瓦(かわら)という字に千。
瓦千枚分の重さ?それとも千枚つなげた長さ?単位ではあるんですけど…、ちょっと違います。
さて何と読むでしょう?
かわら、がわら…グラム!そう、ちょっと苦しいけど「瓦」はg(グラム)
瓦という字からは、屋根に載っているあの瓦が思い浮かびますよね。実はこの漢字の音から取ったもう1つの意味があるんです。
日本にメートル法が紹介されたのは幕末のこと。その後、明治26年に施行された「度量衡法」で尺貫法と併用する形でメートル法が導入されました。このときに、その単位に漢字が当てられることに。
まず、「メートル・グラム・リットル」などには、これまであった「米・瓦・立」などの漢字が使われました。いまで土地の面積を「平米」というのもここからきています。
重さの単位「g」は、当時「ガラムマ」と発音されたことから、「ガ」の音に「瓦」が当てられました。「瓦(かわら)」が千ではなく、「g(グラム)」が千ということです。
もう分かっちゃいましたね。
明治時代に外国の単位に当てはめてつくられた日本独特の漢字「国字」
正解は「キログラム」です。
1000gだから1㎏=1瓩ですね。
同じ理屈で長さのm(メートル)は「米」ですから1㎞は1粁。体積も1ℓ(リットル)は「立」ですから、1㎘は1竏。左に千を付ければ、その単位の漢字になります。これらは日本独自の漢字、「国字」と言われる漢字です。
例えば身長180cmで体重70㎏の人は、この国字を使って書くと「身長180糎、体重70瓩」となります。
この記事を読まなければ一生書くことのなかった漢字だと思います。ぜひ記念に自分のサイズを漢字で書いてみてください。
この漢字にもチャレンジ!
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画像/PIXTA(漢字画像を除く)