インテリア・雑貨

Sumai編集部

オアシスのような東京の花屋/On Flowers

カウンターに並んだ花

東京には、オアシスのような花屋がたくさんあります。
なぜ仕事として花屋を選んだのか、日々どんな思いで草花や客と向き合っているのか。

都内でも注目の花屋を作家・エッセイストの大平一枝さんがたずね歩きます。

(取材・文/大平一枝 撮影/佐々木孝憲

母から受け継いだ店をさらに居心地良く、楽しく!

On Flowersの外観

元倉庫を昨年リノベーション。母から受け継いだ店を4軒隣に新装開店した。

コンクリートブロックにジャンクな風合いの木製カウンターが、表通りに対して、やや斜め方向に誂えられたとき、店主の橋本藍さんは、店の方向性がますます明確になってうれしかったという。
「通りを歩く人からカウンターが目に入る。カフェをやっているのも見えて、街にとけこめるいいデザインだなあと。高校時代から住んでいる東中野が好きなので」。

リノベーションはリノベーション会社のブルースタジオが担当。左奥にカフェスペースが広がる。

ベニヤ板にドライフラワーをディスプレイ

ドライフラワーをディスプレイする壁にはベニヤ板を張り、自分たちでペイント。

かわいらしい店より、季節感を大事にしながらかっこよくて、エレガントで、ハードなテイストにしたかった。アイアンのスツールなど什器もハードだがけしてクールではない。むしろ独特の温かな空気感が漂う。

それは、野菜たっぷりサンドイッチで和めるカフェスペースや、季節の枝物やハンドメイドのリース、シックな色合いの花々から醸成されるのだろうが。

カフェメニュー

ランチセット1100円。3種のチーズとろけるラザニアサンド、里芋とジャガイモのポタージュ、自家製ジンジャーエール。カフェとしてもしっかり楽しめる質とボリューム。

橋本さんをはじめとするスタッフの朗らかな人柄からにじみ出るものもきっと大きい。
「私は早くに出産したので、思うように働けず、悶々とした時期もあります。でも今は、一瞬一瞬、スタッフとみんなで楽しめればそれが最高だと。そういう楽しい場から生まれた花を、お客さんに喜んでもらえたらまたうれしい。素敵な幸福の連鎖ですよね」

シンフォリカルポスを手に持つ橋本さん

橋本さんが気になる花は、シンフォリカルポス。スイカズラ科の枝もの。白が多いが、こちらはチハヤパープルという品種。「主役にならないけれどかわいらしくて、存在感もある。アマリリスと合わせると華やかです」

深い赤が印象的なアマリリス

深い赤が印象的なアマリリスはロイヤルベルベット。ほかにも八重咲きなど多様なアマリリスが並ぶ。

母がつけた店名の「on」は、「〜とともに」という意味があるそう。花とともに。みんなの喜びとともに。そうか。温かさの秘密がもうひとつ解けた。

ドライフラワーのあしらいが印象的なショップカード

ドライフラワーのあしらいが印象的なショップカード。店名は「花とともに」「花ってね」の意が。

フラワーキーパーでワインを保存

ワインはフラワーキーパーの保存温度に合うそう。

カウンターに置かれたドリンク

【On Flowers】
東京都中野区東中野1-32-6 大滝ビル1F 電話番号 03・3227・2877 営業時間 11:00〜19:00 ※不定休(営業日時はインスタグラムで確認を)
※情報は「リライフプラスvol.35」取材時のものです

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