「阿」が四つ。「しあ」?「よんあ」?違います。
さて何と読むでしょう? 読み方知ったらびっくりするかも!
庭園で休憩したり景色を楽しむ建屋のこと
この漢字2文字を見ても、何のことだかチンプンカンプンという人も多いと思いますので、まずは「四阿」の写真を見せちゃいます。
そうです。由緒ある庭園に行くと、池のほとりや小高い場所に立っているアレのことです。屋根を支えている柱だけで、壁がない(あってもわずか)、休憩できて景色も楽しめる小さな建物。
景色を楽しむだけではなく、景色の中のワンポイントとして、山水画などにもよく登場します。
なんと四阿は西洋にも存在していた!
正解は「あずまや」です。
四阿という字から日本や中国だけと思われるかもしれませんが、「西洋あずまや」といわれるものもあります。
やはり庭園や公園、公共の広場などに立っている「ガゼボ」というのがそれです。東洋の四阿と同じように屋根と柱だけの建物で、景色を楽しんだり休憩する場所になっています。
ところで、四阿が「あずまや」というけど、四を「あずま」、阿を「や」なんて読まないのでは?という疑問沸いてきませんか?
その通り!1字ずつの読み方ではありません。こういう単字単位ではなく、熟語自体に読みが決まっているものを熟字訓と言います。
「今日(きょう)」「大人(おとな)」「下手(へた)」「七夕(たなばた)」「梅雨(つゆ)」「田舎(いなか)」なども同じ熟字訓の仲間。
音や訓を知っているだけじゃ読めない、謎めいた熟字訓は116種(123表記)あります。
この漢字にもチャレンジ!
「鎹」読める? 豆腐に打ってもダメだけど、木や夫婦はつなげます
画像/PIXTA(漢字画像を除く)