体験レポート&リサーチ

山口 真未山口 真未

長期優良住宅のわが家を10年点検。ハウスメーカーで建ててよかった理由と詳細を報告

建ててから丸10年になる家

ずっと快適に過ごすためには定期的なメンテナンスが必要です。大手ハウスメーカーで家を建てた日刊住まいライターが、最近、長期優良住宅の10年点検を受けたそうです。

点検した場所は?トータルでかかった費用は?とても気になるところ。さっそくレポートしてもらいました。

これから先、20年点検、30年点検の内容や概算費用についても分かったとのこと。そちらも興味津々です。

しっかりしたアフターフォロー。ハウスメーカーで建ててよかった!

ハウスメーカーの維持保全計画書

さかのぼること10年前、筆者宅はハウスメーカーで家を建てるか工務店で建てるかで迷っていました。
どちらにも迷っていることを伝えたうえで図面を引いて大まかな金額も出してもらい、どちらにハンコを押すか直前まで夫と議論を重ねました。

最終的に決め手となったのが、35年後も変わらず安心してアフターフォローを受けられる確率。確実とは言えないまでも、体制が整っているハウスメーカーのほうが高そうということでした(あくまでも個人的な考えです。そして工務店だからこそのいいところもたくさんありました)。

ハウスメーカーで家を建て、その後3か月、1年、2年、5年、そして今回が10年点検と、それぞれのタイミングで細かい項目分けされた内容で点検をしてもらってきました。ほかにも気になったときにはすぐにメンテナンスセンターに連絡をして即時対応してもらえるということが、毎日の暮らしの大きな安心につながっています。

メンテナンス専用の部署があると困ったことがあったときにも連絡がしやすく、24時間常に対応してくれる事も大きなメリットだなと感じています。

今回の10年点検は、最初にハガキで希望の日時をお伝えくださいと連絡がきました。年度が変わる時期はバタバタして予定がはっきりせず、2週間ほどハガキを出さずに半分存在を忘れていたら、今度は電話で連絡がありました。こういう細やかなところがうっかりものにはありがたいなと思いました。

10年点検は構造躯体・外回り・配管・設備機器等を総合的にチェック

床下配管は、お風呂場の横に設置した確認口から下にもぐり確認

筆者宅は長期優良住宅認定を受けており、その認定を受けるための決まりの一つに継続的な点検やメンテナンスを行い、良好な状態を保つという約束があります。

点検で確認する内容は、その年月ごとに決められており、10年点検は構造躯体・外回り・配管・設備機器等を総合的に点検。家の中のおもに設備を確認するメンテナンスセンターの方と、その他の専門的な部分を確認する業者の方の2人で2時間弱ほどかけてしっかりと確認してくださいました。

例えば、家が傾いていないかを1mくらいありそうな業務用の水平計を床に置いていくつかの部屋で確認。屋根や壁などの外回りは、長く伸びるカメラを使って普段目が届かないような屋根の上や2階の死角になりがちな箇所まで。太陽光発電パネルに破損はないか、屋根の排水口が砂や落ち葉がたまって詰まっていないか、壁にひびが入っている箇所はないかなどをチェックしてくれました。

床下配管は、浴室の横に設置した確認口から下にもぐり、軒下を撮影しながら亀裂や漏れはないか、また水回りの下部の木が水で腐食していないか、シロアリが発生していないかなどについて確認していただきました。その後、家のテレビにカメラを繋げて1枚ずつ撮影した画像を見せながら説明をしてくれたので、より安心できましたし、普段見えない部分を見ることができるのは少しワクワクしました。

10年目で必要なメンテナンスは防蟻処理。点検作業料の総額は14万円

防蟻処理のメンテナンスも必要

今回の10年という節目で、筆者宅で必ずしなくてはいけないメンテナンスは防蟻処理(ぼうぎしょり・住宅の土台や構造材にシロアリの被害を防ぐための処理のこと)でした。

家を建てたときに散布した薬剤の効果が切れるのが約10年。家を建てたときの説明ではその後5年ごとの薬剤散布が必要との話だったのですが、この10年の間に薬剤の開発が進み、現在では10年ごとに散布すれば大丈夫になったそうです。時代とともに進化してその恩恵にあやかれるのはありがたいですね。そのほかには、点検の結果、壁の一部に亀裂が見られたのですが、そちらは表面的なものだったので簡単な補修をしていただきました。10年住んでいても大きな補修もなく、それだけですんでしまうのはすごいなと個人的には感じました。

筆者宅の防蟻システムは、直接薬剤を散布する方式ではなく、当時販売を始めたばかりだったタームガードシステムという家の周囲をパイプで囲い(土の中に埋めてあるので、表からは見えません)その中に薬剤を注入するというものです。直接散布に比べるとメンテナンスのお値段は5万円以上お安くなっているそうですが、それでも今回諸経費や消費税もあわせて14万円ほど必要になりました。ちなみに、建てるメーカーや工務店によるとは思いますが、今回の10年点検の点検作業料自体は0円だったので、防蟻システムの金額のみの支払いとなりました。

次は20年点検。30年目には屋根や外壁など費用のかかる補修が必要に

20年点検では補修対象のバルコニー

これから20年目のメンテナンス時には、防蟻に加えバルコニーの補修、30年目には屋根の改修工事や壁の塗装の吹付けやシーリング(コーキング)、必要に応じて配管やケーブルの補修が必要になってきます。

今回始めて知ったのですが、30年目までの維持保全にかかる目安金額は、およそ400万円だそうです。1か月あたり1万円以上を補修用に貯めておかないと将来、家の補修ができずに困ってしまうことになります。

それとは別に、食器洗浄機(10万円~)やエコキュート(50万~60万)などの設備も10年を目安に交換を考えないといけないそうです。

築30年目を迎える頃には私達夫婦は60歳を越えて定年や老後のお金の心配もでてくる時期になります。いざ、その時に困らないように、今からそのためのお金も視野にいれて貯めておかなければと思っています。

●教えてくれた人/山口真未さん
整理収納アドバイザー。片付けられる仕組みができていれば、散らかしてもすぐにきれいな状態に戻せるという信念のもと、その仕組みづくりを研究中。色彩能力検定級3級、アロマテラピーアドバイザーも保有