設備

住まいの設計編集部:君島喜美子

日中もきれいな照明、独特な質感のタイル…。建築家が惚れた個性が光る設備機器

長久保さん宅のキッチン全体

店舗やゲストハウスのリノベーションなども手掛け、自らも築40年の団地をリノベして暮らす建築家の長久保健二さん。機能と意匠のバランス、既成概念にとらわれない柔軟な発想を大切にしています。
ついていないときもきれいな照明や、独特のゆらぎが特徴的なタイル…。長久保さんが取り入れて良かったと感じている、さりげないけれど個性が光るアイテムを紹介してもらいました。

flameのフラスコガラスはシェード越しに見える景色もきれい

flameの照明・フラスコガラスを設置したリビング

こちらは1980年築の団地の一室をリノベした長久保さんの自邸。

兵庫・芦屋に本社がある照明メーカー「flame」のシンプルなペンダントライトをリビングの照明に選びました。ハンドメイドならではの温もりのある質感とシルエットが魅力です。

flameの照明・フラスコガラス

「ガラスシェード越しに外の植物やグレーの壁が見えて、それがまたいいんです。照明を選ぶときは、点灯していないときもキレイであることを大切にしています。価格は2万円程度と意外にお手頃なんです。夜はこのペンダントライトの明かりだけでリビングで過ごすこともありますが、とてもリラックスできます」(長久保さん)

軽やかな洗面ボウルに独特の質感のタイルを組み合わせて

洗面ボウルはイタリア・ハトリア社製のカナルグランデ

収納等は付けずに洗面ボウルと水栓のみ、としたシンプルな洗面コーナー。こちらも長久保さんの自邸です。

「洗面ボウルはイタリア・ハトリア社製のカナルグランデという商品。浅めですが、それほど水ハネなどは気にならず、使いやすいです。縁が薄くて軽やかなデザインが気に入っています」(長久保さん)

壁の一部に貼られた黒いタイルは平田タイルの「Olive-Wave」というシリーズのもの。独特のゆらぎが特徴的で、躯体現しの壁のラフな質感ともマッチしています。

カワジュンの掘込引手を、ラワン合板のラフな雰囲気の扉に

カワジュンの掘込引手

長久保さんの自邸では、キッチン収納のほか、下駄箱などにもこちらのカワジュンの掘込引手を使用しています。

「ラワン合板のラフな雰囲気の扉に合わせて、マットな質感のものを選びました。小さいものですが、意外に存在感があるので、家づくりの際はこうした部分にも気を配るといいと思います。ただ、こうした建築金物は膨大な種類があるので、ショールームに行く際はある程度見たいものを絞っておくことをおすすめします」(長久保さん)

リンナイのドロップインガスコンロは使いやすくてかっこいい

リンナイのドロップインガスコンロ

長久保さんの自邸キッチンに採用したリンナイのドロップインガスコンロ。黒いタイルで仕上げた壁ともマッチしています。タイルは、洗面所にも使われている平田タイルの「Olive-Wave」のものです。

「手入れがしやすく、ツマミや五徳のデザインがかっこいい。もちろん使い勝手もすごくいいです。4口同時に使うことはほとんどないのですが、鍋やフライパンなどがぶつからないので、ストレスなく料理ができます」(長久保さん)

IOCのアッシュフローリングで床と一体化したようなキッチンを

フローリングと同じ素材で仕上げたキッチンカウンター

築30年超の一戸建てをリノベしたお宅のキッチン。フローリングと同じ素材でキッチンカウンターを仕上げました。

使用したのは幅12㎝のマットな質感のアッシュ(タモ)材。日本のフローリングメーカー・IOCの製品を採用しました。まるで床からキッチンが生えてきたようなユニークなデザインです。

「フローリングの塗装って、現場でやるとなかなか思いどおりの仕上がりにならないことも多いんです。IOCの製品はあらかじめ塗装された状態で販売されているので、一定のクオリティが保たれていて、安心して使うことができます」(長久保さん)

長久保健二さん

長久保健二さん
1967年東京都生まれ。都市デザイン研究所、田縁建築設計事務所勤務後、2005年に独立 。光や風 、景色を感じられる設計がモットー。千葉・船橋市東京・墨田区にショールーム兼オフィスがある。書道家の妻、猫と暮らす

イラスト 高垣秀雄