筆者は、自宅とする狭小木造平屋を購入し、1年以上に及ぶ断捨離を乗り越え、リノベと引越しをしました。
おかげさまで旧宅は無事に賃貸が決まり、ほぼ片付いた新居には友人を招いたりしながら、大型犬と快適な毎日を送っています。
しかし、またまたリノベ熱が復活。
築45年の団地を購入+リノベして、気に入ってくれた人に貸したい……と、とある団地の内見に訪れました。
■同じ団地でも価格や室内のコンディションはすべて違う!
当日現れたのは、紳士的な大手不動産会社の営業担当さん2名。
実は、同じ団地で売出中の部屋を幾つか同時に見られるように手配をしていてくれました。
階数も室内のコンディションも、当然価格もさまざまです。
筆者が検討している部屋は3階。
数年空き家で汚れており、そのままではまず住めないとのことでした。
他の部屋は、一般には団地で最も人気があるという2階。
設備交換や内装リフォームがされていましたが、その分、価格が上がっています。
どうせリノベするのだから汚れていても安い方がよい、と筆者が思ったのは言うまでもありません。
■室内の古さは気にしない!窓の外の景色が決め手に。団地らしいレトロ感も好感度大
いよいよ本命の3階の部屋へ。
室内は長年空き家化した空気に満ちています。
しかし、真っ先に筆者は南側の窓の外の景色に目が止まりました。
青々としたケヤキの大木、眼下には緑豊かな公園……。
窓を開け放って新鮮な空気を吸いながら悟りました。
たとえ余計に階段を上ることになっても、この棟は2階よりも3階の方が断然良い!
肝心の室内はどうでしょう?
確かに古いままですが、下手にリフォームされていない分、たくさん残されている団地らしい愛らしさ・レトロ感を上手く生かせそうです。
ただ1箇所、ものすごく気になるところがありました。
浴室の天井には上の階の排水管がむき出しになっており、鉄サビが膨らんで今にも穴があきそうなのです。
一般的に室内配管は専有部分扱いで、修理は個人負担になるはず。
そうなると厄介なことになりそう……。
ところが、その不安について営業担当さんに聞いてみたところ、この配管は共用部分扱いになるので、不具合は団地の管理組合で直してくれるとのこと。
そしてもう1つぜひ知りたい今後の建て替えについては……。
投票で現状維持が決まり、当面は潤沢にある修繕積立金を使って、順番に改修・改善をしていくとのことでした。
■営業担当の顔を激しく曇らせた購入希望額…。諦めかけていた1か月後に再び連絡が!
ここまで聞いたらもうためらいはありません。
夫と部屋の端っこで密談すること1分。
購入希望(値引)額を決め、古いキッチンを机代わりにして、購入申込書を書きました。
希望額を聞いた時の、営業担当さんの顔の曇りは大きいものでしたが(笑)。
そして結果は、やはりの玉砕!
……しかし、募る思いを持ち続けて1か月が過ぎた頃、突然連絡が入ったのです。
営業担当さんによると、その後申し込みは入ったものの、さまざまな理由でまとまらず……、
筆者の希望額でも売主が検討してくれそうなので、もう一度条件面を打合せの上で、申込書を書きませんか?と。
売主から出された条件は、引渡後に設備や内装の不具合があっても責任を問わないこと。
こちら(買主)からは、例の配管を間違いなく管理組合で修理してくれるならば、という条件を付けました。
不動産会社の仲介によって双方の提示条件は折り合いが付き、その後は順調でした。
売主さんとの関係も円満に、契約・引き渡しと進み、晴れてケヤキの見える部屋を購入できた12月初旬。
さあ、団地リノベ計画のスタートです!