家や家族に関する、さまざまな悩み。
もしかしたら“風水”に解決のヒントが見つかるかもしれません。
風水コンサルタントの種市勝覺(たねいち しょうがく)先生が、あなたの悩みを、風水の観点から、解決します!
■Q:在宅で仕事をしています。パソコンを使う仕事です。会社に勤めていた時は朝からバリバリ働けていたのに、家にいるととにかく仕事がはかどりません。色々とデスク周りを整えてみたりしたのですが、仕事をしようとすると意味もなく不安な気持ちになってしまって、家事に逃げてしまいます。家でも仕事を捗らせるためにできる工夫はありますか?(32歳・大阪在住 夫と2人暮らし)
「これはココ!」と決めて夫に伝えても、すぐに忘れて違うところに片付けてしまいます。
そして私が諦めて、またルールを決めての繰り返し。どうしてもルール共有できず諦めています。
夫婦ともどもお互いのだめなところを諦めています。
片付けや掃除が苦手な私の代わりに掃除をしてくれる夫ですが、夫もあまり整理整頓が上手ではありません。
かと言って誰かに相談することもできず、自分の性格を変えることもできず、諦めています。
夫婦ふたりとも「このままではダメだ」と思ってはいます。
そのため、2、3ヶ月に一度まとめて物を捨てる機会を作っています。
…そこから特に買い足しているつもりもないのに、なぜか食器が減らなくて???となっています。
もう何をすれば片付くのかわかりません。
ここまで書いていて「諦めと放置のかたまり」になっているなぁと思いました。
■会社と家で同じように仕事を捗らせるには工夫が必要。少なくともデスクの上は「何も置いていないフラットの状態」に
この度はご相談をいただき、また各場所の詳しい状況のご提示、間取り図・お写真をいただきましてありがとうございます。
とにかく室内がモノで溢れ返ってしまっている状況なのですね…。
はい。こちらもよくご相談をいただく内容ですので、室内の氣の流れをよくする方法や、すぐにできそうな事をお伝えさえていただきます。
下記、ご質問いただきました順番にお答えをさせていただきますね。
まずは、
>在宅で仕事をしています。パソコンを使う仕事です。
>会社に勤めていた時は朝からバリバリ働けていたのに、
>家にいるととにかく仕事がはかどりません。
>色々とデスク周りを整えてみたりしたのですが、
>仕事をしようとすると意味もなく不安な気持ちになってしまって、家事に逃げてしまいます。
>家でも仕事を捗らせるためにできる工夫はありますか?
について。
「会社に勤めていたときは朝からバリバリ働けていたのに家にいるととにかく仕事がはかどならい」
とのことですが、これは、よくあるコトですし会社と家で同じように仕事を捗らせるにはけっこうな工夫が必要となります。

kash76 / PIXTA
会社とは、仕事に必要な「環境情報(五感情報)」が整っている場でして、
視覚(目)には、デスク、書類、パソコン、ミーティングスペース、電話といった仕事に関連する情報。
嗅覚(鼻)には、生活臭はなく、決められた時間以外は飲食の臭いもしてきません。
味覚(口)には、必要最低限で、仕事の合間のお茶や軽いお菓子。
聴覚(耳)には、仕事に必要な会話やちょっとした雑談。
触覚(体感覚)には、ちょうどいいイスのすわり心地やデスクの高さ、仕事において無駄のない歩く動線
…といった、仕事に集中するためのセッティングがなされていますので、比較的「氣が散る」ことが少なくて済みます。

