オプションに惑わされないで!マンションギャラリーの見かた・完全攻略法

Aちゃん / PIXTA(ピクスタ)
マンションの「総合展示場」である、マンションギャラリー。
素敵な内装を施したモデルルームに、豪華なシアタールーム、商談コーナーではおいしい飲み物を出されて……。
ついつい舞い上がってしまいがちな「夢の空間」ですが、マンションを買うことは紛れもない“現実”!
じっくり、楽しみながらギャラリーを回りつつ、シビアに判断する目もしっかり養える、そんなとっておきのマンションギャラリーの見方をご紹介しましょう。
■モデルルームはオプションの嵐!イマジネーションをフルに働かせて

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まずは、モデルルームの見方から。
モデルルームを見るときによく言われるのが、「オプションに注意!」ということだと思います。
マンションの内装には「標準仕様」という、どの部屋にも共通する仕様があり、システムキッチンなどの設備機器から壁紙にいたるまで、細かく仕様が決まっています。
ですが、モデルルームではこの標準仕様はほとんどなく「オプションの嵐」だと思っておいた方が正解です。
売る側としては、見る人になるべくいいイメージを持ってほしいので、数々の戦略を立ててモデルルームづくりをしています。
オプションの多さだけでなく、
・窓の多い「角部屋」住戸をモデルにする
・家具はなるべく「低く小さいもの」を置いて、部屋を広く見せる
などの工夫がしてあります。
だからこそ、「もしもここに自分の家具を置いたら」「この窓がないとして」など、実際の住戸や自分の生活に即した目線でモデルルームを見ることが大切です。
購入予定の住戸と同じところ、違うところを見比べながら、イマジネーションを働かせてみてください!
■実はかなり大事な情報の宝庫・ジオラマ。たかが模型、と素通りせずじっくり見るのが正解!

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ほとんどのマンションギャラリーには、建物のジオラマが置いてありますよね。
これを「ああ、模型ね」と素通りしていたあなた、もったいないですよ!
ジオラマこそ、情報の宝庫。
パンフレットのCG処理をしたパース写真や平面図で見るよりもずっとイメージしやすいため、様々な角度から念入りに見るのがおすすめです。
ジオラマは建物の完成模型だけでなく、周囲の道路の様子や近隣の建物の高さ、方角がわかるようになっているものがほとんどです。
・アプローチはどうなっているか
・エントランスは駅からのルートのどのあたりにあるのか
・駐車場や駐輪場の動線はどうなっているか
などがわかるのです。
例えば、買いたいと思っていた住戸が駅のホームから丸見えになることが、ジオラマを見て初めてわかった、ということもありますので、よく注意してみてください。

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もちろん建物に関しても、
・自分が購入する予定の住戸はどこにあるのか
・周りの建物や他住戸との近さは?
・1階住戸購入予定者の場合、柵はどんな形状・高さなのか
・エントランスやごみ置き場、共用施設のある場所と購入予定住戸との距離は?
など見るべき箇所がたくさんあります。
こちらもイマジネーションを働かせながら念入りに見て、営業担当者にたくさん質問してみてください。
ちなみに、「目の前に臭気のする工場がある」、「近くにゴミ屋敷がある」など周辺環境についてあまり都合の悪いことはジオラマに反映されていないものです。
こればかりは、ぜひ現地に足を運んで確かめてください。

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以前、真横に大きな鉄塔が立っていたマンションがありましたが、このマンションのギャラリーにあるジオラマには、なんとその鉄塔がきちんと再現されていました!
売主側からすれば、あまりにもわかりやすいマイナス要素はかえってしっかりと情報開示したほうがいい、ということでそうしたのだと思いますが、驚くと同時に「とても誠意のある会社だな」という印象を受けました。
しかし、これはとても稀なケースだと思ってください。
■マンションギャラリーに来なければもらえない資料をゲット
また、マンションギャラリーに足を運んだことで、よりたくさんの貴重な資料をもらえるので、見逃す手はありません。
事前に請求した資料だと、いくつかの代表的な間取りだけが書いてあるパンフレットしかもらえないと思いますが、ギャラリーでは全戸の詳細な間取り図が入ったパンフレットがもらえます。
また、決まっていればの話ですが、部屋ごとの価格表がもらえることもあります。
時には「TAKE FREE」のラックが置いてあることも。
住宅ローンの知識や税金のことなど、マンション購入全般の基礎知識がわかる内容になっていて、とても便利です。
後学のためにも、もらっておくといいと思います。
いかがでしたか。
繰り返しになりますが、マンションギャラリーの見方の決め手は「イマジネーション」。
ギャラリー自体は夢のような空間でも、もしもマンションを購入すれば現実の生活が待っているのです。
後から「こんなはずじゃなかった!」とならないためにも、しっかりと現実に即したイメージを持ってギャラリーを見ることを忘れないでくださいね!