討している物件を何か所も回る人がほとんどでしょう。でも、仕事や家事の合間に何件も見学するのは大変ですよね。VRを使えば素早く内見ができ、時間の節約になります。店舗だけでなく、スマートフォンを使って自宅で内見することも可能になります。

不動産会社の担当者と相談をして内見に行ったら、聞いていた内容と実際の部屋の様子が違っていた、なんてこともあるでしょう。VR内見をしてから行けば、そのギャップは少なくなります。

また、まだ人が住んでいる賃貸物件を内見したいとき、今までは、退去するのを待たなくてはなりませんでした。しかし、空室の時に撮影したVR動画をあらかじめ見ておけば、入居者いてもしっかりと検討ができ、満足度が高くなります。

2-2  VR内見のデメリット

このように、VR動画で内見すると時間を効率良く使えますが、デメリットもあります。

1つは「VR酔い」。VR内見をすると車酔いと同じように、気分が悪くなる人がいます。とくに年配の方が「VR酔い」しやすい傾向が経験上あるように思います。また、不特定多数の人がつけるゴーグルを不衛生だと感じる人もいます。女性の中には、メイクが崩れることを気にする人もいます。

3.VRでチェックしたいポイント

コンセント

shimi / PIXTA(ピクスタ)

VR動画では、間取り図だけでは確認しにくい部分までしっかり確認できるので、より室内のイメージをつかみやすくなります。平面図では見落としやすい、VR動画で確認したいチェックポイントをご紹介します。

3-1 コンセントやテレビジャックの位置

テレビの位置を中心にして家具の配置を決めるケースが多いので、テレビジャックがどの壁に設置されているかを確認しましょう。

3-2 エアコンの設置場所と部屋の配置を確認する

1LDKの場合、エアコンはリビングだけに設置されていることが多いです。洋室がリビングと接している場合、部屋同士の仕切りになっているドアや引き戸を開けておけば、1台のエアコンで足りるケースがあります。ただし、設置場所によっては、風が届かない場合がありますので、エアコンが設置されている位置をVRでしっかり確認しましょう。

3-3 間取り図では分かりにくい段差もチェック

間取り図だけでは分からない「段差」もVRならば確認することができます。2部屋をつなげて「続き間」として使いたい場合などは、段差があると使いにくいので、あからじめVRで確認しておきましょう。

4.まとめ

マンション

bee / PIXTA(ピクスタ)

今後VR技術が進化すれば、VR内見のみで物件を決めることも可能になるかもしれませんが、現状では物件の第一次候補の選定にVR内見を使うことをおすすめします。ピックアップした物件をVR内見してから内見に行けば、かなりの時間と手間を省くことが可能です。

VRは導入コストがかかるため、すべての不動産会社が採用しているわけではありません。VRを利用したい人は、前もって不動産会社に導入しているかどうか確認してから訪問しましょう。

ファイナンシャルプランナー(AFP)/宅地建物取引士一般社団法人/家族信託普及協会®会員 吉井希宥美

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