9年前に購入した、都内築40年(昭和51年築)の中古戸建てをリノベしようと、奮闘する僕たち一家。
耐震工事で区からの助成金を生かしつつ、自分たちらしい我が家を目指しています。
前回は塗装の前段階の「養生」について詳しくご紹介しました。
養生が終わったら、次の作業はパテ埋めです。
とはいえ、パテを使うのは僕は初めて。
そもそもパテ埋めってどんなことをするの?というところからスタートです。
※ 【アラフォーカメラマンがゆく!自宅リノベ奮闘記】今までのシリーズを見てみる
■埋めたねじ穴2000個以上!? 地味に大変な“パテ埋め”って、そもそも何のためにするの?

石膏ボードのねじ穴やつなぎ目をパテで埋めていきます
我が家の珪藻土(けいそうど)を塗る壁は大工さんが張ってくれた石膏ボード。
それらはねじで柱などに固定されています。
そのねじ穴やボードのつなぎ目のくぼみ、柱や天井と接するすき間などのデコボコをパテを埋めて平らにしてあげるのです。
これをしっかりとやっておくと、穴やつなぎ目のくぼみが分からなくなり、珪藻土壁の仕上がりがグッと良くなるのだそうです。
それでは作業スタート!
用意するものはこちら。
- パテ
- ヘラ
- メッシュテープ(ファイバーテープ)
ヘラを使って、パテを石膏ボードのねじ穴やつなぎ目を一つ一つ埋めていきます。
穴の中に気泡が残らないようにするには結構な力が必要。
正確に数えてはいませんが写真で確認すると我が家では1枚のボード(1.62㎡)を固定するのに約25個のねじが使われていました。
塗る面積は150㎡ですので、単純計算で2000個以上のねじ穴を、家族や手伝いに来てくれたS家、N家のみんなで一つ一つ埋めていったことになります……。

ねじ穴をパテで埋めたところ
■ねじ穴は二度塗り、パテのつなぎ目は三度塗り!でも一番大変なのは壁のコーナーの処理
パテは乾燥すると水分が飛んで縮みます。
そのために埋めた穴はうっすらと窪みますので平らになるよう二度塗りをしていきます。
石膏ボードのつなぎ目のパテ埋めはもうひとつ工程が加わります。
ねじ穴と同様に二度塗りして段差をなくした後に、珪藻土のひび割れ防止のためにメッシュテープを貼り、その上から三度目のパテ塗りを施します。
地道な作業ですが、ここは丁寧にやっていきましょうね。
壁の角は人や物がぶつかったりこすれたりして壁がはげやすい場所。
でっぱりのコーナー(出隅=デズミ)だけでなく、へこみのコーナー(入隅=イリズミ)にも補強としてメッシュテープをすべて貼って、その上からパテを塗ります。
この出隅と入隅のメッシュテープ貼り&パテ塗り作業が一番時間がかかり大変だったかも……。

強力助っ人のSさんがボードのつなぎ目(上)やコーナーにメッシュテープを貼っていきます
■ひたすら地味で手間がかかるけど、仕上がりを左右する大事な作業。それが“パテ埋め”

Graphs / PIXTA
最後にパテの厚みムラをできるだけ均一にならすために紙やすりをかけます。
僕は4月初旬からちょこちょこと一人で仕事の合間をぬって作業を進めていったのですが、天井や階段、高い位置の収納スペースなどまで手が回らず……。
ゴールデンウィークに入ってから家族や手伝いに来てくれたS家、N家の助けを借りて、ようやくパテ埋めミッション完了となりました。
いかがでしたか?
文章の拙さもありますが、書きながら「地味!!」と思ってしまいました(笑)。
前回の養生と同様にパテ塗りもひたすら地味で手間のかかる作業なんです。
それでいて、仕上がりを左右するので、珪藻土塗り以上に大事な作業なのかもしれません。
今回はスタイル工房の歌田さんがゴールデンウィークに壁塗りのスケジュールを組んでくれたおかげで、職人さんたちの工事進行の迷惑になることはありませんでした。
ですが、時間がない中で進めると現場の混乱の元にもなりかねません。
これほど大掛かりでないにしても、週末などにDIYで珪藻土や漆喰を塗ること考えている方も、前後いずれか1日を含めた3日間ぐらいのゆとりをもったスケジュールを組むことをオススメします。
次回はいよいよ珪藻土塗り! ……なのですが、その前にもうひと作業です。