天井の高さ、壁の質感、スイッチの位置…。立体感や仕上がりイメージは住宅展示場でつかもう

YsPhoto / PIXTA(ピクスタ)
モデルハウスがずらりと建ち並ぶ住宅展示場は、テーマパークのようでワクワクしませんか?
展示後の売却も視野に入れた分譲地に建つようなモデルハウスとは違い、かなり贅沢なつくりになっています。
面積が広かったり、細かな部材まで質が高かったり、高級な設備や照明、家具が入っていたり。
その分、「現実味に欠ける」と感じる人もいるようですね。
でも、見学のポイントさえおさえれば、これほど役に立つものはないのです。
■「天井の高さ240cm」はあなたにとって高いのか低いのか?

Graphs / PIXTA(ピクスタ)
以前、筆者は住宅展示場への取材で「ちょっと困ったお客さん」についてヒアリングをしたことがあります。
回答の中に、そのハウスメーカーとはまったく関係のない住宅会社社員と、施主と思しき人がメジャーを持ってきて、あらゆるところを計り始めた…、というものがありました。
つまり、他社の打ち合わせに利用されてしまったということです。
実際に、そうやって打ち合わせをしたという施主の話を聞いたことがあるので、珍しいことではないのかもしれません。

freeangle / PIXTA(ピクスタ)
確かに、平面図で間取りは把握できても、高さや広さのイメージはつかみにくいものです。
例えば、天井の高さ。
ちなみに、今筆者が住んでいるマンションの天井高を計ってみたところ、240 cmでした。
これは一般的な高さだと思います。
けれども、身長のほかに、椅子に座るのか床に座るのかといった生活習慣や、手持ちの家具の高さによっても「ちょうどいい」は違ってきます。
もちろん、部屋の広さとの関係もありますね。
部屋の広さが15畳で、天井高が270cmの空間にゆとりを感じる人もいれば、落ち着かないと感じる人もいます。
部屋の広さや天井の高さはパンフレットなどに書いてあるはずですから、自分なりの空間の感じ方を知っておくとよいでしょう。

Ken workshop / PIXTA(ピクスタ)
また、自由度が高い造り付けの棚をはじめ、スイッチ類や設備の高さなども、実際に見て触れたりして「ちょうどいい」を把握しておくと家づくりに役立ちます。
そのハウスメーカーや工務店での建築が決まっている場合を除いて、メジャーの持参まではおすすめしませんが。
■小さなサンプルで大きな壁面までイメージするのは難しい

Rawpixel / PIXTA(ピクスタ)
さらに、家づくりでイメージしにくく、迷うことが多いのが壁紙や外壁のデザインです。
小さなサンプルを見てもわかりにくいですし、貼ってみたら思っていた感じと違っていた…、ということも少なくありません。
外壁ならば一般の住宅も参考にできますが、家の中に貼る壁紙などはそういうわけにもいきません。
同じ白でも青みがあるもの、ベージュっぽいもの、光沢があるものなどさまざまです。
一概には言いにくいのですが、白っぽいものは大きい面で見ると一段明るく・白っぽく、強め・暗めの色は一段濃く・暗くなって見えることが多いように思います。
やはり住宅展示場などで数多く見て、自分の好みだけではなく、想定している照明の色合い、手持ちの家具との関係なども含めて、イメージを具体化できるようにしましょう。
いかがでしたか。
モデルハウスは、贅沢なつくりや豪華な雰囲気に圧倒されて「うちは、無理だね~」などと、ため息をつく場ではありません。
ぜひ、住宅展示場でたくさんのモデルハウスをはしごして、自邸のプランに活かしてくださいね。
そのためにも、目的意識をはっきりともって行くことが大切です。
もちろん、見学の際には手袋をはめるなど、ルールがある場合はきちんと守りましょう。