スマホ依存を解消!「ゲーム&スマホルール」親子で決める時に使える心理テク2つ
2017年9月にアメリカの大学と子どもの権利擁護のNPO団体で共同で「スマホ使用の日米比較」を調査し、発表しました。
それによると、日本の子どものスマホ依存が6割を超えているということが明らかになりました。
最近は、小中学校でも「メディアルール」についてさまざまなリーフレットなどが配られています。
親が気付かないでいると子どもがゲームやスマホに夢中になっていた、なんてことはよくありますよね。
そこで今回は、「ゲーム&スマホのルール」を子どもと決めるときに使える心理テクニックを紹介したいと思います。
ぜひヒントにしてもらえたらと思います。
■ゲームやスマホをし続けると、子どもにどんな影響があるのか?

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子どもが長時間ゲームをすることによる影響について、ネガティブなものとポジティブなものの2つに分けられます。
まず、よくテレビなどでよくいわれているネガティブな影響は以下のものになります。

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- 視力低下
- 睡眠不足
- 学力低下
- コミュニケーション能力低下
- 依存性の高さ
- 言語遅滞
- 攻撃性が高い
- 自己効力感(「自分は頑張ればできる」という気持ち)が低下
- 忍耐力の低下
また脳においては、前頭前野(創造性・計画性・感情・意志決定など精神に大きく関わってくる部位)の機能が一時的に低下するといわれています。
次は、意外にも思われるかもしれませんが、ポジティブな影響についてです。

タカス / PIXTA
- 視覚的注意能力の向上
- 空間認識能力の向上
- 情報処理能力の向上
- 問題解決能力の向上
ゲームやスマホをすることで悪い面ばかりが目立っていますが、このようにポジティブな影響もあるということもわかっています。
ただ、「なぜゲームやスマホばかりをする環境に子どもがおかれているのか」という観点に注意を向ける必要があることに、目を向けなければならないこともまた事実です。
■親子でルール決めするなら、最初が肝心!?

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ルール決めはスマホやゲームを最初に持たせるときに行いましょう。
その方が子どもも納得しやすいです。
すでに持たせていて、これからルールを決めたい、あるいは見直したいというご家庭は、子どもからの抵抗が大きくなってしまうかもしれません。
親からの押しつけだけでは、子どもから反感を買ってしまうだけですので、できるだけ子どもが自主的に了解する形を取りたいですよね。
そこで、子どもが納得してルールを受け入れられるような心理テクニックを紹介したいと思います。
■親子でルールを決める時に使える心理テクニック2つ

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ルールを決める時に、親子で話し合う時に使える心理テクニックを2つ紹介します。
1つ目は、「アンチ・クライマックス法」。これは、まず結論から話し、その後で個々の説明をするという方法です。
筆者はこの方法を、精神科医・ゆうきゆう氏の著著『「なるほど!」とわかる マンガはじめての心理学』で知りました。
つまり、親からのルール提案を最初に話してしまうというやり方です。
できるだけ内容を詳しく、明確に伝えてださい。
そうすれば、乗り気でない子どもを話し合いに引き込みやすくなります。

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親が決めたルールの中には、子どもが「認めたくない」というものも含まれていることでしょう。
ただ一方的に「親の言うことを聞きなさい!」では子どもに不満が残ってしまい、自主的にとはいきません。
このような場合は2つ目の『カッチサー効果』を使いましょう。これもゆうき氏の著書で知りました。
これは、わかりやすい理由づけをすることで、相手の承認を得られやすくするというものです。
例えば、「子どものスマホの利用状況を親が定期的に閲覧する」というルールを設けたときに、
「危ない目に遭っていないか、いじめを受けていないかなど子どもを守るため」というわかりやすい理由をつけるということになります。
親がわかりやすく理由を説明することで、子どもは納得しやすくなりますし、自ら妥協案を出すようになります。
いかがでしたか。
「メディアルール」を設けるのは、とても大切なことです。
子どもを犯罪から守るだけでなく、ネットいじめなど危険なことやネガティブな影響からも守ることができるからです。
心理テクニックを仕掛けるのは難しいように思われがちですが、親子であれば簡単にできますよ。
ぜひ、試してみてください。
【参考】
※ 文部科学省 ちょっと待って!スマホ時代のキミたちへ(小・中学生用:2017年版)
※ 『「なるほど!」とわかる マンガはじめての心理学』(精神科医・ゆうきゆう著)