体験レポート&リサーチ

香村 薫香村 薫

キッチンリフォーム:シンク下の収納棚をとことん便利にするアイデアを紹介

リフォーム中のキッチン

収納量がアップ、かつ、出し入れがスムーズなうえに中身が混ざりにくい。そんな収納棚のつくり方をご紹介します。ライフオーガナイザーで家事研究家の香村薫さんがキッチンリフォームで実践してよかった!と感じている「シンク下の棚収納」のポイントを詳しく紹介してもらいました。

1.シンク下に扉を付けなくて大正解!

筆者は、新築の分譲マンションを購入して18年目。
この6年の間に2度のキッチンリフォームを行いました。2度目のリフォームのテーマは「時短調理」。
「シンク下は使う頻度が非常に高い場所なので時短効果につながる工夫があるはず」と、最初のリフォーム時には触らなかった「シンク下の棚収納」をつくり変えました。
リフォーム後のキッチン

キッチンシンク下の収納に扉があるお宅は多いかと思います。

今回のリフォームで最初にこだわったのが、モノを出したり戻したりするときのアクション数です。
「扉を開く」で1カウントと手間が余分にかかることに目をつけ、よく使うものを入れたいシンク下収納には「アクション数を減らすために扉を付けない」という選択をしました。

棚の中もキッチン本体と同じ色に塗装

扉がないとなると、当たり前ですが中が丸見えになってしまいます。そこで、キッチン全体の色を黒に近いグレーにし、棚の中も同じ色で塗装してもらいました。

「丸見え感」が落ち着いたシンク下

こうすることで「丸見え感」が落ち着きました。毎日必ず使うものを置き、すべてを見渡せて取りたいものをサッと取れるので、時短効果抜群!と感じています。

また、扉の材料費がかからないので結果的にコストダウンにもつながりました。シンク下などの水回りはどうしても湿気がたまりがちですが、扉がなければその心配もありません。

もうひとつ、リフォーム前のキッチンでは、シンク最下段の引き出しを開け閉めするときに自分の足の指を挟んでしまうことが何度もあり、これが結構痛くて、万が一子供の足を挟むと危ないな、と感じていました。今回のリフォームでその心配も消え去ったのもうれしいポイントでした。

2.棚板にスライドレールを付けて収納量アップ!

「スライドレール」を付けた棚板

みなさんはキッチン収納の棚板の高さを変えたことがありますか?
私は片づけのプロとしてお客様のおうちに伺って一緒にキッチンを片づけすることがあるのですが、ほぼどのご家庭も「購入したときのまま」の高さの棚板を使っていらっしゃいます。

また、シンク下のキッチンは奥行きが深いため、奥に何が入っているかを忘れがちなのも「片づけあるある」です。

そこで、大工さんに「スライドレール」を付けたいとリクエスト。棚ごと引き出すことで奥までしっかり見渡せるように依頼しました。

大工さんからは「スライドレールにする場合、棚板の高さは固定になってしまうよ」とデメリットを教えてもらいました。棚板の高さを固定するためには、棚を何段にするのか?それぞれ何㎝幅にするのか?をしっかり決める必要が出てきます。

これを機に改めて「キッチンの中でいちばん使い勝手のいいシンク下に何を収納したいのか?」を具体的に書き出した図が下記になります。

シンク下に何を収納したいのか?を具体的に書き出した図

このイラストを大工さんに渡して、棚板の設計をしてもらいました。

リフォームから2年経過した今、上記イラストとほぼ同じ配置でものを収納し、快適に過ごしています。リフォーム前にしっかりとものの置き場所を決めておいてよかった!と実感しています。

3.ものが落ちないよう棚板に「ついたて」をつくってストレスフリーに!

リフォーム工事当日は、思わぬアクシデントも。大工さんが棚を取り付ける前に、水道管などの工事を担当していた人が作業を終わらせていました。ですが、思っていたより管が太くて棚板にぶつかってしまい、大工さんがいざ棚板をはめてみると入らないのです。結果、再度棚板をつくり直すことに。

仮置きの棚で数日過ごしてみて気付いたのですが、「棚板の向こう側にものが落ちてしまう」ということが何度かあり、引き出すときにゆっくりと扱うのがとてもストレスだと感じました。

そのことを大工さんに伝えたところ、付けてくれたのが棚板奥の「ついたて」です。これがあるおかげで、勢いよく引き出しを手前に引いても、ものが向こう側に落ちることがなくなり、とても助かっています。

「ついたて」を付けた棚板

また、扉がないので、勢いよく引き出しを引っ張るとグラスなどが手前に落ちて割れる可能性もあります。これを防ぐために、100円ショップの「クッションゴム」を取りつけました。
クッションゴム自体は透明なので、主張しすぎず「キズ防止」「滑り止め」効果があっておススメです。

「クッションゴム」を取り付けた棚板

よく使うグラスなどは3COINSのアイアンカゴに入れて、将棋倒しを防ぐようにしました。来客時はカゴごと出せて便利ですよ。

よく使うグラスなどを3COINSのアイアンカゴに入れて収納

今回は、キッチンシンク下の棚収納について私がこだわってよかった!と感じているポイントをお伝えしました。キッチンリフォームを検討中の方など、どなたかのお役に立てれば光栄です。

●教えてくれた人/香村薫さん
家事研究家/ライフオーガナイザー、株式会社ミニマライフ代表取締役。大学卒業後、トヨタグループのAT・ナビ専門メーカー・アイシンAWに入社、商品企画・統括業務を担当。結婚後には夫と一緒に、モノの適正数を決め、しくみで維持する片づけ方を考案。「トヨタ式おうち片づけ」と名づける。著書は「トヨタ式おうち片づけ」をはじめ多数