(前回までのあらすじ)
8年前に購入した、都内築39年(昭和51年築)の中古戸建てをリノベしようと、奮闘する僕たち一家。
耐震工事で区からの助成金を活かしつつ、自分たちらしい我が家を目指しています。
最後まで変更を繰り返しましたが、なんとか金額も折り合いがつきました。
ついに解体作業が始まります。
※ 【アラフォーカメラマンがゆく!自宅リノベ奮闘記】今までのシリーズを見てみる
■土地の神様に祈願
解体前日に家の写真を撮りながら、柄にもなく感傷的になってしまった僕ですが、その時ふと、生前の父が年末になると土地の神様へお米と塩、お神酒をあげていたのを思い出しました。
子どもだった僕はそれを不思議なものとして隣で見ていましたが、今こうして家を持ってみると父の気持ちが少しはわかるような気がしました。
普段は神も仏もあまり意識しない僕ですが、こういうときは都合良くやおよろずの神に頼ることに。
家へのこれまでの労いと工事に関わってくださる人たちの無事故、僕たち一家がここに戻ってこれることを願って、お米などを用意して土地の神様に祈願しました。
そして12月18日朝8時、仕事に行く前に仮住まい先のマンションからリノベをする自宅に向かいました。
そう。今日からいよいよリノベーションの工事がスタートするのです!
■やっぱり家には素足で入る
まずは不要なものを撤去するために解体業者さんがやって来ます。
業者さんは挨拶もそこそこに土足で家に上がっていきました。
僕にとっては、ほんの少しまで生活していた暮らしのぬくもりがある「家」なのですが、業者さんにとっては仕事の「現場」のひとつ。
事前に覚悟していたとはいえ、この瞬間は心が傷みました。
僕はまだ「家」を引きずっているので、なんとなく靴を脱いで素足であがります(笑)。
スタイル工房のスタッフと解体業者さんは、もちろんそんなことはおかまいなし。
図面を見ながら、撤去する部分の確認をして、そこに油性ペンで指示を直接書き込みしていきます。

撤去部分をペンで直接書き込んでいく

根太(床を支えている下地材)の撤去指示
■1日で「家」が「現場」に!
僕は仕事に行く時間が迫ってきたので一旦失礼をして、夕方にまた戻ってきました。
そして家の前まで来てその変わりようにビックリ。
2階のベランダと雨戸の戸袋がなくなってるー!
中に入って更にビックリ!そこはもう現場そのもの。1階は畳やキッチンだけでなく壁まで取り払われ、素通し状態。
朝まで残っていた「家」への愛着も吹き飛ぶような変わりようです。さすがの僕も観念して土足であがるしかありません。

ほんの数時間で壁がなくなって素通し状態に。キッチンも撤去されていました

玄関を入ってすぐの左の壁も既に撤去。廃材になった木材などをどんどん運び出していきます
6月からスタイル工房に通い始め、どんな家に暮らしたいかを妻と話し、鈴木さんとやりとりを始めて半年。
ここから先は業者さんたちの腕を信じて、工事の進捗状況を見守りながら写真を撮るのが僕の次なる仕事です。
ようやく始まったという実感と、これから一体どのように工事は進んでいくのだろうというワクワクドキドキの日々が始まりました。