設備

Sumai編集部

オリジナルキッチン4事例!家づくりでまねしたくなる設備&使いやすい工夫がいっぱい

プロの厨房をイメージした独立型キッチン
家で過ごす時間が増え、家庭でつくる食事がこれまで以上に「豊かな生活」の柱のひとつに。設備や収納が充実して使いやすく、かつ、インテリア性も備えたキッチンに、ますます注目が集まっています。

今回編集部では、これまで取材してきた建築家が設計する物件の中から、4つのオリジナルキッチンをピックアップしてみました。魅力いっぱいの各キッチンプランを、ぜひ、あなたの家づくりの参考にしてみましょう。

Case.1 使い込まれた道具が彩るカフェ風キッチン

こちら(写真一番上も含む)は、F邸のキッチンです。プロの厨房をイメージした独立型キッチンからはリビング、土間、庭まで見渡せます。薪ストーブも妻のオーダー。冬はここで料理することも。

妻は、板前の父を持ち、昔からプロ仕様の道具を見てきたという経歴の持ち主。「外でお店に入ると厨房を観察してしまう」というだけあり、F邸のキッチンの完成度は高く、確かにカフェの厨房のよう。

独立したキッチンは、広い作業スペースや2つのシンクを備えた本格派。壁に向かって立つI型で、調理中は料理に専念し、振り返れば、ダイニング側に設けたガラス窓からLDにいる家族の姿を見ることができる仕掛けに。

オープン棚や壁には、多種多様な道具や調味料が整然と並び、出し入れしやすく眺めも良好。使い込まれた道具に、「おいしい料理をつくりたいので道具にこだわり、長く愛用します」という妻の姿勢がうかがえます。

ハーマン製のビルトインコンロを組み込んだオリジナルのキッチン

ハーマン製のビルトインコンロを組み込んだオリジナルのキッチン。黒板磁石の壁には香辛料のマグネット容器が。ラフに使えて便利です。

2シンク

実家が井戸水だったことから新居でも井戸を掘り、2シンクにして生活用水として使用。

レードルラック

レードルラックもサブウェイタイルの目地に合わせて取り付け、すっきりとした美しさ。

※<山口県 Fさんの家>設計/K16 Design Factory 撮影/日紫喜政彦

Case.2 デザインや機能が充実したゆったり使える理想の空間

すっきりとしたオープンキッチン
次に紹介するのは、豊かな自然に恵まれた地に建つ、建築家・内田雄介さんの自邸。景観が楽しめるように窓の配置を工夫したキッチンは、明るい色の木と白でまとめ、長居したくなるような心地よさです。

内田さんが色と素材を厳選してデザインしたオープンなキッチンは、バックカウンターや吊り戸棚とのコントラストがなんともきれい。換気扇もシンプルなデザインに。主張しすぎないように配慮し、すっきりとしています。

ナラ材で造作したペニンシュラ型のキッチンからは、リビングまで見渡せます。作業スペースを広く取れて、調理や盛り付けがスムーズに。壁際につくり付けたバックカウンターには、食器や炊飯器などの収納のほか、レシピ検索ができるワークコーナーも設けられ、使い勝手を高めています。

「調理をしながら家族の様子が分かりますし、ふとしたときに外の景色が目に入って癒やされます。私には理想のキッチンですね」(妻)

コンセントと食洗機

ハンドブレンダーなどをすぐに使えるよう、ワークトップの近くにコンセントを配置しています(写真左)。食洗機の面材はキッチン本体と揃えて一体感を持たせました(写真右)。

食器を収納したバックカウンター

バックカウンターにはおもに食器を収納。

ペニンシュラキッチン

妻の希望でキッチンはペニンシュラに。借景を楽しむダイニングの窓は、障子を取り入れて和モダンテイストに仕上げています。

家電はバックカウンターのオープン棚に収納

調理家電はバックカウンターのオープン棚に格納。炊飯器は、使用時の湯気に配慮してスライド式にしています。

※<東京都 内田さんの家>設計/内田雄介設計室 撮影/川辺明伸

Case.3 必要なものだけを厳選してシンプルな使い心地に

シンプルなデザインのキッチン
こちらはK邸のキッチン。妻は、パティシエや料理教室の講師を経て、敷地の離れで料理教室を主宰しています。

夫妻が暮らす母屋のプライベートキッチンは、「必要なものだけで暮らしたい」という妻の思いが反映され、驚くほどにシンプルです。キッチンのベースは突板で製作。上の板金も特注です。

オリジナルのキッチンは、広いワークトップに浄水器を備えた必要最低限の仕様。カウンター下には、入れるものの高さに合わせた収納を豊富に造作し、トレイやかごなどを揃えて統一感を。すべてがオープン収納なので、出し入れしやすく、調理や片付けが手際よくできます。

愛着が湧くものを選び、手入れして使う暮らしを望む妻にとって、シンプルで自由度の高いキッチンに自分らしさが光ります。

びんなどの重いものはキャスター付きのボックスに収納

コンロの最下段は棚板を設けずキャスター付きのボックスをセット。びんなどの重いものもラクに引き出せます。

大型パントリーはオープン収納に

併設した大型パントリーも内部はオープン収納に。

コンロ脇の壁はマグネット仕様

コンロ脇の壁はマグネット仕様。よく使う調味料や道具が、使いやすい位置に置けるので便利。

実はコンロは仮の姿

撮影時点では、実はコンロは仮の姿。「料理教室のコンロをより高性能のタイプに買い換えたら、今、教室で使っているコンロを持ってくる予定です」(妻)。

※<和歌山県 Kさんの家>設計/おかやま設計室 撮影/山田耕司(本誌)

Case.3 動線や収納で家事ラクに。家族の団らんも楽しめます

床の色に合わせたシステムキッチン
システムキッチンの腰壁とカウンター天板にラワンを用い、床の色に合わせて染色。レンジフードもラワン材で覆ってインテリアに馴染ませています。

このキッチンは、池森さん一家のもの。お宅は、育ち盛りの子どもたちと暮らす共働き家庭です。忙しい夫妻にとって、家事ラクは必須のテーマ。そのため、キッチンは、スタンダードなシステムキッチンを採用し、使いやすさや手入れのしやすさに配慮しました。

ダイニング側に向かって作業する対面式にすることで、配膳のしやすさや片付けやすさも高めています。さらに、造作した背面収納には、食材や食器、調理器具や家電を収納。振り返ればすぐ手に取れる、最短の動線を確保しています。

「朝の出勤前に、朝食・お弁当・夕食の支度など、家事を一気にこなせるので、夕飯は温めるだけに」と妻。家事がラクになった分、家族の時間が増えたそうです。

背面収納

家電やごみ箱置き場を設けた背面収納。

食器類は吊り戸棚に収納

妻が集めたたくさんの食器類は吊り戸棚に収納。取り出しやすさを考えて整理整頓されています。扉の裏には自分で「ポケット」を取り付けて、小物を収納。

白と茶でメリハリをつけた美しいLDK

白と茶でメリハリをつけた美しいLDK。LDの天井高は最大で約3.8m。天窓からの光がキッチンにも届きます。

※<千葉県 池森さんの家>設計/遊空間設計室 撮影/Takuya Yamauchi