インテリア・雑貨

Sumai編集部

オアシスのような東京の花屋/BUTTERFLY DECO(バタフライ デコ)

外観

東京には、オアシスのような花屋がたくさんあります。
なぜ仕事として花屋を選んだのか、日々どんな思いで草花や客と向き合っているのか。

都内でも注目の花屋を作家・エッセイストの大平一枝さんがたずね歩きます。

(取材・文/大平一枝 撮影/佐々木孝憲

同系色をシックに。パリの花店の美意識を日本に

店内

店名は「蝶が探す」の意。かつて和菓子屋だった店舗をリノベ。天井を抜き、開口部を入れ替えた。白のキャビネットを自分で黒色に塗装

大学卒業後、就職したブライダル会社での気づきが、人生の分岐点になった。
「花を扱う人たちを見て、あ、お花って職業にできるんだと新鮮な驚きでした」

YOCOさんは働きながら、起業のために花の学校に通い、4年間花屋で修業した後、フランスに渡った。そこでまた新たな発見をする。
「日本の花屋は市場みたいに、お客さまが好きそうな花を全部並べるのですが、フランスの多くの花屋は『カマイユ』 といって同系色の自分の好きな色しか扱わない。どの店も、道から見える窓辺のディスプレイにこだわり、個性やセンスがひと目で分かる。そういう美意識がすごいな、と衝撃でした」

色水を使ったディスプレイ

色水が印象的なディスプレイは、従師ダビッド・ミドルジュの影響から

1年半後帰国。表参道から探し始めた店は、パリの街に似ている清澄白河で見つかった。

古いビルの1階の小さな一角だが、私は通りがかるたび、シックで少し暗めのこの花屋が気になっていた。扉を開けると、決して押し付けがましくないが、独特の美意識に彩られた空間に、一度で魅了された。

赤い色水に白いコチョウラン。セロファンではなく、風合いのある紙で包む花束。赤いケイトウや紫のトルコキキョウがどこか妖艶で、気持ちが高揚する。一言で形容するなら、「大人の花屋」だ。

トルコキキョウ

大好きなトルコキキョウ。淡い紫の濃淡がエレガント

ひとりで始めた店は今年で12年めになる。スタッフは今や5人に。パリのまねではない。唯一無二の彼女の世界観があるからここまでこられたんだろう。
「いつか映画の中のお花をアレンジしてみたいです」と語る。彼女の花が登場する映画なら私も見てみたいと思った。

フレグランス

「香りつながり」で、フレグランスとアロマキャンドルも少量置いている。「ヨーロッパの花屋は、香水とキャンドルを置いている店が多い」とYOCOさん

鳳凰木

大きな枝豆状のドライは、鳳凰木(ホウオウボク)

赤、紫系でまとめられた一角

中央の紫のカラー、左端の薄ピンクのトルコボヤージュもバンダとともに通年、必ず置いているそう。赤、紫系でまとめられた一角

天井

天井のむき出しの配管には、造花をデコレーション。隅々からYOCOさんの美意識が伝わる

バンダは必ず仕入れる定番。ランの一種。

バンダは必ず仕入れる定番。ランの一種。「暑さに強く長持ちする。タイが原産なのですが特別アジアっぽくもなく、フランスの人たちからも愛される華やかなお花です」(YOCOさん)

BUTTERFLY DECO
adress 東京都江東区白河2-9-4
open 10:00 〜19:00(業務によっては早く閉店することもあります)
不定休
telephone*03・6913・0808

※情報は「リライフプラスvol.26」取材時のものです

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