筆者は、自宅とする狭小木造平屋を購入し、1年以上に及ぶ断捨離を乗り越え、リノベと引越しをしました。
おかげさまで旧宅は無事に賃貸が決まり、ほぼ片付いた新居には友人を招いたりしながら、大型犬と快適な毎日を送っています。
しかし、またまたリノベ熱が復活。
築45年の団地を購入+リノベして、気に入ってくれた人に貸したい…と、ある団地を内見。
素晴らしい眺望と団地らしいレトロ感に惹かれて購入を決意し、紆余曲折の末に無事購入することができました。
今回はキッチンについてお話したいと思います。
■50年前の昭和な「流し」を、なんとか生かしたい!
既存のキッチンは部分的にシートを貼る程度に留まっていました。箱も扉もまだしっかりしています。
リノベ費用削減のため再利用することにしましたが、具体的な方法は着工時点で一切決まっていませんでした。
一旦取り外し、バルコニーで年越しさせました(笑)。
年明けに配管スペースを壁に造作してから同じ場所に再設置。
小さな換気扇の油煙引込率を上げるため、吊戸下にはステンレス板をコンロスペースの部分だけ貼ってもらいました。
さて、この後のセルフリノベはいかに……?
DIYのプロセスをワンポイントアドバイスも交えながらご紹介します。
■作業しながら臨機応変に「最良」を考えていく
まずはともかく、塩ビシートを根気よく剥がしてみます。
ドライヤーの熱で、糊の跡も最小限に抑えます。
当初の木目デコラ板が出てきました。
これはこれでレトロ感があって悪くないのですが、所々割れてしまっているので、上からシートを貼ったのでしょうね。
■壁や棚部分には、すきま調整しやすいモザイクタイルを貼ってみる
次に、デコラは一旦後回しにして、壁や配管スペースにタイルを貼ります。
タイルはすきま調整がしやすい細かいモザイクタイルの白です。
白いモザイクタイルも種類があるので、サンプルを取り寄せて選びました。
■コーナータイルでレトロ感をプラス
コーナータイルを取り入れると納まりも綺麗で、レトロ可愛い雰囲気がでます。
でも実はこれ、本来の貼る向きと逆なんです。
↑これが本来の向き
↓それを反対向きに
逆さにする方が平らになって、物を置きやすくなるので、使いやすいですよね。
■残ったタイルも、余すことなくフル活用!
モザイクタイルが思ったより多く余ったので、キッチン前面にも貼ることに。
引き出しの前面にも貼っていきますが、半端な隙間に合わせて硬いタイルを切るのは極力避けたいもの。
そこで、ちょうどよいサイズのアルミ金物をホームセンターで見つけてカット、ビス止めしたら、想定外なモダン寄りの雰囲気が出てしまいました(笑)。
■目地の色は迷った曲がりや歪みをカバーしてくれる白に!
となると、目地色はグレーに気持が傾きました。
グレーは汚れが目立たないのがメリットですよね。でも結果的には白目地に。
なぜなら「白タイル+白目地」が随所に出来る曲がりや歪みをカバーしてくれるからです!
■扉は白く塗装。レトロなツマミには意外な刻印が!
その後も、扉は吊戸と同じく水性ペンキで白く塗装、ミッチャクロンスプレーで下地を整えるとペーパーをかけなくても塗料がよくのります。
また、刷毛よりローラーが綺麗に仕上ります。
ツマミで扉の印象はガラリと変わるので、可愛い新品と取り替えようと思っていたのですが、
試しに洗ってみたら黒ずんだ汚れの中から「JAPAN」の刻印が現れ、大切さが増して再利用することにしました。
■シンプルかつ合理的なコンロを設置して完成!
さて、肝心のコンロはというと、今のキッチンのように、コンロを置く部分に段差がありません。
そこでtoolboxで、グリルがない分高さの低いコンロを購入しました。シンプルかつ合理的なデザインです。
いかがでしたか?
こんな時間と手間を考えたら、新品のリーズナブルなキッチンセットとキッチンパネルを業者さんに付けてもらえば良いのに!
と呆れる方もきっといますよね……。
美意識や価値観は、本当に人それぞれです。
「50年前の流しをどこまで雰囲気良く変えられるか?」を楽しみながらトライしてみたプロセス、参考になば嬉しいです。
実はまだ、ちょこちょこと少しずつ手を加えていますので、完全なアフター写真は連載の最終回でご覧ください。
長文お読み頂き、ありがとうございました!