手偏に存在の「存」。存は生存、存亡、存続…。「ある」とか「生きている」の意味。
ということは、手がかけられてこの世に生まれたモノ? ほぼ正解です!
さて、何と読むでしょう。
歌舞伎などの舞台でも「拵え物」が大活躍!
たとえば歌舞伎の舞台で使う刀、本物だったら大変なことになりますから、似せて危なくないものを使っていますね。マサカリとか金棒などは、役者さんが演じやすいように軽くしたり、客席からも観やすいように実物より巨大につくったりします。
こういう舞台上の効果を考えてつくった道具のことを「拵え物」と言います。
また、建築用語でも使われています。型枠工事は型枠となるパネルを組み立ててする工事。大半の型枠は使い回しですが、その都度制作する型枠が必要になることもあり、これを「拵え物」と言います。
読み方、分かりましたか?
コブを拵える、お弁当を拵える…身近でも使っているはず!
正解は「こしらえる」です。
「朝、早起きしてお弁当をこしらえてきた!」「息子がコブこしらえて帰ってきた」「なんとか頭金をこしらえたので家を買う」…。
これらのフレーズに入っている「こしらえる」は漢字で書くとすべて「拵える」です。
この「拵える」をそのまま「作る」に言い換えても意味が通じますよね。ですから英語で言うとmakeという訳です。
実はこの「拵」、刀剣愛好家や『刀剣乱舞』のファンの間では、読めて当たり前の漢字です。それは刀身を入れる鞘(さや)や柄(つか)、鐔(つば)といった日本刀の外装のことを「拵(こしらえ)」と呼ぶからです。
『鬼滅の刃』の話になったとき、「煉󠄁獄さんの日輪刀の拵、かっこいいよね!」とかいうと目の色が変わるかも!
この漢字にもチャレンジ!
「菫」読める?アニメキャラの名前にもよく使われる、かわいらしいけど危険な花!?
画像/PIXTA(漢字画像を除く)