
赤い缶が目印のワトコオイル。ホームセンターで見かけたことがある人もいるかもしれません
9年前に購入した、都内築40年(昭和51年築)の中古戸建てをリノベしようと、奮闘する僕たち一家。
壁の珪藻土も塗り終わり、細かな傷も補修屋さんがきれいにしてくれて、と着々と工事完了に近づいてきました。
今回はフローリングのオイル塗装を自分でやってみようということで、チャレンジです。
用意したのは英国生まれのワトコというブランドのベアーフットオイル。
ベアーフット「barefoot」とはつまり「はだし」のこと。
はだしで歩いても気持ちの良いフローリング専用のオイルです。
このオイルは剣道場など武道場専用に開発されたもので、日本のオリジナル商品。
競技者が激しく動き回っても滑り過ぎず、適度に突っ張り、ケガをしにくいように改良を重ねたものなのだそうです。
また、自然素材を使用しているので、保育園のフローリングにも採用事例があるということで安心。
ワトコオイルの販売元・北三から白井さんと谷川さんがわざわざ我が家まで来て、塗り方を指導してくれました!
ありがとうございます!!
※ 【アラフォーカメラマンがゆく!自宅リノベ奮闘記】今までのシリーズを見てみる
■え、それだけ?オイルの塗り方指導
では、早速ですがオイルの塗り方を教えてください。
白井さん:「はい、実際にやってみましょう。霧吹きと乾いた軟らかい布を用意します。
霧吹きは100円ショップで売っているものでかまいません。
そのボトルにベアーフットオイルを薄めずにそのまま入れてください。
それを床にシュッ、シュッと吹きかけながら、布でまんべんなく広がるように拭いて、染み込ませていきます。
以上です」
え、それだけ?
「それだけです。武道場もすべてこのやり方です。
武道場は広いので、業務用のポリッシャーという機械でオイルを染み込ませていきますが、霧吹きで吹いていくのは一緒です」

霧吹きでシュッ。右側と左側でフローリングの色が変わっているのがお判りでしょうか?
僕も白井さんと谷川さんと一緒にチャレンジ!
オイルを霧吹きで吹きつけていくと、そのままではムラがでます。
それを布で広げていくと、木の色がみるみるうちに変わっていきます。
オイルは伸びて広がりやすいので、思っていたよりもムラがでません。
また、においの感じ方は個人差があるそうですが、僕は気になりませんでした。
それでも作業中は窓は開け放し、塗り終わってからもしばらくは風通しを良くしておくのが良いそうです。
ベアーフットオイルに限らずワトコオイルはどの種類も乾燥まで表面が24時間、木の中に染み込んだオイルの乾燥は36時間を目安にしてほしい、というのが販売元の北三の見解です。

mark. / PIXTA
そう考えると真冬や汗がぽたぽた落ちる夏の作業は避け、カラッとした気持ちの良い春や秋に塗るのが良いかもしれませんね。
■塗り方や道具はなんでもOK!使い勝手の良さが50年愛される理由

freeangle / PIXTA
ところで、白井さん。
ワトコオイルのホームページで塗り方を見ると、刷毛でかなりしっかりと塗ったうえで、布でふき取って、さらに二度塗りするように書いてありますが……。
「ワトコオイルの良いところは塗り方や塗る道具はなんでもOKな点です。
刷毛で塗っても、布にオイルを含ませながら塗っても、こうして霧吹きで塗ってもいいです。
ただし、塗った後は必ず拭き取りを忘れないこと。
それさえ守っていただければどんな塗り方でも大丈夫です。
この使い勝手の良さが、日本で発売以来約50年、長く愛用していただいている理由だと思います。
フローリング専用のベアーフットオイルに限っていえば、霧吹きでシュッとするので十分。
あまりたくさん塗ると、一度は染み込んでも後からオイルが浮き出てきて、ベタつくので注意してください」
そして半年後にもう一度お手入れとして、同じように塗り重ねをおススメします。
家具などを置いてしまうと、床全面をもう一度というのは難しいとは思いますが……」

左がオイルを塗る前。右が塗った後。フローリングがオイルを吸って、しっとりとして温かみのある色に変わりました
ホームセンターで売っているワトコオイルは家具やフローリングなど木製品全般に対応できるオイルだそうですが、
塗る量は用途と好みの色の濃さに合わせて調整した方が良いようです。
端材などで試し塗りをしてから本番に臨んだ方が失敗がないでしょう。
ベアーフットオイルはお店では販売していませんので、北三に直接問い合わせてみてください。
定価は13,160円/2.5L(税別)、25,200円/5L(税別)で、1L当たり25平米塗ることが可能だそうです。
ワトコオイルの情報はこちら。
自分でオイル仕上げをしたフローリングでごろんとしてみるのはいかがでしょうか?
気持ちいいですよ!