ダイニングとリビングの入れ替えで広く感じる!!魔法の家具レイアウト術
在宅勤務や自粛生活で、家族がリビングにいる時間が増えています。リビングがもう少し広かったら…とストレスを感じている人も多いのではないでしょうか。
一級建築士のしかまのりこさんは、リビングとダイニングの家具を入れ替えるだけで、広く感じるストレスフリーのリビングになると言います。その目からウロコの家具レイアウト術を3Dモデルを使って教えてもらいました。
キッチンの横をダイニングにすることが多い、LDKの家具配置
日本の住宅の間取りは、3LDKから4LDKが一般的です。そして、最近では可動間仕切りでつながった、広い一室空間のLDKが主流になっています。
こちらの間取りは4LDK戸建ての2階の様子です。キッチンの前に1部屋あり、その隣に可動間仕切りでつながった1部屋があります。
このような間取りは、「田の字型間取り」といわれ、マンションにもたいへん多い間取りです。
この「田の字型間取り」ですが、子どもが小さいときは、リビング学習などをさせるため、上図のように、キッチン前の1部屋をLDとして使い、その隣の1部屋をリビング学習や子ども部屋として使うこともできます。
また、リビング学習を必要としない年齢になったときは、上図のように、2部屋を可動間仕切りでつながった1つの広いLDとして使うこともできます。
この2部屋を1つのLDKとして、広く使う場合、多くの方は上図のように、キッチンの横にダイニング家具をレイアウトします。なぜなら、キッチンでつくったお料理を配膳しやすいためです。
ダイニング家具とリビング家具、どちらが場所をとる?
しかし、ここで考えなくてはいけないことは、リビング家具、ダイニング家具それぞれの大きさです。
一般的な4人家族の場合、よほど大きなダイニングテーブルを置かない限り、ソファーなどのリビング家具の方が大きくなりがちです。そして、大きなリビング家具は、より大きい空間にレイアウトしなければ快適な空間になりません。
一般的な間取りでは、上図のようにリビングよりダイニングが広くなっています。
しかし、上図を見れば一目瞭然!リビング家具の大きさは、ダイニング家具より大きくなっています。
より大きな場所を必要とするリビング家具を、いまダイニングとして使っているスペースに移せば、部屋が広く使えるようになります。
リビングとダイニングを入れ替えすると、驚くほど広く感じる!
入れ替え前の家具レイアウト
リビングがかなり窮屈です。その他にも、バルコニーへ向かう矢印で表した動線が、ソファーで阻害されているため、大変動きにくい家具レイアウトになっています。
そこで、リビング家具をダイニングへ、そしてダイニング家具をリビングへ入れ替えて、家具をレイアウトしてみました。
入れ替え後の家具レイアウト
すこし大き目な4人掛けダイニングテーブルは壁に寄せてレイアウトし、バルコニーへの動線を確保しました。リビング家具は、広いダイニングの中心にレイアウトしたため、ゆったり広いリビングになりました。
このことで、ダイニングテーブルは、キッチンより少しだけ遠くなります。しかし、このレイアウトにより部屋の中心も広くなったため、動きやすく、また部屋が広く見えるようになります。
家具を入れ替える前のリビングです。とても狭い印象ですね。
リビングだった場所をダイニングとして使えば、十分広く、さらにバルコニーへの動線も確保できます。
入れ替える前はこのように部屋の中心にソファーがあり、窮屈な印象でした。
入れ替えたあとは、部屋の中心に広い床が現れ、同じ面積とは思えないくらいのびやかな空間が生まれました。
角度を変えて見てみましょう。これがビフォアーです。
そしてこれがアフターです。
家具のレイアウト一つで部屋は、広くも狭くもなります。
おうち時間を快適にするためにも、家具のレイアウトを見直してみてはいかがでしょうか。