
当時築40年だったマンションをリノベーションした現在の住まい。photo ayako mizutani
土地を見に行くのと違って、中古マンションはすでにあるものを見に行くのですから、ちょっと緊張します。
私たちは「フルスケルトンリフォーム」を目指しているので、今の間取りがどうこうというよりは、未来の生活空間を想像しながら内覧しないといけません。
これがとっても楽しく、でも難しい作業でした。
1件目を見送った後は、「まだまだ最初の一歩だから。これからこれから」
と言い聞かせていたものの、新築一戸建て探しの時の挫折感がムクムクと湧き上がってきたのも確かです。
でも焦りは禁物。
だってこの先、何十年もごす大切な場所探しなんですから。
さて、2件目です。
※ 【自営業の妻、3年かかって家を買う】 今までのシリーズを見てみる
■南北に長ーい間取りは、リノベーションに不向き?

HAKU-No1 / PIXTA
【マンションBの概要】
- 最寄りのバス停から徒歩2分以内
- 築年数28年
- 専有面積110平米
- 南西向き
- 階建5階
- 総戸数32戸
- 駐車場なし
- 近くにスーパーあり
- 近くに小学校あり
- 最低限のリフォーム済み
何件も内覧しましたけれど、この物件が一番印象が薄いんです。
覚えているのは、入室した瞬間に「これはないな」と思ったことでした。

ABC / PIXTA
こちらの部屋は角部屋で、南西にベランダと窓がありました。
西に部屋が3つくらい並んでいて、行き止まりにリビングがあるという間取りです。
明るいのですが、気になるくらいとーっても、細長ーいんですよね。
まだ独身の頃、賃貸物件を探していた時に不動産屋さんからお知恵を拝借したのですが、長方形の部屋より正方形の部屋の方が同じ面積でも広く感じるのだそうです。
内覧しながら、ふとその言葉を思い出しました。
そう、こちらの物件も平米数がある割には広く感じません。

とうじ / PIXTA
京の長屋、”うなぎの寝床”のようです。
だからと言って、京の風情があるわけではありません。
奥のリビングには大きな柱が鎮座しています。
これがなかったらちょっとは広く感じるかもしれない、と期待しましたが、耐震上の問題で撤去できないとのこと。
リノベーションをしても、納得のいく開放感を得られそうになりません。
想像の翼を広げたらリノベーションの可能性は無限大だ!
と、かっこよく言えたらいいのですが、私の想像の翼は閉じたままでした。
■3階のはずなのに、目線の高さはまるで1階

maunakeakeck / PIXTA
細長ーい間取り以外にもまだ気になることがありました。
その部屋は確か3階くらいにあったのですが、ベランダの向こうの道路を歩いている人と目線がほぼ同じ高さなんです。
「あれ? ここって1階だったっけ?」と錯覚するほどでした。
緩やかな傾斜地に建っていたらしく、確かに3階なんだけど部屋によっては窓の外の風景が1階とほとんど変わらないんですね。
だから私が何かとこだわっていた、窓からの“抜け感”が感じられません。
それから、西側に並んだ部屋にはそれぞれに窓もついています。
夏になったら強烈な西日で、きっとサウナ状態になるだろうな……、と言うのも魅力減の材料になりました。
■今回の物件の獲得ポイントは、100ポイント中20ポイント。

チンク / PIXTA
独断と偏見の「目指せ満点100ポイント」のコーナーです。
5つの項目で持ち点はそれぞれ20ポイント、ポイントが高いほど希望の条件に近づいていくというわけ。
●プラスポイント(合計100ポイント)
【間取り】なかなかの広さ。(+10ポイント)
【日当たり】南西にベランダと窓がありで良好。(+15ポイント)
【マンション管理】共用部の掃除は行き届いている。(+10ポイント)
【交通】駅からバス。バス停まで徒歩2分。(+10ポイント)
【環境】まあまあ良い。(+10)
●マイナスポイント(合計-100ポイント)
【間取り】南北に細長ーく、平米数の割には狭く見える(-15ポイント)
【日当たり】西側に窓が多く、夏の西日対策が大変そう。(-15ポイント)
【マンション管理】マイナス面は特になし。(-0ポイント)
【交通】駅に行くにはバスに乗る必要があり。少々不便。(-5ポイント)
【環境】マイナス面は特になし(-0ポイント)
合計は20ポイントです。
ということで、購入は見送りです。
前回よりも獲得ポイントが少なくなってしまいました。

Graphs / PIXTA
本当に、物件ってチラシなどの文字や図の情報だけではわからないものです。
いくら魅力的に思えた物件でも、実際に見に行ってみると想定外のものだったりします。
まだまだ2件目です。
お楽しみはこれからだッ!