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なんでも大家日記@世田谷

150万円かかる!? ポンプの故障で驚きの修理金額が…【なんでも大家日記@世田谷】

 

YNS / PIXTA

こんにちは、「なんでも大家」のアサクラです。

夜中に水道管のバルブが故障し、貯水タンクから水があふれだしてしまったのが前回のお話でした。

本来ならバルブがおこなってくれる水道管の開け閉めの作業を手動でおこないながらも、

なんとか水道業者さんの到着までしのぎましたが、今回、さらなる悲劇が襲いかかってきたのでした。

 

※ 【なんでも大家日記@世田谷】過去の記事を読む

 

■故障はバルブだけじゃなかった!さらに深刻な故障が明らかに

Graphs / PIXTA

朝いちばんで到着した水道業者さんも、昨晩の夜シフトの方と同様、ひじょうにテキパキとした方でした。

バルブの状態をあらためて見てもらうと、やはり交換の必要があることが確認できました。

修理費用は、ざっくり10万円程度とのこと。

急な出費ではありますが、うちのような古いマンションではメンテナンスにお金がかかるのはしかたのないことです。

ところが、そう思った矢先、業者さんの口から衝撃の事実が語られます。

ねこぴー / PIXTA

「あ~、これ、ポンプ自体も壊れてますね」

え!? ポンプの話なんて聞いてないですよ!

「このポンプ、2台が交互に動くタイプなんですけど、1台が完全に止まっちゃってますね。

いまは1台だけで動かしている状態なんで、いつ止まってもおかしくないですよ」

……ポンプが止まったら、どうなるんですか?

「マンション全体で水が使えなくなります」

ええーーー!? それ、すごいヤバイやつじゃないですか!

 

■知らぬが仏…数年前からポンプは壊れていた!

ここで、みなさんにマンションの水道設備について、簡単にご説明しましょう。

ざっくりいうと、水道局が引いた公共の配水管からマンションの貯水タンクに水が貯められ、

それが給水ポンプを通して各部屋に送られる、というのがマンションの水道の仕組みです。

(ふつうの一戸建てやもう少し小さいアパートだと、水道管をポンプなしで直結させることができますが、

あるていどの大きさの建物の場合、ポンプが必要です)

ちなみに、昨晩、故障したのは貯水タンクの水が減ってくると水道管から水を供給するFMバルブというものです。

今回、新たに故障が発覚した給水ポンプは、いわばマンション全体に水を送る「心臓」のような役割を果たしているので、

バルブの故障とはくらべものにならないくらい致命的な故障です。

ですが、幸いなことに、飛行機がひとつのエンジンが壊れても残りのエンジンである程度飛行できるように、

ポンプもひとつが壊れても、もう片方がフル稼働することで役割を果たすことができるのです。

ですが、いままで2台で交互にこなしていたことを1台だけで行うことになるので、

機械にかかる負荷は大きくなり、早晩、故障するという宿命にあるのです。

(なので、一般的には1台が壊れると、ポンプの更新を考えなければならないといわれています)

ナカムラ / PIXTA

でも、うちのマンションのポンプがまさかそんな状態だったなんて、知りもしませんでした……。

「ふつうは1台が止まるとエラー音が出るんですよ。

でも、このポンプはエラー音がオフになってるんです。

たぶん、ずっと鳴ってるとうるさいんで、切っちゃったんでしょうね」

マ、マジですか……このマンションを引き継いだとき、そんなこと、ひとことも聞かなかったんですけど。

っていうか、この数年間、いつポンプが止まるかもわからない状況が続いてたってことですか。

知らぬが仏とはよくいったもの。

なにごともなくふつうに暮らしていたのに、足元の地面は実は薄氷だったことを知ったときの、あのゾッとした感覚といったら……。

 

■水道ポンプって、こんなに高いんですか!?

しかし、狼狽してばかりもいられません。

こうしてポンプが故障していると知ってしまった以上、対策を講じないわけにはいかないのです。

水道業者さんには、バルブに加えてポンプを交換する工事の見積もりを出してもらうことになったのですが、

その金額というのが、思いのほか高額でした……。

ポ、ポンプって、こんなに高いんですか!?

バルブの修理料金も込みとはいえ、あまりの高額に呆然としました。

折りしも、うちのマンションは何件も続いたリノベーションが終わり、資金的には苦しくなっていたときでした。

ようやくこれから投資したお金を回収できる――そう思っていたときにこの150万弱の出費は正直、痛すぎます。

このとき、考えたのは、まず金額が妥当か確かめることでした。

うちで客付けをしてくれている不動産会社のAさんに電話すると、ポンプは高額な設備であることや、

当日発注してすぐに直すとなると多少は工事料金が割高になるのもしかたないというアドバイスをいただきました。

WIWI / PIXTA

「ポンプが止まると、一切、水が使えなくなるので、生活できなくなっちゃいますよね。

うちで管理している物件でポンプが故障したときは、家賃を払わないという方が出て大変でした」

ああ、やっぱり、ヤバイやつだ。

Aさんによれば、ポンプが片方のままでどれだけ持つかは、それこそ「賭け」だそうで、

次の瞬間、急に動かなくなることだってありえることも再確認しました。

 

■心配性の大家さん、「安心」をお金で買う

hirokin / PIXTA

ここからは経営者としての性格の問題です。

「ずっと動いてたんだから、あと一か月くらいはもつだろう。そのあいだに安い業者を探して直せばいいよ」と考えるか、

「次の瞬間にも止まるかもしれないから、一刻も早く直して安心したい」と考えるか。

僕は後者でした。

とはいえ、急な高額の出費です。

うちの会社の社員は僕ひとりで、基本的には経営についての判断は任されていますが、

ある程度の金額を動かすときには会社の株主である家族たちに連絡を取り、意見を聞いてみるようにしています。

幸い皆が同意して後押ししてくれたので、工事を発注することになりました。

昼に発注して夜までに工事が終わるというクイックさは、さすが緊急対応をセールスポイントにする業者さんです。

早速、各戸をまわり、緊急の断水がおこなわれることをアナウンスし、工事に入ってもらいました。

不幸中の幸いがこの日が平日だったことで、マンションにはほとんど人がいなかったため、断水の影響は限定的で済みました。

もし土日であれば、もっと影響が大きかったでしょう。

こうして150万円近くの費用をかけ、ポンプは無事に交換されました。

kouchan / PIXTA

ですが、水道はいつもどおりに使えるだけなので、正直、実感はありません。

でも、これ以来、FMバルブが一時的に開いて水を流すときのあの「ザーッ」という音や、

ポンプが駆動するときの「ウウーン」という低い音を聞くと、どうしてもソワソワしてしまいます。

管理人としてはバルブとポンプに気を配るようになったぶん成長ともいえますが、心配の種が増えたという意味ではツライことでもあります。

思えば、バルブが壊れても大事にいたらなかったわけですし、これによってポンプの故障が発覚したのも幸運だったのかもしれません。

ある晩、急にマンション中の水道が止まってしまい、入居者の方々からの着信が相次ぐ……そんな事態を避けられただけよしとしましょう。

次回は雰囲気を変えて、入居者の方々に好評だった室内アイテムの数々をご紹介します。

 

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