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「第○期完売」に踊らされるな!マンション期分け販売の裏を暴露

マンション販売では「第1期」「第2期」など期を分けて販売されるケースがあり、「期分け販売」などといわれています。では、なぜ販売するタイミングを分けているのでしょうか。不思議に思ったことはありませんか?

実は、マンションの期分け販売は業者の都合で行われているのです。

今回は、期分けすることで販売業者にどんなメリットがあるのかを『不動産屋は9割ウソをつく』(三笠書房)の著者である現役不動産仲介営業マン・関田タカシさんに聞いてみました。

1.販売の偏りを少なくしたいため

マンション

7maru / PIXTA(ピクスタ)

マンション販売は1棟のマンションの全戸を同時に販売するのではなく、「第1期」「第2期」「最終期」などと分けて販売されるのが一般的です。
総戸数100戸以上の大型マンションの場合は、必ず期分け販売をしているといってよいでしょう。

マンションの中で人気がある部屋は、どの物件でも同じ特徴があります。
それは、「角部屋」「最上階」「南向き」の部屋です。これらの条件を満たす部屋は申し込みが集中し、先に売れていきます。

もし、100戸のマンションを一度に売りだしたら、先に「角部屋」「最上階」「南向き」の部屋が埋まってしまうでしょう。そして、条件の悪い部屋ばかりが売れ残ってしまいます。
そのため何回かに分けて、都度、完売させるようにしているのです。

売れ行きに偏りを出さないために期分け販売を行っているため、第1期は1~4階、第2期は5~8階という売りかたは行いません。バランスを考えて、どの期にどの住戸を売るかを販売業者が決めています。

2.「売れている感」を出したいため

大型マンション

まちゃー / PIXTA(ピクスタ)

売れていない商品よりも、売れている商品に魅力を感じるというのが人間の心理です。「第1期完売!」という広告のキャッチコピーを見ると「このマンション、売れているのだな」と感じませんか?

マンションを期分けして販売するのは、この心理を利用し、早期に完売させたいという戦略もあります。

販売戸数を少なくして、早期完売させることで「売れている感」をアピール。その後、次期の販売を始めれば「人気で完売したのに、またチャンスが出てきた」と思い、お客さんの購買意欲は高まるでしょう。

マンションの全戸を一斉に販売開始し、いつまでもだらだらと売り続けるよりも、小分けにして販売したほうが早期に完売する可能性が高くなります。

ちなみに最近売り出された渋谷区の人気エリアのマンションは100戸超の大規模マンションです。しかし、第2期の供給予定戸数は、なんと7戸。たとえ少ない戸数でも期分けして販売するのは、完売させるために、この心理を利用したいからでしょう。

3.販売会社の経費を削減するため

計算機

freeangle / PIXTA(ピクスタ)

そのほかにも、期分けすることで、販売会社にはメリットが生まれます。
たとえば、経費を削減できること。完売までに時間がかかるということは、販売業者にとって経費がかさむことを意味するのです。

モデルルームや現地に営業マン、宅地建物取引士を長期間待機させておくと人件費がかかります。しかも、一度に多数の契約をするためには、多くの人員とスペースが必要になるでしょう。

一方、期分けして1度に少ない戸数を販売すれば、スペースや対応する人員も少なくて済みます。そのため、分けて販売したほうが販売業者にとっては効率がいいのです。

4.営業マンと仲良くなることが希望する物件を手に入れる近道

営業マン

saki / PIXTA(ピクスタ)

新築の「マンションギャラリー」や「マンションパビリオン」は現地に設けていないことが多いため、自分がマンション内のどの場所にある部屋を購入しようとしているか分かりにくいケースがほとんどです。
失敗しないように、不動産会社の営業マンと仲良くなって周辺環境のことや、期分け販売を行うのかを聞いてみたほうがベターです。

もしかしたら、次期の販売の情報を教えてくれるかもしれません。

関田 タカシ(セキタ タカシ)
1982年東京都生まれ。宅地建物取引士。大学卒業後、大手流通不動産流通業者にて売買仲介の経験を積む。その後、収益不動産専門の売買仲介業者へ転職。ヘッドハンティングされ、現在では投資用不動産専門の売買営業担当として従事。著書に『現役営業マンが明かす不動産屋のぶっちゃけ話』『現役不動産仲介営業マンがこっそり教える最強の初心者向け不動産投資』『超実践 不動産投資のプロ技』(以上、彩図社)がある。

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