天井の高い玄関やリビング、南国のリゾートホテルなどで見かけることの多い「シーリングファン」。
単なる「おしゃれ家電」だと思われがちですが、実は上手に使うと室内の快適性がアップするうえ、省エネにも役立つ実用的な家電です。
設置に特別な工事が必要なタイプだけでなく、天井の照明用の配線器具に簡単に取り付け・取り外しできるタイプも多数あるため、賃貸マンションでも活用できます。
しかも、本体の価格は1万円台からと比較的リーズナブル。

筆者が自宅で使用しているシーリングファン(NECの「F-301」)は、付属の取付金具を埋込ローゼットにビス止めするだけで、天井を傷つけることなく設置できました
今回は、筆者が約11畳のリビング・ダイニングスペースで愛用しているシーリングファンについて、3つのメリットをご紹介します!
■メリット1:ゆっくり流れる風が、「室内の温度差」を解消
冷たい空気は下に、暖かい空気は上に溜まるといわれています。
そのため、エアコンをつけても室内で温度差が生まれ、「体は暑いのに足元は寒い」といった不快感に悩まされることも。
そんなとき、シーリングファンを回すと室内の空気が大きく、ゆっくりと流れ、温度のムラを和らげてくれます。
夏は上から下へ、冬は下から上へと風向きを変えることで、一年中、室温を快適に保てる仕組みです。
■メリット2:エアコンの電気代がダウン!本体の電気代も安め
エアコンとシーリングファンを併用すると冷暖房の効率が上がるため、省エネ効果も期待できます。
たとえば、筆者宅では夏にエアコン単体で使うときより、シーリングファンを併用したときのほうが、設定温度を1度以上抑えられています。
設定温度を1度上げると消費電力が10%減るといわれているので、かなりの節電効果ですよね。
ちなみに、筆者が使用しているシーリングファンの消費電力は30W。
1日24時間使用しても18.72円と、本体の電気代がリーズナブルなのも◎です。
■メリット3:出しっぱなしでも安全で、邪魔にならない
一般的な季節家電と違い、シーリングファンは風向きを調整することで一年中使えます。
そのため、オフシーズンの保管場所が不要です。
扇風機やサーキュレーターのように床に直置きせず、天井に取り付けて使用するため、狭いリビングやダイニングスペースで場所を取らないのも魅力。
小さいお子さんやペットのいるご家庭では、回転する羽根に指や尻尾を巻き込まれたり、うっかり倒してしまったりといった事故の心配がないので安心です。
個人的にはメリットしか思い浮かばない、実用的な家電……ではあるものの、モデルによっては重量があって、ひとりでの取り付けが困難だったり、そもそも天井の強度が不足していて取り付けられないといった場合もあるのだとか。
安全に使用するためにも、これから設置を検討される方は、家電店などで相談してみると安心ですね。
(ライター: ライフオーガナイザー/クローゼットオーガナイザー さいとう きい)
【参考】