クイズ 連載

Sumai編集部

「遜る」読める?謙遜の遜です。之繞(しんにょう)に点1つと2つがある謎も解説

読めそうで読めない「遜る」
「いや~私など足元にも及びません」なんて、本当は思ってもいないのに、謙遜して言うことありますよね。ときには人間関係やビジネスで、相手をおだてて気持ちよくさせることも大事です。

今回は「謙遜する」の遜の字の音読みです。さて何と読むでしょう?

よく見ると「遜」の字には点が2つ。道や通は1つなのになぜ?

小学校で習う当用漢字
この字、「謙遜」以外にも、「遜色がない」「不遜な態度をとる」というように、日常の会話でもよく登場する漢字です。
でも…よく見ると、道や通、連、達といった、漢字と「之繞(しんにょう)」がちょっと違います。こちらには点が2つ!まずはこの謎から解き明かしましょう。

戦前の印刷物を見ると、之繞は点が2つのものが一般的でした。ただし、手書きでは現在と同じように点1つで書くことが多かったそうです。

戦後の昭和21年に一般社会で用いる漢字「当用漢字」1850字が定められます。それに続き、昭和24年に「当用漢字字体表」が定められ、之繞の点は1つと定められたのです。
しかしそれは当用漢字だけ。当用漢字表に入っていない漢字は、原則として点2つのままで用いられてきました。

たとえば、力士が大関や横綱に昇進したとき、「相撲道に邁進します」とお決まりのフレーズを言いますが、この「邁進」をよく見てください。

「まい」は点が2つ、「しん」が点が1つですよね。これは「進」は当用漢字1850字に選ばれたのに、「邁」は選ばれなかったからなんです。

「選ばれた」か「選ばれなかった」が点1つと2つの違いになったという訳です。

謎が解けたところで、当用漢字に選ばれかなった2点の之繞の「遜る」、読み方分かりますか?

他人をうやまい、控えめな態度をとる意味の言葉です

他人をうやまい、控えめな態度をとる

正解は「へりくだる」です。

「他人をうやまって、控えめな態度をとる」という意味です。
この漢字にはほかに「ゆず・る」という読み方もあります。こちらもほぼ似たような意味合い。

実はこの漢字、平成22年から常用漢字に選ばれ、中学校で習う漢字になりました。でも、之繞は2点のまま。

それは当用漢字ではなく、法令・新聞・雑誌など一般の社会生活において書き表す場合の漢字使用の目安である常用漢字だから。そこまで杓子定規なことは言わずず、今までのままでとなったわけです。

ちなみに戦後まもなく「当用漢字」が生まれた背景には、さまざまなドラマがあります。当用とは「さしあたって使う」と意味。この意味にあるように、当時は漢字の廃止、ローマ字表記の推進、英語化など議論白熱。

そして漢字は残り、今につながっています。無くならなくて良かった!と思うのは、漢字好きの筆者だけかもしれませんが…。

この漢字にもチャレンジ!

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