地鎮祭や上棟式は必ずやるべき?費用を抑える方法ってあるの?

「地鎮祭」は、家づくりの着工が本格的に始まる最初のイベントです。
「上棟式」は、住宅の柱や梁を組む建て方を行い、屋根の下地まで出来上がった段階で行われます。
住まいが完成するまでにはこのような祭事があるのです。

めったに経験する機会のないこのような家づくりの祭事。
どんなことをするの?
費用はどれくらい?
そもそも必ずやるべきなの?
など知らないことが沢山あります。

今回は、地鎮祭や上棟式とはどのようなものか、費用の相場はどのくらいか、費用を抑える方法などについて紹介していきます。

そもそも地鎮祭と上棟式とは?

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いよいよ家づくりが本格的に着工するという段階まで進むと、最初の工事は地盤の補強工事(必要な場合)か、基礎工事になります。

「土」を動かすことになるため、工事に入る前に行うのが「地鎮祭」です。

読んで字のごとく、「土地」を「鎮める」「祭り」という意味合いで、土の神様にこれからの工事の無事を祈願します。

祭事は通常、神社が執り行い、一般的には住宅会社に紹介された神社か、自分と縁のある神社などに依頼します。

暦をみて、吉日を選ぶことが多いようです。

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住宅に限らず、土木・建築の公共的な事業でも地鎮祭を行うケースは多くなっています。

地鎮祭の次に行われる祭事としては「上棟式」または「棟上げ」があります。

KIMURA SOUGO / PIXTA(ピクスタ)

上棟式は、住宅の柱や梁を組む建て方を行い、屋根の下地まで出来上がった段階で行われるのが一般的です。

こちらも読んで字のごとく、「棟(屋根)」が「上る」ことを祝う祭事です。

棟とは、屋根の一番高い場所を表しており、

「この家の一番高いことろまで完成したよ」ということを家族やご近所と喜び合うような意味合いを持っています。

上棟式も暦で吉日を選ぶことが多くなっています。

上棟式は神社が行う場合もありますが、地域によっては大工(棟梁)が執り行う場合もあるようです。

筆者が今まで経験した上棟式では、神社と大工(棟梁)は4対6くらいで、大工(棟梁)の方が割合としては多かったですね。

 

■費用のめやすはどれくらい?

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気になる祭事の費用ですが、地鎮祭のご祝儀は20,000円~30,000円程度が多いと筆者は感じています。

また神社が祭事を執り行うには、祭壇に置く野菜や乾物、お米、お神酒などの「お供え物」が必要です。

このお供えを誰が準備するか(神社、施主、会社)は依頼した神社によっても違う場合がありますので、事前によく確認すると良いでしょう。

神社へのご祝儀はお祝いの熨斗袋に「御初穂」と記入してお渡しするのが一般的になっています。

このご祝儀にお供えが含まれているか、お供えは別なのかで費用が変わります。
お供えが別の場合は、さらに5,000円~10,000円程度費用が掛かると予定しておきましょう。

一方、上棟式は、費用の内訳がかなり複雑です。

神社が執り行う場合の費用なら、ご祝儀はおおよそ20,000円~30,000円程度が多く、
その他お供えが必要な場合は、さらに5,000円~10,000円程度が加算されます。

また、上棟式の場合、大工さん一人一人にご祝儀を渡すということが慣例になっている地域が多いですね。

さわだ ゆたか / PIXTA(ピクスタ)

ここまで無事に施工をしてくれた大工さんへのお礼と、これからもよろしくお願いしますという思いが込められています。

施主さんのご両親世代が想像する上棟式は、屋根の上に五色の吹き流しを立てて、2階から餅やおひねり、お菓子などを撒いて、その夜は大工さんや親戚を集めて食事を振る舞う、

というような祭事かもしれません。

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もちろん、こういった方法で執り行っている施主さんも少数ですがいらっしゃいます。

しかし、筆者の経験でも、このようなフルコースの上棟式は全体の1割程度となっており、最近はかなり縮小した上棟式が多くなっています。

ちなみに、フルコースの場合は、
            撒き持ち、お菓子、おひねりなどで2万円~、赤飯や食事、お酒などで10万円~はかかります。

 

地鎮祭だけを行うケースが増えている

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地鎮祭や上棟式をなぜやるのか?という意味合いからすると、二つともやりたいという思いを持つ施主さんは多いのではないでしょうか。

しかし、やはり費用もかかるというのも現実的な問題です。

最近の家づくりの傾向では、地鎮祭のみを行うという施主さんが圧倒的に増えています。

上棟式を行う施主さんの割合は全体の2割いるかいないか(筆者の経験値では)というのが今の傾向であることは確かです。

二つの祭事が予算的に不可能だとなれば、最初の地鎮祭を執り行うことをおすすめします。

東北の山親父 / PIXTA(ピクスタ)

地鎮祭は、やはり家づくりの最初のイベントでもあり、工事に関わる人たちとの最初の共同作業でもあります。

ひとつの形としても、きっと心に残るでしょう。

 

両方やりたい場合、費用を抑える方法は?

地鎮祭と上棟式、両方ともやりたい希望はあるけど、何とか費用を抑える方法はないかな……、

と考えている施主さんには、上棟式で費用を抑える方法があります。

それは、上棟式の祭事は行わず、大工さん達には感謝の気持ちとしてご祝儀だけを渡すという方法です。

(とても丁寧な方はご祝儀とともに、お酒や赤飯を持たせる施主さんも)

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筆者もよく上棟の時に何かやりたいという相談を受けることが多く、その場合、こういった簡易的な方法で上棟式の代わりに気持ちを伝えるという方法を紹介しています。

昔のような大々的な祭事ではなくとも、大工さんは施主さんの好意にとても感謝してくれ、その後の工事中も良い関係が築けることも期待できますね。

祭事は一応は「儀式」としても大切だとは思いますが、気持ちが込められたものであれば、型に縛られなくとも家づくりは順調に運ぶような気がします。

地域の感覚、考え方、家族の方向性などもありますので、自分たちがどのようなスタイルで進めていけば良いか、よく相談してみましょう。