家具の値段はどこで差がつく?プロが語る「なるほどすぎる」理由

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「家具のデザインは似ているのに、どうして値段がこんなに違うの?」と思ったことはありませんか?
1万円で購入できるダイニングテーブルがあるかと思えば、同じようなデザインで10万円以上するモノもあります。
いったい家具の値段はどこで差がついてくるのか?インテリアコーディネーターのタクミさんが納得の理由を解説。購入の際のチェックポイントも教えてくれました。
高い家具と安い家具の差は、組み立てる手間と主材料の違いの2つ

撮影/ unsplash
デザインは似ているけど、1万円と10万円で販売されているダイニングテーブルを例に解説します。
家具の値段を大きく左右するポイントは2つあります。
- 組み立て式か、完成品か?
- 主材料は、ファイバーボードか無垢材か?
これは、言い方を変えると
- 誰が家具を完成させて、使えるようにするのか?
- メンテナンス次第で、長く利用できる材料を使っているのか?
といった違いになります。
この2点を知っておくだけで、インテリアショップで見かけた家具の値段の違いが分かるようになります。
誰が家具を完成させて、使えるようにするのか?

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家具には、組み立て式と完成品の2種類に分かれています。組み立て式は、家具のパーツがバラバラの状態で購入するので組み立てが必要です。
例えばIKEAは、購入者に家具パーツを持ち帰ってもらうことで配送・開梱・組み立て・設置までをセルフで行ってもらいコストカットできるので、家具の値段は安いですよね。
一方で、家具屋さんで購入した家具のほとんどは工場で完成された家具を届けてくれます。購入者の手元に届くまでは、配送・開梱・組み立て・設置を業者が行う必要があるので、コストは高くなってしまいます。
そのため家具代金の5~10%が、配送コストとして上乗せされて値段が一回り高くなってしまうのです。
メンテナンス次第で、長く利用できる材料を使っているのか?
写真左が無垢材 右がファイバーボード。この材料の違いが値段を大きく左右するポイントになります。
無垢材とは、切り出した木材そのもの。材料の価値も高く、堅く割れにくい。経年変化も楽しめ、メンテナンス次第で長く使用できる材料です。
ファイバーボードは、木材を繊維状に細かくして固めた材料のこと。大量生産ができるため値段も安いですが、耐久性は低く衝撃で割れたりすることもあります。
樹種にもよりますが、ダイニングテーブルの天板の主材料が無垢材なら10万円、ファイバーボードなら1万円。といったくらいに、大きな値段の差になります。
無垢材であれば、傷がついても磨き直してきれいにすることも可能です。一方、ファイバーボードは使い切りの素材なので壊れたら、補修することは難しくなります。
値段に差が出る、購入前にチェックしておきたいポイントは?

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「安く購入できたけど、すぐに壊れてしまった」、「思った以上に高い買い物になってしまった」。
こんな失敗をしないためにも、家具を購入する前にチェックしておくポイントを2つご紹介します。
完成品で届けられるのかを確認
お店やネットショップで購入する商品は、完成品で届くのか購入前に確認しておきましょう。
ファストショップで購入できるような、組み立ての家具は購入者が作る必要があるので値段はかなり安い傾向にあります。一方、家具屋さんで購入する家具の多くは完成品の場合が多く、組み立て、配送、設置をトータルで行ってくれるため値段は少し高めです。
ベースとなる材料は、ファイバーボード?無垢材?長く使える素材か確認。
「安いけど、長くは使えなさそう」、「高いけど、メンテナス次第で長く愛用できそう」。事前に分かっていれば、家具選びで失敗することも防げます。
値段や用途に合わせた家具選びをするためにも、ネットショップでも店舗でも店員さんに素材の確認しておきましょう。
『~年くらい使いたいけど、このテーブルの素材はどうでしょうか?』といった質問をすれば、詳しく解説してくれるはずです。
大切なのは、値段と用途にあった家具を選ぶことです。
今回はダイニングテーブルを例にしましたが、ソファやベッドなどの家具にも同じことが言えます。
ぜひ購入前にチェックして、用途に合った家具を選んでみてください。