収納術

安藤佳世子安藤佳世子

時間、お金、心の3つの「ゆとり」のために、北欧式整理収納プランナーがしていること

北欧式の整理収納術を身につけることで生まれる3つの「ゆとり」

北欧式整理収納プランナーの安藤佳世子さんは、北欧式の整理収納術を身につけることで3つの「ゆとり」が生まれると言います。それは、時間、お金、心のゆとり。

整理収納を変えることで、家事のムダな時間、探す時間がなくなり、ムダな買い物が減る。家族みんながわかる置き場所をつくることでお互いのストレスが消え、心に余裕が生まれる。そんなよりよい暮らしを送るために、安藤さんが実践していることを教えてもらいました。

ゆとりが生まれる「北欧式整理収納術」とは?

北欧のすぐれたデザイン

北欧は、緯度が高いために夏が短く、冬が長い地域です。1年の大半を室内で過ごすことが多く、家での暮らしをより快適にするという、考え方が育まれてきました。家具やインテリアデザインなどで、有名ブランドが数多く生まれたのも、そうした理由からと言われています。

「北欧式整理収納術」は、そのような北欧のライフスタイルに合った暮らしを、家族皆で楽しめることに主眼が置かれています。「暮らしを楽しむ」「幸せな家庭を営む」「日常に美しさを取り入れる」など、暮らしの質を上げて心にゆとりを持てるような生活スタイルを目標にしているのです。

今回は北欧式整理収納術で、もっとも重要としている3つの項目を基盤に、質のよい暮らしを送れるヒントをご紹介しましょう。

家事の時短で、時間を上手に使える「ゆとり」が生まれる

普段使う2人分の食器類は、すぐに使える位置に置く

まずはじめにしなければいけないのは、家の中にあるものが自分の家にとって「必要な量」か確認することです。多くのものを所有している家でも、その家にとってそれが適切な量であれば問題ありません。問題はものが使いやすく整理され収納されているかです。

筆者宅は2世帯住宅です。子世帯の方は夫婦ふたりなので、普段使う2人分の食器類は、すぐに使えるよう食器棚の手の届きやすい位置(低い場所)に収納しています。こうした、ちょっとした整理収納の考え方が、時短につながっています。

以前は使わない食器も普段用と同じ下段に置いていました。しかし、結局使わないので、普段用の食器も取り出しにくくなり、準備に時間がかかっていたのです。

カレンダーに次回の買い物リストになるメモ帳を貼っておく

その家にとって必要な量がわかれば、なにが足りてないかを把握できます。気づいたときには消耗品がなくなっていたとか、まだ在庫があったのに買いたしてしまったことをなくす効用もあります。

筆者宅ではカレンダーにメモ帳を貼って、そこに次回買い物する際に買うべきものを書き出していきます。気づいたらすぐに書くようにしているので、買い忘れもなくなりました。また買うべきものがわかっているので、余計な買い物で浪費することもなくなり、買い物自体も時短になっています。

北欧式では家族時間や個人で楽しむ時間を持つことを大切にしています。全体的な家事が時短化できることは、大きなポイント。家族でも個人でも、有効に使える時間を増やせることにつながります。

家計効果で、お金を上手に使う「ゆとり」をつくる

余計な出費につながらないよう、置き場所を決めておく

前述したように家の中のものを把握することで、目的のものがすぐに見つかるようになります。余計な出費につながらないように、とくに消耗品の収納場所にはこだわりを持っています。

収納品を1か所にすべて収納すると、探しているものが見つからずに新しく購入してしまうことが多くなります。そこでトイレで使う掃除用品や備蓄はトイレ内に収納。歯ブラシや歯磨き粉など洗面台で使うものは洗面台の一角に収納しています。これで余計な出費を減らすことがなくなります。

白いTシャツは、あえて目につくハンガーに掛けて収納

この習慣が身につくと、置き場所がきちんと決まります。また、なにかを購入しようと思ったときにまず「置き場所」を考えるように。

以前、筆者は白いTシャツをしょっちゅう買うクセがありました。そこで白いTシャツのみ、ハンガーで収納するようにしてみました。

そうすることで、買い物に出かけた際に白いTシャツに目が行っても、ハンガーに掛けているTシャツが頭に浮かび、購入を思いとどまるようになりました。収納ボックス(畳んだ状態)ではなく、あえて目につくハンガーに掛けて収納したことで、イメージとしてTシャツの数やデザインを把握できるようになったからです。

北欧ではなによりも家族を大切にする文化があります。余計な出費を減らすことで、家族との余暇や家族のための貯蓄に回せます。お金のゆとりが生まれるのです。

家族がわかりやすい収納場所が、心に「ゆとり」を生む

ほぼ毎日使うマスクや文房具なども決めた棚に入れる

整理や収納が行き届いた家であれば、いつもものを探している状態の「探し物ストレス」から解放されます。自分だけでなく家族にも「あれはどこにある?」とたびたび聞かれるような場面は、ちょっとしたストレスになりますよね。

筆者宅では「とりあえずBOX」を設け、まずそこに郵便物を入れることに。あとで個人で確認するように決めています。ほぼ毎日使うマスクや文房具なども決めた棚に入れるようにして、そこを固定収納としています。

とくに多くの人が使うものは皆がわかりやすい収納場所を決め固定することが大切です。筆者も探し物にわずらわされることが少なくなり、このストレスから解放されました。

ものが散らからない動線を考える

また筆者宅では外から帰ってきたら、まずはクローゼットに荷物を置き、着替えをします。そして、洗面所に行き洗濯物を洗濯機に入れ、手洗いをすませられるように動線をつくりました。

この動線は自分にとっては、とても自然で動きやすかったので家族にも提案し、今では問題なく実践されています。ものをあちこちに置くことが減り、暮らしやすさがアップしたと感じています。

最初は家族の理解が必要です。しかし、いったん理解してもらえば、家族もこの動線と整理収納が自然とできるように。ストレスがなくなりますから、家族のコミュニケーションもスムーズになります。

「幸せな家庭をつくる」ことを第一とするのが北欧スピリットです。そのためには整理や収納に関しても、家族皆がよりよい暮らしを実現させるために協力し合うことが大切です。ぜひご家族でできることから実践して、3つのゆとりをつくってください。

●教えてくれた人/安藤佳世子さん
北欧式整理収納プランナー、アロマテラピー1級。実家を二世帯住宅に建て直し「よりよい暮らし」をつくるため家やインテリア、生活について発信中