前回は、運と行動力で信金から好条件の事業融資が受けられたところまでお話ししました。
今回は、この融資の説明と共に、信用金庫を窓口にしてみて分かったことについてお話ししたいと思います。
■市区町村の「中小企業事業資金融資あっせん制度」は、ここが魅力!
パンフレットによると、
「市区町村の融資あっせん制度とは、取扱金融機関に対して利子と保証料の一部を補助することで、申請資格を満たす事業者が低金利で借入れることが出来る制度」
とあります。
申し込むつもりでいた「日本政策金融公庫」は低金利・固定で有名ですが、問い合わせした去年の時点で2%台でした。
筆者が利用した「小規模事業者支援資金」は固定金利の0.6%!
しかも連帯保証人も担保も不要です(※金利は資金の種類や用途によって変わりますのであくまで参考としてください)。
■良いことずくめとは限らない…条件や縛りをチェック

もとくん / PIXTA
とはいえ、必ずしも良いことずくめとは限りません。
以下の2点には注意が必要です。
【1:融資期間が短いため、当然月々の返済額は上がる】
500万円借りるシミュレーションをしてみましょう。
金利2%・期間12年の場合…毎月の返済額は39,084円
金利0.6%・期間7年の場合…毎月の返済額は60,797円
2万円以上もの差が出ます。
【2:繰り上げ返済は出来ない。移転や引っ越しもNG!?】
まとまったお金が入ったから、と住宅ローン感覚で繰上げ返済すると、優遇を受けられなくなるので金利は上がってしまいます。
事業場所及び住まいが遠方に移った場合も原則、同様です。
これらの条件が長期的に自分に向いているか?を充分に検討しましょう。
特に、短期間での返済に無理はないか?を慎重に判断しなければいけません。
まずはお住いの市区町村にも、この制度の有無を役所や金融機関で調べてみてください。
同じ制度は無くても、意外と知られていない支援や補助金、優遇があったりするものです。
ダメ元でも当たってみることが、目指す夢の思わぬ近道になるかもしれません。
■信金の応対に驚きと嬉しさ。地域密着型のありがたみ
さて、融資は審査が進むにつれて、追加で書類を提出するよう求められることがあります。
驚いたのは、信金の担当者さんが家まで取りに来てくれることでした。
「えーこんな小額の融資案件なのに家まで来てくれるのは申し訳ない、私がお店に持って行きますよ」と言っても、
「大丈夫ですよ! 車で常に近所を回っていますから」とフットワーク軽く来てくれるのです。
なんと融資の本契約も、自宅でさせていただきました。
まだお留守番が心配な大型犬を飼っている筆者は本当に大助かり。
これからも長いお付き合いをしたいと思いました。
いかがでしたか?
事業を始めたいなら、「地元の信金で口座を作る・同じく地元の支援制度を探す」というスキームのご紹介でした。
ご参考になれば幸いです。
お互いがんばりましょう!