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Sumai編集部

集会で過半数の賛成があれば復旧できる!?マンションが大変な被害を受けた

マンションの共用部分の復旧
マンションは一戸建てとは異なり、建物の各戸の区分所有です。だからこそ、共用部分(エレベーターや階段、廊下など)の変更や、建物が大きな被害を受け復旧を決めるようなケースでも、区分所有者および議決権の議決で決められることになっています。

その議決って、どれくらいの人が賛成すれば決まるものなのでしょうか?
土地の取り引きをするための国家資格・土地建物取引士の試験問題から、知っておいて損はない!問題を出していきます。

さて、あなたは正解できるか!

【今回の問題】
あなたの住んでいるマンションの一部が滅失し、その消失した部分が建物の価格の2分の1を超える場合、消失した共用部分の復旧を集会で決議するためには、区分所有者および議決権の過半数が必要である。

法律用語が入っているため言い回しが硬いですが、要は住んでいるマンションが大きな被害を受けてしまった!共用部分を元の状態に戻したいが、集会を開いて過半数の賛成があれば進められるか?という設問です。

これは正しいでしょうか?間違っているでしょうか?

一般的には過半数の決議でOK!ただし重大な変更は違う

正解は…誤り
共用部分の重大変更になるので、区分所有者および議決権の各4分の3以上の集会決議が必要!

マンションの共用部分

マンションでは、多くの人は気持ちよく生活するために、管理者は毎年1回、集会を招集しなければいけないことになっています。管理者のいないマンションでも、区分所有者の5分の1以上で決議権の5分の1以上を有する者は集会を招集できると決められています(この定数は規約で減ずることができる)。

そして、この集会での決議は、原則として過半数の賛成が必要ですが、以下の事項は例外になります。

4分の3以上の決議が必要なもの

  • 共用部分の重大な変更
  • 規約の設定・変更・廃止
  • 管理組合法人の設立・解散
  • 義務違反者に対する専有部分の使用禁止請求訴訟
  • 義務違反者に対する区分所有権の競売請求訴訟
  • 義務違反者(占有者)に対する引き渡し請求訴訟
  • 大規模滅失の場合の復旧

5分の4以上の決議が必要なもの

  • 建て替え決議

この設問は、「共用部分の重大な変更」にあたります。また「大規模滅失の場合の復旧」も4分の3以上の決議が必要となりますから、過半数では誤りです。

ちなみに共用部分の復旧工事にかかる費用は、区分所有法に、共用部分の持分割合に応じて区分所有者全員が費用を分担すると明記されています(第61条第2項)。

義務違反者への措置も、訴訟を起こすには集会での決議が必要!

マンションの集会

同じ4分の3以上の決議が必要な案件に、義務違反者に対する措置があります。マンションに住んでいる人は、気になると思いますので触れておきます。

例えば、マンション内に騒音を発する住戸があったとしましょう。この場合、静かにするようにと「行為停止等の請求」をすることができます。これは単独でもできますが、訴訟をする場合は区分所有者および議決権の過半数の決議が必要です。

注意しても聞いてくれない。行為停止ではなく、しばらく出て行ってくださいと、「使用禁止請求」の訴訟を起こすくらいのレベルだとしましょう。その場合は、区分所有者および議決権の4分の3以上の決議が必要となります。この決議を経たうえで訴訟を起こさないといけません。

同様に、もう戻ってこないよう「区分所有権の競売請求」の訴訟を起こす場合も、同様の手続きが必要となります。

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