食器洗いのついでに…じゃダメだった!「スポンジ除菌」の正しいやり方
気温が上がると気になるのが食中毒。
政府広報オンラインの「暮らしのお役立ち情報」によると、食中毒を引き起こす原因は、大きく分けて「細菌」と「ウィルス」。
細菌もウィルスも、肉眼では見ることができないので、どのくらい居るのか分からず、やっかいですよね。
肉や魚をしっかり加熱する、調理前や食べる前に手を洗う、などはもちろんですが、食中毒が多く発生するこの夏場(6月~8月)は、一層の注意が必要ですよ。
■細菌が増えやすいのは、ココ!
掃除が行き届いていて一見清潔そうに見えるキッチンでも、細菌は至るところに存在している可能性があります。
東京衛生局生活環境部食品保健課による洗浄・殺菌に関する実験結果では、「食器洗い用スポンジ」、「フキン」、「まな板」の順に菌が多くなっています。
市販されている食器洗い用洗剤が、スポンジの除菌効果をうたっているのもうなずけますよね。
■間違ってない?「スポンジ除菌」のやり方
「スポンジの除菌もできます!」と書いてある、台所用洗剤。
なんとなく「食器を洗うついでに、スポンジも除菌もできている」とイメージしていませんか?(かくいう筆者も……)
もう一度、スポンジの除菌の仕方を見なおしてみましょう。
スポンジをキレイに洗い、よく絞った後、約8mlの原液をつけ、まんべんなく浸透させ次に使用するまで置いておく(某食器用洗剤メーカーの使用方法)。
これがスポンジの“正しい除菌方法”です。同じくまな板の除菌方法も表記されていますので、確認の上正しく使用しましょう。
また、日本石鹸洗剤工業会によると、除菌できるのは一般的な細菌類で、カビ・酵母などの真菌類は対象外のようです。
洗剤にも「すべての菌を除菌するわけではありません」と、ちゃんと表記されています。
■除菌だけではない!お手軽な予防方法とは
食中毒を予防する方法は“除菌”だけではありません。
殺菌や消毒、抗菌で予防する方法もあります。殺菌は、塩素系や酸素系の漂白剤にて菌を殺す方法です。
また、消毒によって菌を死滅・除去させる方法には、日光消毒や煮沸消毒、エタノール消毒があります。
抗菌作用のある酢を使って、排水口やシンク周りをお掃除するのもいいですね。いずれにしても、こまめに継続できる方法をおすすめします。
■食中毒を予防する最善の方法とは「過信しない」こと
細菌は目に見えないので、いくら気をつけて予防していても、これで安心ということはありません。
冷蔵庫に物を詰め込み過ぎない、賞味期限内だから大丈夫、といった食材の管理には注意が必要です。
また、殺菌・除菌、消毒をしたから大丈夫という過信も危険です。細菌は至る所に存在するという意識の中で、この時期はいつもより少しだけ警戒レベルをアップして過ごしましょう。
【参考】
※ 政府広報オンライン「暮らしのお役立ち情報」(リンク切れ)