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山本結子山本結子

狭小住宅でも緑を楽しめる!機能的ですてきなエクステリアをつくる方法をプロが解説

すてきなエクステリアの狭小住宅の街並み
家の大きさに関わらず玄関回りにポストやインターホン、表札灯はマストアイテム。最近ではさらに宅配ボックスを設置するケースも増えています。間口も奥行きもない都市部の狭小住宅ではどうすれば、おしゃれに設置できるのでしょう?

エクステリア・ガーデンデザイナーとして活躍する山本結子さんが、実際に例をあげながら、解説してくれました。ポイントは建物に取り込むこと。それによって小さな植栽スペースも確保でき、やさしい印象が生まれます。

都市型狭小住宅のエクステリアはどうしても窮屈な印象になりがち!

首都圏や関西圏の都心の住宅密集地に多く見られる都市型狭小住宅。限られた敷地目いっぱいに建てられるため、その多くは3階建て。最近では車庫がない住宅も見られます。

都市型だからこそ「デザインにこだわりたい」「セキュリティは万全に」「おしゃれな門袖(もんそで・玄関の前に設置する壁のこと)が欲しい」など要望は様々です。

玄関にオリジナルの門袖、門扉と宅配BOXをつけたケース

上の写真は、道路から距離の少ない玄関にオリジナルの門袖、門扉と宅配BOXをつけたクローズスタイル。

機能門柱を設置し足元に植栽をほどこしたケース

こちらの写真も道路から距離はあまりない条件です。右端にポストと宅配ボックスが組み込まれた機能門柱が設置され、足元に植栽がほどこされています。

機能門柱を設置したシンプルなエクステリア

こちらのCG画像は、機能門柱を設置したシンプルなエクステリア。

上記3つの画像はいずれも狭小地のファサードですが、門袖や機能門柱が敷地ギリギリに設置されています。ちょっと窮屈な印象ではありませんか?限られた敷地なので仕方ないのでしょうか?

狭小地でも植栽で季節を感じられるやさしいエクステリアはつくれる

狭小住宅はスペースが限られていてエクステリアであまりやることがないのではないか?と考えられがちです。でも、それは大間違い!

インターホンや表札灯を建物と一体化したケース。シンボルツリーを植えるスペースができた
上の写真は建物の外壁を門袖のようにして、インターホンや表札灯も一体化したケースです。シンボルツリーがあることでやわらかい印象が生まれました。

外壁の色と合わせたミルク色のポストと宅配ボックス
こちらは建物の雰囲気に合わせた表札灯とインターホンを計画段階からつけてもらい、モールで縁取りをしてニッチのように。

外壁の色と合わせたミルク色のポストと宅配ボックスが花壇ぴったりに埋め込まれています(正面を向けると扉が道路にはみ出してしまうので横向きに設置)。

省スペースだからこそ建築と同時に計画することで機能的かつすてきに

家づくりでは、間取りやインテリアばかりに目が行きがちです。建築の図面や仕様、金額がほぼ固まったあと、最後にエクステリアはどうしましょうか?と聞かれるケースが多いという話をよく聞きます。

玄関近くの壁を利用してインターホンや表札灯を設置

おしゃれな門柱を設置するスペースが確保しづらい場合、上の写真のように玄関近くの壁を利用してインターホンや表札灯を設置するといいでしょう。これで門柱をつける予定だったスペースが有効に使えるようになります。

こだわりのオリジナル門柱はすてきですが、なくすことで費用を抑えることもできます。ただし建物の壁に電気の配管をする必要があるので、工事が始まる前に設計者や施工会社と相談する必要があります。

玄関ポーチを利用して機能門柱と門扉をつけてクローズスタイルに

建物の壁にインターホンがつけられなくても、玄関ポーチを利用して機能門柱と門扉をつけてクローズスタイルにすることも可能です。

上の写真はインターホン、ポスト、表札灯と表札が組み込まれたスリムな機能門柱と片開きの門扉をつけています。ただし、インターホンや照明をつけるために玄関ポーチに電気の配線が必要です。こちらも専門家と相談して門扉がうまく収まるかどうか?計画することが必要です。

限られたスペースでも門柱を建物に取り込むことで、小さな植栽スペースが確保できます。これで都市型の狭小住宅でも玄関回りにやさしい印象が生まれます。家づくりを検討している人は、事前にぜひ専門家に相談してください。

●教えてくれた人/山本結子さん
エクステリア・ガーデンデザイナー。グランドマム所属。住宅、街づくりの枠を超えた、数多くの景観設計・施工に携わる。コンテストの受賞も多く、日本庭女子会のメンバーとしても活躍。E&Gアカデミー講師として後進の指導も