ねこと暮らせば。【カリフォルニャンのマレーネとの日々】vol.1

 

ねこを飼ったことのない私が、マレーネをアニマルシェルターから引き取ったのは2003年のことです。

アメリカでは養子縁組みといい、引き取り手側も住居環境や収入、帰宅時間などをチェックされ、

責任を持って育てられるのかどうかを、シェルターのスタッフがチェックします。

1週間後にはうまく行っているかどうか確認の電話があり、1ヶ月後にはドクターの無料検診まであります。

縁組みを決めるとき、1時間ほどふたりだけ(ひとりと一匹)になれる部屋に入り、お互いの相性をチェックすることができます。

マレーネは窓のそばにおとなしく座って、まぶしそうに太陽にあたっていました。

とてもリラックスしている様子で、しっかりアイコンタクトができました。

シェルターの係の人が、その日、ホームページのカバーガールにマレーネを選んで、それを見た私がすぐマレーネを見にやってきたので、とても喜んでいました。

 

■半歩遅れてスタートしたマレーネとの暮らし

マレーネを選んだ理由はブラック&ホワイトのねこが欲しかったこと(この理由は別の機会にお話します。)、それと、とにかく器量好しだったことです。

もう2歳を過ぎていたので、キティ(子ねこ)より縁組み料金が割安でした。キティは少し高いのです。

そうやって、マレーネは少し割引されて、うちの子になりました。

あわてて、トイレの砂とごはんのボールなどを買いに走りました。

環境が変わって驚いたのか、しばらくはベッドの下に隠れて出て来ませんでした。

トイレだけはちゃんとして、ごはんも食べていました。前の飼い主にどんな事情があったのかはわかりませんが、一度は手放されてシェルターにいたマレーネです。

左目のまぶたが、ときどき半歩遅れて開く小さなハンディがありました。

愛情をかければ治るかもしれないと、めいっぱいかわいがることを心の中で密かに誓います。

そうやって、マレーネと私の関係は半歩遅れてスタートしました。

 

■マレーネ•デートリッヒのような美貌!?

ところで、マレーネという名前はシェルターですでに付いていた名前です。

それも偶然で、マレーネを引き取った3日前は、私はパリに居て、たまたま凱旋門の中で、マレーネ•デートリッヒのモノクロのポートレイトを見ていました。

うっとりするような美貌のデートリッヒ……カリフォルニアにもどり、翌日、シェルターで出会ったのがマレーネ。

これはよくできていると密かに思ったものです。

そうやって、マレーネと私の暮らしは運命的ともいえるスタートをきったのです。

「ねこと暮らせば。」はカリフォルニアに移住して30年を超える日本人の私と、カリフォルニャンのマレーネとの日々をつづります。

ねこと言えども14年を超えるハウスメイトです。

人と言えども失敗ばかりしている私と、ねこと言えどもしたたかに生きるマレーネとの掛け合いをお楽しみください。