まるで一軒家!マンションでグリーンと仲良く暮らす方法
様々な種類のグリーンが並ぶMさん宅。
備え付けの花壇には前の住人が植えた球根が残っていて、四季折々の花が咲くそうです。
まるで一戸建てのように見えますが、ここ、マンションのバルコニーなのです。
リビング&ダイニングとひと続きのバルコニーは約28㎡もあり広々。
天気のいい日はビールを飲んだり、休日には友人たちを招いてバーベキューを楽しんだりしているそうです。
「自分の家を持つなら、リノベーションをして自分の好きなものだけでつくりたかった」
と話す夫は、都内のライフスタイルショップを運営する会社に勤務していることもあり、建築やインテリアに関する知識が豊富。
好きなテイストや、家づくりでやりたいことがしっかりと決まっていました。
また、人を招くことが好きなので、広いリビングとダイニングが欲しいという希望もありました。
躯体現しにした壁面には、本棚とPCカウンターを造り付け、夫が集めているめずらしい石やドライフラワーなどをディスプレイして楽しんでいます。
植物をたくさん置けそうな広いバルコニーに強く惹かれた
川崎市内にあるMさん宅は、専有面積が65.69平米、築年数は31年。
長女が幼稚園を転園しないですむ範囲内という条件で探し、広いバルコニーに強く惹かれたそうです。
「住環境はとても気に入ったのですが、間取りがちょっと変わっている点が気がかりで……。
だから、実際に自分でラフなプランを描いてみたんです。
考えに考えた結果、理想とする暮らしができそうだったので、購入を決めました」と夫妻は振り返ります。
ダイニングの一角にあるアーチ状の出窓には、夫妻が共に育てているグリーンをたくさん飾って楽しんでいます。
ダイニングとリビングの間にある柱は、自分たちで白いブリックタイルを貼ったほか、出窓部分の天板のペイントなどもDIYで仕上げました。
コの字型のキッチンは内窓とカウンターで使いやすく
玄関のすぐ左手に位置するキッチンは、コの字型の使いやすいレイアウト。
明るく開かれた空間にするべく、壁の一部を内窓にしました。
また、コレクションしている北欧の食器などを収納できるカウンターを内窓に沿って造作しています。
こちらは玄関から室内を見たところです。
左側の壁には杉板を張り、白く塗装しました。
右手に見える下駄箱は既存のもので、長女がペイントしたそうです。
寝室、子供室、サニタリーにもさりげないこだわりが
3方向から光が入る明るい寝室。
一部は夫の書斎スペースとし、古いミシン台をリメイクしたものをデスクとして使っています。
壁面にはオープンな本棚を取り付けました。
本棚の裏がウォークインクロゼットになっています。
洗面台のミラーは1920年代のイギリスのアンティーク。
納得のいくものを半年以上探し続けた結果、夫の地元である島根県のショップで見つけたそうです。
右奥がトイレで、その向かい側にバスルームがあります。
こちらはアクセントカラーのピンクの壁がかわいらしい長女の部屋。
洋服は正面に見えるチェストに収納しています。
「料理が好きな妻はキッチンに立つのが以前にも増して楽しそうですし、僕もダイニングでグリーンの世話をしたり、バルコニーで本を読んだりと、居場所があちこちにあるのがいいですね。
家に帰るのが楽しみで、徒歩15分かかる駅からの道のりも、苦にならないくらいなんですよ」と最後にMさんは話してくれました。
設計・施工/フィールドガレージ
撮影/飯貝拓司
※情報は「リライフプラスvol.19」取材時のものです