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Sumai編集部

住宅ローン破綻しないために。Excelで簡単にできるライフプランの立て方

住宅購入前にライフプランをしっかり考えよう

タカス / PIXTA(ピクスタ)

住宅購入を検討する際、重要な項目となるのが資金計画。住宅購入には多額の費用がかかり、購入後に発生する毎月のローンの支払い額が、その後の人生設計に大きな影響を及ぼすことも!

そこで事前に行いたいのが、ライフプランシミュレーションです。今回はFP2級の資格を持つ山村希美さんに、ライフプランシミュレーションの基礎知識や方法について教えてもらいました。

ここで解説するライフプランシミュレーションのExcelファイルは、記事下のボタンからダウンロードできます。ぜひお役立てください。

ライフプランシミュレーションで今後必要となる出費を可視化しよう!

海外旅行に行くなどの大きな出費を可視化する

kai / PIXTA(ピクスタ)

ライフプランシミュレーションとは、現在の家計の状態を把握して、今後の人生のイベントや収入・支出の変化などを想定するもの。「5年後に海外旅行に行きたい」や「15年後に教育費が〇万円必要になる」など、今後必要となる大きな出費について考え、可視化できます。

家計の状態を知ることで、「必要な資金をいつまでに貯蓄しないといけない」、「今のままの収支だと家計がマイナスになる」などの課題を把握できるでしょう。

家づくりとライフプランシミュレーションの関係

ライフプランシミュレーションをして家づくりを!

bee / PIXTA(ピクスタ)

住宅の購入には数千万円の資金が必要です。高額なため、ほとんどの人が住宅ローンを借り入れ、毎月決まった金額を返済していくことになるはずです。

金融機関にもよりますが、一般的には返済期間は最長で35年。そのため、安定した収入と毎月返済していく資金力が必要です。また、無理のない返済計画を立てることも大切になってきます。

現在の収入だけを見て住宅を購入すると、万が一病気で働けなくなった場合に、住宅ローンの返済が滞ってしまうこともあるでしょう。無理のない返済計画を立てるためには、事前に現状の収支を把握し、今後起こり得るライフイベントを想定することが重要です。

それにより無理せず返済できるローンの総額が見えてきます。また、希望する住宅の購入にはどれくらいの頭金が必要なのかも分かるでしょう。

Excelでも簡単につくれる!ライフプランシミュレーション

それでは、実際にどのようにライフプランシミュレーションを行っていくのでしょう。
金融庁や銀行など金融機関のホームページには、簡単にライフプランシミュレーションができるサイトが開設されています。これらを活用してまずは簡易的に把握するのもよいでしょう。

また、自分だけのオリジナルライフプランシミュレーションをつくり、具体的に想定するのもおすすめ。今回は、Excel(エクセル)で簡単につくれるオリジナルライフプランシミュレーション方法を紹介します。
ここでは、夫32歳、妻30歳、結婚したばかりの夫婦を想定して行います。

まずExcelを使って大枠を作成

西暦 2020 2021 2022 2023 2024 2025 2026 2027 2028 2029 2030 ……
年数 現在 1年後 2年後 3年後 4年後 5年後 6年後 7年後 8年後 9年後 10年後 ……
夫年齢 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42
妻年齢 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40
子ども①年齢 0 0 0 1 2 3 4 5 6 7 8
子ども②年齢 0 0 0 0 0 0 1 2 3 4 5
ライフイベント
自分の収入
妻の収入
収入合計(A)
基本生活費
住宅費
車両費
教育費
住宅ローン返済額
そのほかの支出
ライフイベント費
支出合計(B)
年間収支(A-B)
貯金残高

手書きでももちろん問題ありません。しかしExcelで作成しておけば、ライフプランに変更があった場合、簡単に修正や追加ができるメリットがあります。大枠となる部分の作成だけなので、Excelに慣れていない人でも比較的簡単につくれますよ。おもなものは、年数、ライフイベント、収支、貯金残高などです。

作成した大枠にやりたいことやライフイベントを書き出す

西暦 2020 2021 2022 2023 2024 2025 2026 2027 2028 2029 2030 ……
年数 現在 1年後 2年後 3年後 4年後 5年後 6年後 7年後 8年後 9年後 10年後 ……
夫年齢 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42
妻年齢 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40
子ども①年齢 0 0 0 1 2 3 4 5 6 7 8
子ども②年齢 0 0 0 0 0 0 1 2 3 4 5
ライフイベント ・第1子誕生
・車購入
国内旅行 第2子誕生 ・第1子幼稚園入園
・家購入
・第1子小学校入学
・第2子幼稚園入園
自分の収入
妻の収入
収入合計(A)
基本生活費
住宅費
車両費
教育費
住宅ローン返済額
そのほかの支出
ライフイベント費
支出合計(B)
年間収支(A-B)
貯金残高

シミュレーションなので、まずはどういった人生を歩みたいのか好きなように書き出しましょう。家族の生き方や考え方の把握にもつながります。

収入・支出金額など具体的に数字を入れ、年間の収支を把握する

西暦 2020 2021 2022 2023 2024 2025 2026 2027 2028 2029 2030 ……
年数 現在 1年後 2年後 3年後 4年後 5年後 6年後 7年後 8年後 9年後 10年後 ……
夫年齢 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42
妻年齢 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40
子ども①年齢 0 0 0 1 2 3 4 5 6 7 8
子ども②年齢 0 0 0 0 0 0 1 2 3 4 5
ライフイベント ・第1子誕生
・車購入
国内旅行 第2子誕生 ・第1子幼稚園入園
・家購入
・第1子小学校入学
・第2子幼稚園入園
自分の収入
妻の収入
収入合計(A)
基本生活費
住宅費
車両費
教育費
住宅ローン返済額 11万8,000円 11万8,000円 11万8,000円 11万8,000円 11万8,000円 ……
そのほかの支出 頭金500万円
ライフイベント費
支出合計(B)
年間収支(A-B)
貯金残高

書き出した内容を精査したら、Excelに入力していきましょう。具体的に数字を入れることで、「資金不足はないか」、「ライフイベントのために〇年後までに〇万円貯蓄しなければならない」などが見え、計画を修正すべきかの判断ができます。

例えば夫が38歳のときに家を購入するとしましょう。頭金に500万円支出し、住宅ローンで3500万円借り入れます。銀行のホームページにある借り入れシミュレーションを使って簡単に紹介すると、3500万円の借り入れ(金利1.3%・返済期間30年)で、毎月の返済額は約11万8000円です。

こういった具体的な数字を入力していくことで、どの年にいくら支出が増えるかなど、一目瞭然になります。

ライフプランシミュレーションは、住宅購入のための資金計画に重要な役割を果たします。人生を豊かに過ごすための計画を俯瞰して見ることのできる便利なツールといえるでしょう。

1回つくれば終わりではなく、考え方や収入の変化などが起きた際にはそのつど修正し、最新のものを作成するようにしてください。そうすることで、住宅ローン返済への影響を事前に把握できるはずです。

●教えてくれた人/山村希美さん
大学卒業後証券会社に勤務し、在職中に2級ファイナンシャルプランナーを取得。結婚を機に退職し、出産後ライターとしてお金にまつわる記事や子育てに関する記事などを執筆中