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リフォームローンは高金利で損、は昔の話。自宅リノベ費用を低金利で借りる方法

住んでいる自宅をリノベーション

リノベーションというと「中古マンションを購入してリノベーション」というイメージが強いかもしれませんが、すでに自宅をお持ちの方は今住んでいる自宅をリノベーションする、というケースもあるでしょう。

リノベーション会社「EcoDeco」の社員で、8年住んだ自宅マンションをリノベした経験を持つ岡野真弥さんに、自宅リノベのお金(住宅ローン)について詳しく聞いてみました。

リノベーションのみでも住宅ローンが使える

不動産の購入とリノベーションを合わせて行う場合は、リノベーション費用も含めて住宅ローンを借り入れし、リノベーションのみの場合はリフォームローンで借り入れをする。そのようにイメージする方も多いでしょう。

また、リフォームローンは金利が高く、借入期間も短いため、住宅ローンと比べると損をするというイメージをお持ちの方もいるかもしれません。

ですが、実はリノベーションのみの場合でも住宅ローンとして借り入れができるのです。

8年前に購入した岡野さんの自宅マンション

現在の岡野さんの住まい(撮影 山田耕司)

8年前に購入した自宅マンションをリノベーションするにあたり、岡野さんが新たに借り入れしたいのはリノベーション費用のみでした。

そこで、「今の住宅ローンを借り換えして、そのタイミングでリノベ―ション費用も合わせて借りる」というやり方で、金利をなるべく抑えながら資金計画を立てました。

ざっくりまとめると「現在A銀行で住宅ローンを借りていて残債が2000万円。リノベーションの見積額が1000万円」だとしたら、「B銀行で住宅ローンの借り換えをする際に3000万円で申請する」という内容です。

こうすれば、より金利の低い住宅ローンでリノベーション費用を借り入れることができます。

借入期間は35年にならないので注意!

住宅ローンは最長35年の借入期間が設定でき、月々の支払い額を抑えられるという利点があります。借り換えの場合も同じく、最長借入期間は35年。

ただし、住宅ローンの借り換えと同時にリノベーション費用を住宅ローンにまとめる、というやり方の場合、最長借入期間は35年にはならないのです。

なぜなら、借り換えた住宅ローンのスタート時期(1年目)は「自宅を購入した時期」まで遡ってみなされるから。

岡野さんの場合、現在の住宅ローンを借りたのが8年前なので、借り換えをした場合、8年前を1年目とみなして最長35年間となります。

つまり、借り換えた住宅ローンは最長借り入れ期間が27年(35年ー8年)ということに。

岡野さんの場合はまだ27年あるのでやりくりができそうですが、仮に自宅を購入して20年後、子どもの独立を期にリフォームを、となるとどうでしょう。

住宅ローンの借り換えでリフォーム費用もまとめて借りたとして、最長の借入期間は15年(35年ー20年)。

15年で不動産の残債とリフォーム費用を返済することができるかどうか、検討が必要になります。

タイミングによってはこのようなことになるので、リノベーションや借り換え時期は計画的に考えた方がよいでしょう。

「自宅をリノベ」は資金計画にメリットあり

不動産購入のタイミングで住宅ローンを申し込む場合、不動産の売買契約に進むために「住宅ローン事前審査」が行われます。

事前審査は、売主側に「ちゃんとお金を払える(借りられる)ので契約しましょう」と示すために必要なステップです。

そして、事前審査では「総額いくら借りたいか」を提示しなければならないので、このタイミングで「リノベーション費用としていくら借り入れをするか」も決まっていなくてはいけません。

つまり、リノベーション設計がスタートしたばかりの時点で、すでに予算が決まっていなければならないのです。

プランニング中により良い設備を入れたくなったり、解体によって追加工事が必要になったりなど、予算が予想外に増えることも考えられるため、この時点でリノベーション予算を決めるのはなかなか難しいもの。

ところが自宅リノベの場合は、そんな悩みは不要です。すでに不動産は持っていて不動産売買との絡みがないため、住宅ローンの事前審査は不要。

リノベーション計画を立てて、工務店から見積もりが出てきたタイミング(=リノベーション予算確定のタイミング)でローン申請をすればいいのです。

ですので「工務店に見積もりを取ったら大きく予算オーバー。どうしよう、借入額が足りない…」ということになりません。

途中で予算がアップしても、借入額を変更できる

岡野さんのラフスケッチ

岡野さんがリノベーション予算を把握する際は、時間がなかったため、ざくっと作った平面計画とラフスケッチ(上記写真参照)で工務店に概算見積もりを出してもらい、それを持って銀行に行ったそう。

ざっくり過ぎたので、「正式な見積もりを出してもらったら300万円ほど高くなった」そうですが、まだ借り入れの契約(金消契約)をしていないので、借入額の変更(再審査)が可能でした。

この点も自宅をリノベーションする際のメリットで、中古マンションを買うと同時にリノベーションを行う場合とは大きく異なります。

自宅リノベするなら、住宅ローンの借り換えが有効な場合が多い

自宅を購入済み、もしくは何年か住んだ自宅をリノベーションする場合、リフォームローンは高金利だから損、というイメージがあるかもしれません。

ですが、岡野さんが教えてくれたように、住宅ローンの借り換えを行うことによってリフォーム費用の金利も抑えられますし、スムーズかつフレキシブルに資金計画を立てられるというメリットもあります。

自宅リノベを検討している方は、住宅ローンの借り換えも検討してみてください。

取材協力/EcoDeco

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