Graphs / PIXTA
逆に、ご自宅で仕事を行う場合は仕事「を」行う場ではなく、仕事「も」行う場になってしまい、
「食事」「炊事」「洗濯」「掃除」「片付け」「着替え」「睡眠」「入浴」「家族との会話」「休息」「テレビを見る」「考え事をする」「来客対応」「電話」「本を読む」「その他の趣味」
などに「仕事」が紛れてしまうので、時間と空間を区切るのはとても難しくなります。
見るモノ、耳にするモノ、触れるモノなどから「連想されるイメージ・ヒラメキ」によって私たちが「次に選択する行動」は決まっていきますので、仕事ではなく、生活に関係する情報が多いと、一瞬で
「あ。洗濯物を干さなきゃ!」
「あ。食器洗ってなかったわ。」
「あ。醤油がもうない、買いにいかなきゃ」
というように、フォーカス(意識の焦点)が切り替わってしまい、意識や氣持ちを仕事モードに戻すことはけっこう大変になります…。
ですので、
「デスクまわりのみ」を整えていてもデスクの置いてある「空間」における環境情報が“仕事以外のモノ”ですと、バリバリ働くことを妨げてしまうんですね。
本来、仕事を捗らせるための風水環境はデスクの置いてある「空間(書斎など)」が、“仕事に関係するモノ”と、“仕事の疲れを癒すモノ(絵や写真・植物など)”のみに「限定」されていて、しかもスッキリしている必要があります。
どうしても空間が確保できない場合であれば、少なくとも、仕事に向き合う前のデスクの上は「何も置いていないフラットの状態」から、スタートする必要があります。
デスク上が乱雑情報からスタートしますと「さがし物」が多くなるのと、一つの作業に集中できませんので、どんどん仕事がイヤになったり、集中力が欠けていってしまいます(学業についても同じですね・笑)。
■まずはデスクまわりの圧迫感をなくすことから。時間を区切るのも有効
デスクまわりのお写真を拝見させていただきますと、不安な氣持ちになるのはおそらく座った際の圧迫感からやってくるモノと考えられます。
まずは、今、行う作業とは関係ナイものを視覚(視野)から消し、可能な限りデスクを広く使うこと(デスクの広さの余裕とは、心の余裕をつくります)。
また、座った時の足もとがゴチャゴチャしていないこと&イスの座り心地をよくすること(集中力を得るには、姿勢がよくなる背もたれのしっかりとしたイスがオススメです)。
色彩については、黒や紺といった重い色彩ではなく、薄いイエローやベージュ、薄いグリーンなど軽い色彩を使用すること(重い色彩は空間を狭くし、圧迫感をもたらします)。
そして、落ちてくると「危ない!」を連想させるモノ。
今回は、頭上高くにあるプリンターの位置を変更されるとよいかと思います。
できれば、棚の買い替えがオススメとなりまして、デスクに座ったままで、取り出せる高さがよいかと思います。

freeangle / PIXTA
それから、空間以外では「時間」の区切りもご自宅でお仕事をする場合は意識することが大切ですね。
会社にいる時と同様に「オフィスアワー」を決定し、時間を明確に区切ってお仕事を行う、というのもひとつの方法となります。
どうしても集中できない場合には、思い切って外に出かけてしまいカフェや公共の施設(図書館)などで行われるもよいと思われます。
■夫婦間の片付けルールはラベリングで共有するのがオススメ
>夫婦間で片付けのルール共有ができていません。
>「これはココ!」と決めて夫に伝えても、すぐに忘れて違うところに片付けてしまいます。
>そして私が諦めて、またルールを決めての繰り返し。どうしてもルール共有できず諦めています。
>片付けや掃除が苦手な私の代わりに掃除をしてくれる夫ですが、夫もあまり整理整頓が上手ではありません。
>かと言って誰かに相談することもできず、自分の性格を変えることもできず、諦めています。
夫婦間での片付けのルールの共有ですぐに「忘れてしまう」につきましてもどんなご家庭でもよくあるコトかと思います。
それよりも「覚えておこう!」「守らなきゃ!」というところに意識を向けたり、労力をかけていると、苦しくなったり守れない自分や誰かを責める…につながってしまってしまうので住み心地を悪くしてしまいます。
なので、考えなくてもワカル、忘れてもすぐに思い出せる状況をつくりそれを習慣化させていくために、ひとつひとつの収納場所に
「タオル」「パジャマ」「書類」「文房具」など、テプラを使ったり、セロテープにマジックでもよいので「モノの住所・表札」をこまかーく「書いておく」「見える化する」のがオススメとなります(ある程度習慣化されたら、外してもOKです)。

Andy Dean / PIXTA
「これはどこに置く?」を“考えなくてもわかるルール”にしていくのがポイントになりまして、もし守れない場合は守れない人が悪いのではなく、ルールや仕分け方の質(分類の仕方)がよくないのかも?という視点で、何度も何度も少しずつ現状に合わせてストレスのないように改善していきます。
お片付けにつきましては、今はどんどん相談できる時代になってきていますので、お片づけのプロにお願いするのもよいですし、お友だちで片付けが得意な方がおられれば、お願いしてしまうのもよいかと思います。
実際私の友人にも、その友人専属の「お片づけチーム(笑)」に定期的に依頼されている方もいます。短い時間で、スカッ!とやってくれますよ。
■2、3ケ月に一度まとめて…もいいけれど、毎日少しずつ物を捨てる&減らす習慣で小さな“達成感”を味わうことも大切
>夫婦ふたりとも「このままではだめだ」と思ってはいます。
>そのため、2、3ヶ月に一度まとめて物を捨てる機会を作っています。
>…そこから特に買い足しているつもりもないのに、
>なぜか食器が減らなくて???となっています。
>もう何をすれば片付くのかわかりません。
>ここまで書いていて「諦めと放置のかたまり」になっているなぁと思いました。
“こんな風にしたい!”“できたらいいよね~!氣持ちよさそう!!”(今はこの状態であっても!)という視点で取り組むことがうまく進めていくポイントとなります。
だんだんと「イイ感じになってきたね!」をこまめに味わうことが、風水調整(住環境整備)継続のキモとなります。
そう考えますと、「2、3ヶ月に一度まとめて」もOKですが、それと並行して「毎日、毎日」少しずつ時間を取って、物を捨てる、物を減らす行動を行います(毎日19:00~19:15は「捨て捨てターイム!!」など)。
「今日は、これを減らすことができた!」「プチ ダイエット成功~~~!」という、“達成感”や“歩みを進めている感”を味わうことがとても大切になってきます。
お写真を拝見させていただきましたところ、モノが置けそうなスペースにすべてモノが詰まっている状態となっているようですので…、
はじめの一歩としてオススメなのは、まずは、すべての「棚の頂上(一番上の部分)」のものを移動・もしくは捨てるを行い、「何も置いていないフラットな状態」にするのが、オススメとなります。
空間が広くなったように感じますし、気持ちに余裕ができます(かといって「足元に置く」のもNG。足もと&棚上の2箇所スッキリ!!への着手がファーストステップとなりまして、意識されてみるとよいかと思います)。
■引き出しは「がばっ!!!」とやってしまうのがオススメ。70%のモノを捨ててしまおう!」くらいの基準で
そしてもうひとつ重要なのは、「まとめて捨てる」を行う際の実践法となります。

