リノベーション

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家賃12万円のリノベ物件が1週間で成約!その理由とは

23年ぶりに空室になった賃貸マンションの部屋をフルリノベーションした、大家のアサクラさん。

ほぼすべての設備を交換し、見た目は新築のようにきれいになったそう。ただ、限られた予算のなかでどうやって出費を削りつつインテリアを充実させるか、いろいろと思案したといいます。

その甲斐あって、家賃12万円の部屋が1週間で成約したとか。魅力のある空間づくりの工夫ポイントを探ってみましょう。

リビングは無印「壁に付けられる家具」をアクセントに

インテリア全体

インテリアは既存の障子を活かした和風のテイストです。あくまで「和風」であって「和室」ではないのがポイント。
アクセントに選んだのが、無印良品の定番「壁に付けられる家具」シリーズです。

下がり壁に長押

下がり壁と寝室の壁には、このシリーズの「長押」を設置。名前のとおり、和風のインテリアによく合いますし、ハンガーをかけたり、本やCDをディスプレイしたりと多用途なのも便利です。

鏡とフック

こちらは鏡とフックです。フックはありそうでないシンプルなデザインがいいですね。せっかくなので照明スイッチも木製でそろえてみました。

スイッチと木製プレート

うちのマンションでもよく使うアメリカンスイッチですが、木製スイッチプレートもあります。無印のフックや鏡と質感がそろったので統一感が出ました。この部屋では、リビング以外でもナチュラルな色味の小道具を多用しています。

木製の取っ手

これはシューズボックスの取っ手。オスモカラーのクリアーで塗装しました。

キーマグネット

玄関にはキーマグネットを設置。中に磁石が仕込まれているので、カギがくっついて便利です。

新古品の超格安キッチンでコストダウン

築古マンションのリノベで悩むのがキッチンやトイレ。リビングならインテリアの工夫でかなり印象を変えることはできますが、設備が前面に出る水まわりではそうもいきません。

設備の取り換えは費用がかさむので悩んでいたところ、うちでお世話になっている建設会社さんから「キッチン余ってるんで安くしますよ」という思いがけない提案が。

でも、「余ってる」ってどういうこと?

「実は、うちで工事した賃貸マンションに設置したんですが、施主さんから頼んだのとちがうとNGが出てしまって取り替えたんです。未使用ですが、一度は設置してしまったので中古扱いになりますから、2万でお譲りしますよ」

2万円!それは安い! 設置費のほうが高いくらいですね。

新古品のキッチン

デザインが心配でしたが、ホワイトの木目を基調としたシンプルなデザインだったのもラッキーでした。

ガスコンロ

コンロもおしゃれで文句なし。っていうか、これ単体で2万円くらいでは?

聞くところによると「魚焼きグリルがない」と言われてNGだったそうで。個人的にはこっちのほうが今っぽくていいと思うけどなあ……。

イケアのキッチンレールなど

うちのマンションではおなじみ、イケア(IKEA)で購入した棚やキッチンレールなどを設置して利便性をアップしました。
キッチン本体と合わせた吊l戸棚を注文することもできたのですが、オープン収納は使いやすくてリーズナブルなのでいいですよ。

洗面も新古品+タイルDIYでコストカット

新古品で組んだ洗面

洗面もコストダウンに腐心しました。洗面ボウルや水栓、排水トラップ、ミラーキャビネット、タオルかけなど、すべてヤフオクとメルカリで未使用の中古品を入手して施主支給しました。
ふつうに注文するより50%はコストカットできたと思います。

新古品で組んだ洗面

ただ、水栓のように設置してみるまできちんと動くか分からないものには注意が必要です。万一の初期不良があったときにサポートが受けられないので、そのリスクを覚悟で選ぶべきということです。

オリーブグリーンの小口タイル

背面の壁にはオリーブグリーンのタイルをDIYで貼りました。このタイル、実は数年前におこなったマンションの外壁修繕工事の際に余ったもの。
いわゆる小口平と呼ばれるオーソドックスな昔ながらのタイルです。こういうサイズの大きいタイルは一枚一枚貼るため、目地の調整が難しいですし、厚みもあるのでカットも大変。

普段なら選びませんが、余ったタイルを活用すれば経費削減にもなるのでチャレンジしてみました。タイルといえば、玄関土間のタイルもDIY。

玄関土間のタイル

toolboxのショールームで見つけた「古窯70角タイル」の「ミッドナイトブルー」です。
今回の部屋はアクセントカラーがグレーだったので、それに合わせて選びましたが、独特の質感と色味が素晴らしい。お値段も1シート510円(税込)とリーズナブルなのもうれしいです。

浮いた費用でつい天童木工の低座椅子を購入

天童木工の低座椅子

こんな具合にいつもよりも節約を重ね、部屋が完成しつつあったある日のこと。ヤフオクで天童木工の低座椅子を見つけてしまいました。うちの山小屋のリノベーションをおこなったときにも採用した名作家具です。

座り心地は低めのソファといった感じで、読書やテレビ鑑賞などにちょうどいいイスです。

天童木工の低座椅子

デザイナーの長大作氏が歌舞伎役者の松本白鸚さん(初代)の自邸のためにデザインしたというだけあって、和室にもぴったりマッチします。「今回の部屋にピッタリだ」と思いついてしまい、思いきって奮発しました。

内見時の反応も上々で、お客さんにも喜んでもらえました。中古とはいえ、2万円以上しましたからけっこうな投資でしたが、結果的には成功だったと思います。

「しっかり費用をかけてちゃんとした家賃で貸す」という考え方

リビング

このお部屋、家賃12万円で募集したところ、1週間で入居者さんが見つかりました。とても感じのいいご夫婦でインテリアも気に入っていただけた様子。イスやらタイルやらにお金をかけたので節約分の費用は相殺されてしまった感じですが、その分インテリアを充実させることができたのが功を奏したと自負しています。

このご時世、賃貸のリノベーションは「安く、最低限の設備を」という傾向が目立つ印象です。でも、きちんと考えて上手にお金を使うことで、うちのような築古マンションでもちゃんとした家賃で借りていただけることが分かってホッとしました。

*記事に掲載している商品は2019年時点のものです。

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