防災

高幡和也高幡和也

台風や大雨の被害。火災保険の補償範囲をケース別に解説

自分の住まいが実際に被害にあってしまったとき、その補償をしてくれるものの1つが「住まいの火災保険」です。火災保険というと、火事に遭ったときのための保険とイメージしがちですが、実際には火災以外の被害で補償されるケースも多くあります。ただし、火災保険では台風や大雨による被害に対して、「補償されるもの」と「補償されないもの」があるそう。

海上日動火災保険株式会社100%出資の保険代理店である株式会社東海日動パートナーズTOKIO に取材し、一般的に火災保険で補償されるものとされないものを、ケース別に教えてもらいました。

強風による被害

台風

amanai motoki / PIXTA(ピクスタ)

強風で住宅の屋根が飛ばされた、窓ガラスが割れた

強風で住宅の屋根が飛ばされたり、竜巻などで飛来物が飛んできて窓ガラスなどが割れてしまった場合は、火災保険の「風災補償」の対象となります。

強風でカーポートが破損した、物置が破損した

建物とは関係ないように見える車庫や物置も建物本体の付属物となり、風災による補償の対象となる場合があります。
また、車庫や物置以外に、門、塀、垣や外灯等の屋外設備装置が強風で破損したような場合も、建物本体の火災保険で補償される場合があります。

強風で自転車が飛ばされ破損した

自転車は建物の付属物ではなく、「家財」となります。自転車が強風で破損した場合、建物の火災保険ではカバーされませんが、家財の火災保険に加入していれば補償の対象となります。

大雨による被害

西日本豪雨

yuayua / PIXTA(ピクスタ)

大雨による被害の補償には別途「水災補償」の付帯が必要

洪水被害や高潮、土砂崩れによる被害には、火災保険に「水災補償」を付帯しなければ補償を受けることができません。
万一の事態に備え、今加入している火災保険に水災補償が付帯されているかどうかのチェックをしておきましょう。

※以下の設問は水災補償が付帯されている場合を想定しています

洪水によって床下浸水、床上浸水してしまった

洪水や高潮によって、床下に浸水してしまった場合、一般的に水災の補償は受けられない場合が多いと考えられます。一方、床上浸水の場合は水災の補償範囲となります。
ただし、保険の種類や契約の内容によっては、その損害の程度により補償が受けられない場合もありますので、万一に備えて加入している保険会社に補償内容を確認しておきましょう。

大雨で自家用車が水没した

自動車は建物の付属物でも家財でもありませんので、火災保険による補償は受けられません。任意の自動車保険に車両保険を付帯していれば補償を受けられます。

大雨による土砂崩れで建物が破損した

大雨による土砂崩れによって建物が破損した場合は、水災の補償が受けられると考えられます。
ただし、土砂崩れによって土地が崩れてしまったり、流されてしまったとしても、火災保険はあくまで「建物」の保険となりますので、土地は補償の範囲とはなりません。

土石流

撮るねっと / PIXTA(ピクスタ)

火災保険で補償を受けられない主なケース

HAKU-No1 / PIXTA(ピクスタ)

強風や台風で自宅の物置が倒れ、隣家のフェンスを破損させてしまった

自然災害のような不可抗力の事故の場合、一般的に賠償責任は発生しないと考えられていますので、火災保険からの補償は受けられないと考えられます。
ただし、その物置の設置方法や維持管理方法に瑕疵(所有者が安全性を確保していなかった等)があった場合には、損害を与えた相手方に賠償責任を負う可能性もあります。
しかし、賠償責任を負ってしまった場合でも火災保険からの補償は受けられません。

建物の老朽化による雨漏り

建物の老朽化によって生じた雨漏りは「事故」とはいえず、火災保険の補償は受けられないと考えられます。
ただし、台風などにより建物が破損して生じた雨漏りは、火災保険で補償される場合があります。

まとめ

書類の説明

HBS / PIXTA(ピクスタ)

今回ご紹介したケースはあくまで「参考」となります。実際に災害が発生した際は加入されている保険会社に連絡し、詳細の確認をしてください。

火災保険は万一災害が起こってしまった場合に、住まいを再建させてくれる「セーフティネット」です。
万一の場合に備え、自分が加入している保険の種類、保険対象、補償内容などをしっかり把握しておきましょう。

【取材協力】
株式会社東海日動パートナーズTOKIO 神奈川支社 相模原支店

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