鼻水や涙目…それって「家にアレルギー反応」を起こしているかも?

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そろそろ“花粉”が気になる時期になってきました。
厚生労働省の調査によると、日本の全人口の約2人に1人が、なんらかのアレルギー疾患に悩まされているそうです。
今の時期に鼻水や、ゼーゼー息を切らすなどの症状がある場合、「風邪をひいたのかも……」「とうとう自分も花粉症になってしまったか」と、残念に思われているかもしれません。
しかし、もしかしたら風邪でも、花粉でもないかも……。
■風邪とアレルギーの見分けかた
体内に入ってきた物質に、体の免疫が反応することによって起きる、アレルギー反応。
その症状は、風邪の症状にとてもよく似ています。
そのため、風邪なのかアレルギーなのかが判別つかないことも。
事実、抗アレルギー薬「Benadryl」は自身のサイトで
<多くの人がアレルギー反応を起こしているのに、風邪をひいたと思い込んでいる。そのため正確な治療を受けられていないか、知らぬまま過ごしているケースが多い>
と忠告しています。
風邪とアレルギーを見分けるポイントはいくつかあります。
・症状は突然発症したものか?
突然発症したものであれば、アレルギーである可能性が高いです。風邪の場合は通常、数日間症状が徐々に上がってきます。
・鼻水は透明なサラサラ?黄色?
風邪であれば、黄色がかった粘度のつよい鼻水が。アレルギーであればサラサラとした透明な鼻水が出てきます。
■外の空気より、家の空気を見直そう
アレルギーというと、外の空気汚染が体にもたらす悪影響について騒ぎがちですが、長い時間過ごす家の中の空気について考えてみましょう。
特に幼い子どもたちやお年寄りにとって、外よりも家の空気の方が有害である場合もあるのです。
ここからの文章は、ちょっとしたことでショックを受けやすい方でなければ読み続けて下さい!
室内で考えられるアレルギーの、第1の犯人は「イエダニ」です。
それは、温かくじめじめした場所は家の中にたくさんあるから。
特にベッドや寝具は、イエダニにとって家の中で理想的な住みかです。人間の垢をエサにし、汗や息から生じる水分と体温を楽しめるのですから。
■イエダニを撲滅させるためには
ベッドがイエダニの住みかとなるとなると、寝具を定期的に洗うことが必要でしょう。
たとえやっかいでも、定期的に家事をこなすことに勝るものはありません。
60℃以上の温水でないと、ダニは死にません。ダニを死滅させることを目的とするのではなく、ダニの死骸や糞を取り除くことが大切です。
マットレスやソファ、床などは掃除機で頻繁に掃除すること。小さなゴミも取り除く、高性能フィルター(HEPAフィルタ)付き掃除機があると、よりベター。毎週家の中を雑巾がけをすることも必要です。
掃除機をかけるときはマスクをすること、枕そのものを毎年買いかえること、10年に1度は新しいマットレスに買いかえることも勧められています。アレルギー対策ベッドカバーを購入する手もありますよ。
■換気も大切
また、マンションのような高気密住宅では、よくカビが発生します。
それがアレルゲン物質を放出し、人体の免疫組織に障がいを与え、ぜん息やアレルギーを起こすのです。
換気扇が古ければ取りかえます。室内の空気の状態を感知して回る、自動運転タイプの換気扇を導入できれば理想的。
暖房器具の上にかけてシーツを乾かすのは手っ取り早いかもしれませんが、とても危険なことです。
なぜならシーツから湿気が出て、それがカビを発生させ、カビ胞子が空気の中に放出されるからです。
部屋の湿気を40〜60%に保つように気を付けましょう。
今回の提案は問題解決の1つに過ぎませんが、きちんと実践すればきっと室内の空気が清潔になりますよ。
ぜひ試してみてくださいね。
【参考】