不動産

高幡和也高幡和也

住居表示と地番の違い、知ってる?いざという時のために知っておきたい基礎知識

土地や建物などを売買するとき、その不動産を特定し明確にするために使われるのが地番というもの。普段私たちが日常生活で使っている住居表示ではないそうです。

この「住居表示」と「地番」、一体何がどう違うのでしょうか? 宅地建物取引士の高幡和也さんに解説してもらいました。

地番は土地につけられた番号

宅地

haku / PIXTA(ピクスタ)

地番とは、それぞれの土地に付けられた番号です。地番は、その土地を「特定するため」にそれぞれの土地一筆ごと(土地は何個とは数えず、何筆として数えます)に一つずつ付けられています。

土地の売買や賃貸などを行う場合、売買契約書や賃貸契約書に記載される契約対象土地の表記も、住居表示ではなく地番になります。
法務局に備え付けられる不動産の登記簿も、土地は住居表示ではなく地番で記録・管理されています。

また、登記簿に記録されている建物の所在も土地同様に、地番が用いられます。

住居表示とは暮らしを便利にするためのもの

住民票

Graphs / PIXTA(ピクスタ)

従来、地番は住所として使われてきましたが、住宅などの建物が増え、市街化が進むことで、地番を住所にすることはとても不便になってきました。
地番を住所にした場合、地番の番号は地図上では必ずしも番号の順に並んでいませんので、住所の特定に時間がかかるのです。

地番によって郵便物の配達もままならなかった区域が、町の名前を変更し(町、丁名)、街区ごとに番号を付け(街区符号)、建物に番号を付ける(住居番号)ことで、「町を分かりやすくした」のが住居表示です。

ポスト

EKAKI / PIXTA(ピクスタ)

住居表示が実施された地域では場所の特定がしやすくなり、郵便物の配達等だけではなく緊急車両の到着などもスムーズになります。
住居表示は暮らしを便利にするためのものなので、住居表示が実施されている地域でも地番が無くなったり廃止されるわけではありません。

住居表示制度は昭和37年5月に「住居表示に関する法律」(新しい住居表示)が制定され、都市部を中心に積極的に実施されてきましたが、いまも住居表示が実施されていない地域がたくさんあります。

住居表示が実施されていない地域では、現在も住所の表記に地番を使っています。

地番はどうやって調べる?

売地

haku / PIXTA(ピクスタ)

例えば、自分が所有する不動産を売却する場合等で地番を調べなければならないとき、その地番はどうやって調べればいいのでしょうか?

先述したように、住居表示が実施されていない地域であれば地番が住所になっていますので分かりやすいのですが、住居表示が実施されている場合、その住所に地番は表記されていません。

地番を調べる場合は以下の書類や方法で確認してみましょう。

固定資産税等の納付書を確認する

固定資産税が課税される土地であれば、毎年、固定資産税の納付書が送付されてきます。この納付書にはその土地の地番が必ず記載されています。

登記識別情報(または権利証、登記済証)を確認する

登記識別情報(または権利証、登記済証)にも地番が記載されていますので、お手元にこの書類があれば確認が可能です。

法務局に行ってブルーマップを確認する

その土地を管轄する法務局には、「ブルーマップ」という住居表示と地番が重ねて表示してある住宅地図が備え付けられています。管轄法務局に行けばこのブルーマップを閲覧することができます。

法務局に電話して確認する

調べたい土地が遠隔地の場合などで、管轄法務局に行くことが困難なときは、管轄法務局へ電話で地番の照会をすることも可能です。

対象となる土地の管轄法務局をインターネットで調べると、ほとんどの法務局に「地番・家屋番号照会及び各種証明書等の発行に関するお問合せ」の連絡先が記載されています。電話で住居表示を伝えて照会してみましょう。
(※注意:電話での照会は参考地番としての情報提供になります)

電話をする人

天空のジュピター / PIXTA(ピクスタ)

日常生活の中では、地番を覚えていなくても特に困ることはありませんが、いざ不動産の売買・賃貸・相続等で地番が必要となったときのために、「住居表示と地番は意味や目的が違う」ことと、「地番の調べ方」は覚えておきましょう。

【参考】
※ 横浜地方法務局ホームページ「法務局・管轄のご案内
※ 横浜市ホームページ「住居表示とは
※ 電子政府の総合窓口 e-Gov 「住居表示に関する法律

 

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