limpido / PIXTA
それは、「引き出しの整理の仕方ってご存知ですか???」…というお話になるのですが、
「引き出しをあけて、要らないものを一つひとつ考えながらピックアップして…」
は、なかなか「キレイにならない・片付かない」ケースでして、引き出しの整理の仕方は、「がばっ!!!」っと、中身をまるごとひっくり返して“全部出し”して1ヶ所に集めること。
すべての引き出しを「がばっ!!!」「がばっ!!!」っと、やってしまうのがオススメです(この時点で、引き出しの中は完全にキレイ・フラットになります)。
そこから、1ヶ所に集めたモノを取捨選択し、「70%のモノを捨ててしまおう!」くらいの基準で選別を行っていきます。
そうするとだいたい50%以上のモノが残ります。
それを、使用状況に合わせてまた引き出しに戻していきます。

WorldWideStock / PIXTA
衣類の整理であったり、押入れ・収納・書類についても同様となります。
ある程度の範囲「ここからここまでを」決めたら「がばっ!!!」「がばっ!!!」と、行います。
そうすると、全てのモノに目を通すことができますので、「どこに何がある?を把握できない」という状態を抜け出すことが可能になります。
そして、捨てる基準は、「使えるかどうか?」ではなく(この基準ですと、すべて残留になります…)、「使いたいかどうか? 氣に入っている(好き)かどうか?」で、決めていきます。
「なんとな~く…」は、「感謝してサヨウナラ」を採用していきます。
もし、一緒に住んでいる方との意見が合わない場合には、とにかく「自分で判断できる範囲」に集中して行っていきます。
そして、後から買えるモノは一旦「全て退場(破棄)」の基準で、室内における「モノの占拠率」を減らしていきます。
考え方としましては、空間情報をよくしていくためには、空間や収納に「収まら切らない量のモノ」をソモソモ「所有しない」ことが重要です。
■空間の余裕は、心の余裕につながる。あきらめず毎日コツコツと

ユキ / PIXTA
駐車場で言うと、現在は満車状態の上に、さらに駐車スペース「以外」のところにも車がとまっている状態です。
なので、まずは駐車スペースのみにキレイに納めること、続いては、満車状態にすることなく50%くらいは空きがある余裕スペースのある駐車場をめざしていくのが心地っよい住まい環境のひとつの目安となります。
空間の余裕は、心の余裕へとつながります。
そこから、仕事や人間関係、そして経済の余裕にもつながっていくので、風水(住環境)を整えると「運氣」がよくなると言われるのですね。

nito / PIXTA
その他、氣になりました点は物が増えすぎたために置いてある収納ボックスや棚が多いようですので、「棚ソノモノ」を捨てる選択であったり、棚の中身が見えないもの(フタやトビラのついているモノ)に買い替えをされることや、家具の色彩と柄を統一感のあるようにするコト。
例えば、ソファーにソファーカバー(無地の布など)をかけたり、収納ボックスをメジャーで計り、同じ大きさ、色彩、高さになるように買い直す等をされると視覚刺激がスッキリしていきますのでオススメとなります。
今回は、片付けられないというよりも「捨てられない」が根底にあるようですので、「買い足さない」を意識されるよりも、こまめに“モノの占有率”を減らすこと、がポイントとなるかと思います。
“「諦めと放置のかたまり」になっているなぁと思いました”とのことですが、今回、ご相談をいただいているということは、諦めたわけでもなく、放置しているわけでもなくしっかりと向き合っておられますので、大丈夫かと思います。
上記のことをヒントに、あきらめず毎日コツコツと歩みを進めていかれるとかならずしっくりとくる住まいへと向かうことができますのでご安心ください。
上記、少しでもご参考となりますとうれしく思います。
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