照明選びは、ほぼ成功。ペンダント、ダウン…4年間の使い勝手をレポート
デザインも機能性も大切にしたい照明は、実際に暮らしてみないとなかなかイメージをつかみくく、一般の人が設計の段階で最適なもの選ぶのはなかなか難しいもの。
真鍮ソケットコードのペンダントライト、木工作家のランプシェード、ダウンライト、人感センサーライトなど、様々なタイプの照明を取り入れ、満足しているという日刊住まいライターが、4年暮らしてみて感じていることについて語ります。
真鍮ソケットコードのペンダントライトはリラックス感満点
一戸建てを新築するにあたり、依頼した建築家が設計した家を4軒見学させてもらいました。そのうち複数のお宅で、LDKの照明に真鍮ソケットコードにLED電球が取り付けられたペンダントライトを選んでいました。
お宅によって電球が小さかったり大きかったり、サイズはいろいろでしたが、シンプルでムダのないデザインが印象的だったので、マネさせてもらうことに。
ご覧のようにダイニングの天井から取り付けました。ランプシェードがないため、掃除がとてもラク。電球をさっと拭き、コードについたホコリを柄の長いモップで取り除けばいいだけです。
シーリングライトの白い明かりに比べて、とてもリラックス感があり、夕食のひとときがより充実した時間になりました。
その一方で、少し困っているのは、明るさが足りなくて夕方以降の時間帯に調理がしにくいこと。
筆者宅のシステムキッチンを照らすのは、このペンダントライトのみ。元々視力が低いうえに老眼がスタートし、包丁を握る手元が見にくくなってきてしまいました。
いまのところ、レンジフードに付いている照明を点ければなんとかなっていますが、もう少し明るくキッチンの手元を照らす照明を付ければよかったかも、と後悔しています。
作家もののケヤキランプシェードは大のお気に入り
天井から取り付たペンダントライトのうちの1つは、静岡県富士宮市在住の木工作家・中矢嘉貴さんがつくったケヤキのランプシェードです。価格は約3万円ほど。
中矢さんを知ったのは、偶然見つけたホームページがきっかけ。美しく凜とした作風に魅了され、著書『富士山の麓で見つけたヒト・コト・シゴト』でも取材させていただきました。
中矢さんの作品は、旋盤を使って生木を薄く削ってから乾燥させるため、木目も形も唯一無二。点灯すると木肌を透過して明かりがほんのり浮かび上がる姿が美しく、大のお気に入りです。
LDKの照明はすべて電球色なので、夜になるととてもムーディー。引っ越した当初は、夜は夜らしく過ごせることに感激したものでした。
ダウンライトは掃除の手間いらずで天井がスッキリ
筆者宅では、LDK以外はすべての照明をダウンライトにしました。
玄関ホールもトイレも洗面室も個室も、すべてダウンライトです。
スイッチは、スッキリとしたデザインが気に入って選んだJIMBOのものを選びました。
寝室のダウンライトは、明るさを3段階に調節でき、スイッチをパチパチと切り替えるたびに「大〜中〜小〜オフ」と明るさが変化します。
仕事部屋として使っている書斎は、スイッチを切り替える「白熱灯色〜ちょっと白熱灯色〜昼白色〜オフ」と光の色が変化。目的によって使い分けられるのでとても重宝しています。
LDK以外の部屋をダウンライトにしてよかったと感じるのは、天井がスッキリしてインテリアの邪魔をしないこと。それから、掃除がとても簡単なことでした。
昨年末の大掃除の際も、ダウンライトにはほとんど汚れがついておらず、ホコリをサッと拭くだけできれいになりました。
建築家の提案で人感センサーライトを採用
階段には人感センサー式のLEDライトを取り付けました。
人感センサー式なので、階段の上でも下でも、人が近づくと点灯するのでとても快適。この照明は、建築家が提案してくれたものです。
建築家には、最初に伝えた希望以外のことは基本的にすべてお任せして、予算内であれば詳細は自由に決めてもらっていました。ですので、取り付けられた所を見るまで、どんな照明が取り付けられるのかすら知りませんでした。人の動きに寄り添う照明に、私たちの暮らしに対する建築家さんの配慮を感じました。
照明は、インテリアのアクセントになると同時に、実用的なものでもあります。長く住み続ける家だからこそ、いま大切にしたいことはもちろん、10年後、20年後、30年後の自分たちがどうなっているのか、そのときの自分や家族の姿を思い浮かべながら照明を選ぶと良いと思います。